
結論から言うと、管理業務主任者はマンション管理会社で必須となる国家資格です。
合格率はおおむね20%前後で、宅建(15%前後)よりは数字上やや高め。
ただし、受験者の多くが宅建保持者であるため実際のレベルは高く、決して簡単な資格とは言えません。
- マンション管理会社でキャリアアップを目指したい
 - 宅建に続く資格で専門性を高めたい
 
――そんな方におすすめなのが管理業務主任者です。
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この記事では、管理業務主任者の合格率・受験者数・難易度といった基本情報から、具体的な試験対策まで詳しくご紹介していきます。
管理業務主任者の概要

「管理業務主任者」とは、マンション管理業者が管理組合等に対して管理委託契約に関する重要事項の説明や管理事務の報告などを行う際に必要な国家資格者のことです。
(引用:一般社団法人 マンション管理業協会)
管理業務主任者は、マンション管理組合の運営や修繕計画のサポートを行うための国家資格。
マンション管理会社では管理業務主任者証を有する人材の配置が義務付けられています。
業界での需要が非常に高く、資格を取得することで職場での評価アップや転職活動を有利に進めることができます。
管理業務主任者の試験内容

管理業務主任者試験は、不動産管理や法律、建築に関する幅広い知識を問う試験です。
以下の分野から出題されます。
| 分野 | 試験内容 | 
|---|---|
| 管理事務の委託契約 | 民法や委託契約、管理委託契約書の理解。 | 
| 管理組合の会計の収入及び支出の調定並びに出納 | 簿記や財務諸表の基礎知識。 | 
| 建物及び附属設備の維持又は修繕に関する企画又は実施の調整 | 建築設備や修繕工事の知識。 | 
| マンションの管理の適正化の推進に関する法律 | 管理適正化法や指針の理解。 | 
| 管理事務の実施 | 区分所有法や管理規約の運用。 | 
出題形式は四肢択一式で50問50問が出題されます。
試験では、これらの分野について幅広い知識が求められるため、効率的な学習計画が必要です。
管理業務主任者の試験日、試験時間、合格発表

試験日、試験時間、合格発表などは以下のとおりです。
| 項目 | 詳細 | 
|---|---|
| 試験日時 | 毎年12月の第1日曜日 | 
| 試験時間 | 13:00 ~ 15:00(120分間) | 
| 試験会場 | 北海道、宮城県、東京都、愛知県、大阪府、広島県、福岡県、沖縄県 | 
| 受験手数料 | 9,400円(非課税) | 
| 出題形式 | 四肢択一、50問 | 
| 試験の一部免除 | マンション管理士試験合格者は5問免除 | 
| 受験要件 | 年齢、性別、学歴等の制約なし | 
| 受験申込 | 8月上旬~9月末ごろまで | 
| 合格発表日 | 翌年1月下旬 | 
試験は毎年12月の第一日曜日に行われますが、詳細は例年3月下旬から4月上旬にかけて発表されます。
公式ページをチェックしましょう。
一般社団法人 マンション管理業協会 [管理業務主任者] 試験
5問免除制度について詳しく
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管理業務主任者の受験者数と合格率

2015年からの受験者数と合格率の変動を以下に表で示します。
| 年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 | 
|---|---|---|---|
| 2015年(平成27年) | 17,021人 | 4,053人 | 23.8% | 
| 2016年(平成28年) | 16,952人 | 3,816人 | 22.5% | 
| 2017年(平成29年) | 16,950人 | 3,679人 | 21.7% | 
| 2018年(平成30年) | 16,249人 | 3,531人 | 21.7% | 
| 2019年(令和元年) | 15,591人 | 3,617人 | 23.2% | 
| 2020年(令和2年) | 15,796人 | 3,779人 | 23.9% | 
| 2021年(令和3年) | 16,950人 | 3,679人 | 21.7% | 
| 2022年(令和4年) | 16,217人 | 3,065人 | 18.9% | 
| 2023年(令和5年) | 14,652人 | 3,208人 | 21.9% | 
| 2024年(令和6年) | 14,850 人 | 3,159 人 | 21.3 % | 
管理業務主任者試験の合格率はおおむね20%前後で推移しており、試験の難易度は一定以上に保たれています。
受験者数は2023年から減少傾向にあります。
一方で、マンションの老朽化や管理体制の複雑化に伴い、管理業務主任者の役割や需要は年々高まっています。
試験を効率的に突破するためには、出題傾向の把握や効率的な学習計画が重要です。
管理業務主任者の難易度

以下に管理業務主任者、宅建、賃貸不動産経営管理士、マンション管理士、FP2級の合格率を比較します。
| 資格名 | 合格率 | 
|---|---|
| 管理業務主任者 | 約20% | 
| 宅建 | 約15% | 
| 賃貸不動産経営管理士 | 約30% | 
| マンション管理士 | 約13% | 
| FP2級 | 約40% | 
管理業務主任者試験は、宅建よりも簡単と言われることがあります。
しかし実際には受験者の多くが宅建保持者であり、不動産業界経験者が多いため、全体のレベルが高い試験です。
試験分野の多くは同じマンション系の「マンション管理士」と重複しているのも特徴です。
範囲が被る部分が多いので、効率的に勉強すれば同じ年に複数の資格を取れるチャンスがあります。
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管理業務主任者の勉強時間

以下は資格ごとの平均的な勉強時間です。
| 資格名 | 勉強時間 | 
|---|---|
| 管理業務主任者 | 300~500時間 | 
| 宅建 | 400~600時間 | 
| 賃貸不動産経営管理士 | 200~300時間 | 
| マンション管理士 | 500~700時間 | 
| FP2級 | 100~200時間 | 
管理業務主任者試験の平均的な勉強時間は、300~500時間とされています。
ただし、宅建やマンション管理士など、関連する資格をすでに取得している場合は、学習範囲が重なるため、必要な勉強時間を短縮できる可能性があります。
効率的な学習計画を立てることで、よりスムーズに合格を目指せます。
管理業務主任者の勉強方法
管理業務主任者は独学でも合格を目指せる資格ですが、効率よく学習するためには通信講座の活用を強くおすすめします。
特に「アガルート」は、区分所有法など複雑な法律を効率的に理解するために最適な講座です。
私自身、管理業務主任者試験は独学で合格しました。
しかし、特に苦労したのが 区分所有法 です。
この法律は内容が非常に複雑で、基礎を間違えると理解が深まらず、学習に多くの時間を費やしてしまう結果となりました。
「アガルート」では、管理業務主任者のプロである 工藤先生をはじめとする経験豊富な講師陣が、試験で頻出の重要ポイントをわかりやすく解説しています。
アガルートの特徴
- 区分所有法の徹底解説:難解な法律を基礎から分かりやすく解説。
 - 効率的な講義内容:重要ポイントに絞った講義で、試験範囲を網羅。
 - 豊富な問題演習:過去問だけでなく、講師オリジナルの厳選問題で実践力を養成。
 - 柔軟な学習環境:録画講義で、好きな時間に学習可能
 
独学ではつまずきやすい部分も、アガルートの講義ならスムーズに理解できます。
特に、時間のない社会人やダブル受験を目指す方には、無駄のない学習計画が立てられる点で大きなメリットがあります。
アガルートなら、管業とマン管両方の基礎をしっかり固められるから安心です!
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この記事のまとめ

管理業務主任者は、不動産業界やマンション管理業務において欠かせない国家資格です。
特に、宅建と合わせて取得することでキャリアの幅が大きく広がるため、不動産業界での成長を目指す方にとって非常に有用です。
試験は範囲が広く、初学者には難易度が高く感じられるかもしれませんが、過去問演習と効率的な勉強法で十分に合格可能です。
この記事を参考にして、ぜひ管理業務主任者試験に挑戦してください!
 