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建築構造・材料と劣化・補修|マン管攻略ノート

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🎯 このページについて

マンション管理士試験の「建築・設備」分野で、給水や排水と並んで毎年のように問われるのが建築構造とコンクリートの劣化・補修です。

ここは「構造の名前」と「劣化のメカニズム」、そして「補修工法の数字」を取り違えさせるひっかけが定番です。私も宅建・賃管・管業・FP2級と取ってきましたが、設備・建築は仕組みのイメージと数字をセットで押さえると一気に得点源になります。

このページでは、RC・SRC・壁式・ラーメンの違いから、中性化・塩害・アルカリ骨材反応、そしてひび割れ・タイル・防水の補修工法まで、試験で問われる形のまま整理します。

📌 30秒で分かる「建築構造・材料と劣化・補修」

まず全体像です。この論点は大きく「①構造の種類」「②材料(コンクリートと鉄筋)」「③劣化」「④補修」の4つに分かれます。

①②で建物のつくりを理解し、③でどう傷むかを押さえ、④で数字を暗記する——この順で読むと、バラバラに見える知識が1本の線でつながります。

🆚 ラーメン構造 vs 壁式構造

マンションの骨組みは、大きく「柱と梁で支えるラーメン構造」と「壁と床板で支える壁式構造」に分かれます。この2つの対比が出題の土台になります。

比較 ラーメン構造 壁式構造
支える要素 柱と梁を剛接合した骨組 壁(耐力壁)と床スラブ
柱型・梁型 室内に柱型・梁型が出る 出ない(室内すっきり)
開口・間取り 大きな開口・自由な間取り 壁を減らせず開口・変更に制約
向く規模 中〜高層まで幅広い 低層(おおむね5階建て程度以下)

ざっくり、ラーメン=柱梁で自由、壁式=壁で支えて低層向きと覚えてください。壁式は柱型・梁型が出ないぶん室内が広く使えますが、耐力壁を勝手に撤去・開口できないため、リフォームや間取り変更の制約が大きい点が管理実務でも問われます。

📊 構造・材料の基本(RC/SRC/S造)

次に、マンションで使われる主な構造種別を比較します。名前と特徴の組み合わせを入れ替えるのが定番のひっかけです。

構造 中身 特徴
RC造
鉄筋コンクリート造
鉄筋を組んだ中にコンクリートを打設 耐火・遮音・耐久に優れる。中低〜中高層の主流。自重は重い
SRC造
鉄骨鉄筋コンクリート造
鉄骨の周りに鉄筋を配しコンクリートで包む RCよりねばり強く(じん性大)高層・大スパン向き。重量・コスト高
S造
鉄骨造
鋼材の骨組 自重が軽く大スパン可。耐火被覆が必要・さび対策が要る

耐震の考え方も、構造とセットで問われます。地震への備えは大きく3方式あります。耐震構造は柱・梁・壁を強く固めて地震力に「耐える」もの。制震(制振)構造は建物内にダンパー(制震装置)を組み込み、揺れのエネルギーを吸収して「抑える」もの。免震構造は基礎と建物の間に積層ゴムなどの免震装置を挟み、地震力を建物に「伝えにくくする」ものです。「免震=基礎に装置・揺れを絶縁」「制震=上部にダンパー・揺れを吸収」の役割分担を取り違えないようにします。

3構造の使い分けの勘所も一言で。RC造は耐火・遮音・耐久にすぐれ、中低〜中高層マンションの標準です。SRC造は鉄骨の粘り強さ(じん性)が加わるので、より高層・大スパンに向きますが、施工が複雑で工期・コストがかさみます。S造は軽くて大空間をつくりやすい反面、鋼材は火に弱く(一般に500〜600℃で強度が半減)、耐火被覆やさび止めが欠かせません。「高層で粘りが要る=SRC」「軽くて大空間だが耐火被覆が必須=S造」と、長所と弱点をペアで覚えると混同しません。

材料の性質もここで固めます。コンクリートは圧縮に強く引張に弱い、鉄筋は引張に強い——だから両者を組み合わせて弱点を補い合うのがRC造の発想です。

コンクリートの品質を左右する最大の要因は水セメント比です。練り混ぜる水とセメントの重量比で、水セメント比が小さい(=水が少ない)ほど、コンクリートは高強度で緻密になり、中性化や塩害にも強く耐久性が上がります。逆に水を増やすと施工はしやすくなりますが、すき間が増えて強度・耐久性が落ちます。「水は少ないほど良いコンクリート」が基本の向きです。なお、固まる前のやわらかさ(流動性)の目安がスランプで、数値が大きいほどやわらかい状態を指します。

鉄筋コンクリートが成立する理由は3つあります。第一に、コンクリートの線膨張係数と鉄筋の線膨張係数がほぼ等しい(ともに約1×10⁻⁵/℃)ため、温度変化で一体のまま伸縮します。第二に、コンクリートは強アルカリ性(pH12〜13)で、鉄筋の表面に不動態皮膜という薄い膜をつくり、さびから守ります。第三に、コンクリートが鉄筋を火災や外気から保護します。

だからこそかぶり厚さ(鉄筋を覆うコンクリートの最小の厚さ)が重要になります。建築基準法施行令79条の最小値は次のとおりです。

部位 かぶり厚さ
耐力壁以外の壁・床 2cm以上
耐力壁・柱・はり 3cm以上
直接土に接する壁・柱・床・はり・布基礎の立上り 4cm以上
基礎(布基礎の立上り・捨てコンを除く) 6cm以上

覚え方は「壁床2・柱はり3・土に接して4・基礎6」。かぶりが薄いと、後で出てくる中性化や塩害が鉄筋に届くまでの時間が短くなり、劣化が早まります。数字と劣化がつながっている点を意識してください。

📊 コンクリートの3大劣化と鉄筋腐食

ここが本論点の心臓部です。コンクリートと鉄筋がなぜ・どう傷むのか。中性化・塩害・アルカリ骨材反応の3つが三大劣化で、いずれも最終的に鉄筋の腐食へつながります。

共通のカギは、さきほどの不動態皮膜です。コンクリートのアルカリ性が保たれている間、鉄筋は膜に守られてさびません。この膜が壊れると鉄筋が腐食し、さびで体積が約2.5倍にふくらんで、まわりのコンクリートを押し割ります。これがひび割れ→かぶりコンクリートの剥落(爆裂・はくり)→鉄筋露出という劣化の流れです。

鉄筋腐食は、いきなり爆裂するわけではありません。おおまかに①潜伏期(中性化や塩化物が鉄筋位置に達するまで/まだ腐食なし)→②進展期(腐食が始まる)→③加速期(さびの膨張でひび割れ・はく離が進む)→④劣化期(鉄筋断面が減り耐力低下)と段階的に進みます。早い段階で手を打つほど補修が軽く済む、という考え方が長期修繕計画にも直結します。

📊 図解:建築構造の劣化・中性化と鉄筋腐食の進行

建築構造の劣化・中性化と鉄筋腐食の進行

劣化 メカニズム 試験で狙われる数字・キーワード
中性化 空気中の二酸化炭素がコンクリート内部に侵入し、アルカリ性(pH12〜13)を徐々に低下させる。pHが下がると不動態皮膜が壊れ鉄筋が腐食 フェノールフタレイン液で判定。健全部=赤紫(アルカリ)/中性化部=無色。進行は表面から内部へ、時間の平方根(√t)に比例
塩害 塩化物イオンが不動態皮膜を破壊し鉄筋を腐食させる。海砂・海岸地域・凍結防止剤などが原因 鉄筋位置での発錆限界=塩化物イオン量1.2kg/m³。コンクリート製造(練混ぜ)時の塩化物含有量規制=0.30kg/m³以下
アルカリ骨材反応
(アルカリシリカ反応・ASR)
コンクリート中のアルカリと、反応性シリカを含む骨材が反応してゲルが生成。ゲルが吸水膨張し内部からひび割れ 亀甲状(網目状)のひび割れが特徴。抑制策=アルカリ総量をNa₂O換算3.0kg/m³以下/低アルカリ形セメント/高炉・フライアッシュ混合セメント

3つの違いを一言で。中性化は「二酸化炭素でアルカリが抜ける」、塩害は「塩化物が膜を壊す」、アルカリ骨材反応は「骨材が膨らんで自壊する」。原因物質(CO₂・塩化物・骨材のシリカ)で仕分けると混同しません。

中性化はもう少し掘っておきます。判定に使うフェノールフタレイン溶液は、pH約10以上で赤紫(桃色)に発色する試薬です。コンクリートの断面に吹き付け、赤紫に染まった部分は健全(アルカリ性)、色がつかない部分が中性化した部分です。ここは色の対応が逆に書かれる肢が頻出なので、「染まる=元気」と覚えてください。中性化は表面から内部へ進み、深さは経過時間のおおむね平方根に比例します(早いうちは速く、後は緩やかに進む)。

中性化の進む速さは環境と品質で変わります。かぶり厚さが薄い、水セメント比が大きい(すき間の多い)コンクリートほど早く進み、逆に緻密で厚いかぶりなら遅くなります。また、乾湿をくり返す屋外や、二酸化炭素の多い環境ほど進行が速い傾向です。仕上げ材(塗装・タイル)で表面を覆うと、二酸化炭素の侵入がさえぎられ中性化が遅くなる——だから外壁の塗り替えは美観だけでなく劣化防止の意味もあります。中性化そのものはコンクリートの強度を大きく下げるわけではなく、問題は「中性化が鉄筋位置まで達して鉄筋がさびる」ことにある、という因果も押さえておきましょう。

塩害の数字も要注意です。鉄筋のさびが始まる限界は塩化物イオン量1.2kg/m³(コンクリート1m³あたり)。一方、コンクリートを練り混ぜてつくる段階での塩化物含有量の規制値は0.30kg/m³以下。「発錆限界1.2」と「製造時規制0.30」は別物なので、数字を取り違えないようにします。

アルカリ骨材反応は、外観に亀甲状(網の目のような)ひび割れが出るのが最大の特徴です。抑制対策は3系統——①安全と確認された骨材を使う、②アルカリ総量をNa₂O換算3.0kg/m³以下に抑える、③抑制効果のある混合セメント(高炉スラグ・フライアッシュ)を使う。この3つのどれかを満たせば抑えられます。

なお、コンクリートのひび割れは劣化だけが原因ではありません。乾燥収縮(硬化時に水分が抜けて縮む)、温度変化による伸縮不同沈下(地盤が不均一に沈む)、打設直後の沈みひび割れなど、施工・環境に由来するものも多くあります。ひび割れを見たら「劣化なのか、収縮などの初期原因なのか」を切り分けるのが診断の第一歩です。また、コンクリート表面に白い粉が浮き出る白華(エフロレッセンス)は、内部の石灰分が水に溶けて表面で析出したもので、ひび割れや目地から水が浸入しているサインになります。

📊 ひび割れ・タイル・防水の補修工法(数値)

劣化を理解したら、次は補修工法とその適用の目安です。ここは数字がそのまま正誤になります。

補修の目的は大きく、①雨水を入れない(防水)、②鉄筋をさびさせない(防錆)、③見た目を回復する(美観)、そして④傷んだ耐力を取り戻す(耐力回復)の4つです。ひび割れ1本をとっても「幅」と「動くかどうか(挙動の有無)」で最適な工法が変わるため、闇雲に埋めるのではなく、まず診断で状態を見極めるのが鉄則です。

まずコンクリートのひび割れ補修。ひび割れの幅で工法を使い分けます。

工法 適用の目安(幅) 内容
シール工法
(表面処理)
おおむね
0.2mm未満
微細なひび割れの表面に樹脂を塗布・被覆して防水する
樹脂注入工法
(自動式低圧注入)
おおむね
0.2〜1.0mm
エポキシ樹脂を低圧・低速で注入し、内部まで充填して一体化する
Uカットシール材
充填工法
幅が大きい・
挙動があるもの
ひび割れに沿ってU字に溝を切り、シーリング材等を充填する

覚え方は「細い=表面シール、中くらい=樹脂注入、太い/動く=Uカット」。注入材の代表がエポキシ樹脂で、動き(挙動)の大きいひび割れには硬いエポキシより柔らかいシーリング材を使うUカットが向く、と理由で押さえると迷いません。

次に外壁タイル・モルタルの浮き(はく離)補修。下地から浮いた部分を躯体に留め直します。代表がアンカーピンニング(部分/全面)エポキシ樹脂注入工法です。

  • 浮いた部分にドリルで穴をあけ、エポキシ樹脂を注入し、ステンレス製のアンカーピンを打ち込んで躯体に機械的に固定する。
  • ピンの打込み本数は特記がなければ、一般部分16本/m²、指定部分(見上げ面・ひさしのはな・まぐさなど落下すると危険な部位)25本/m²が目安。
  • 浮きが広い・タイル自体が割れている場合はタイルの張替えで対応する。

タイルやモルタルが浮く原因は、下地とのなじみ不足、温度・乾湿による伸縮の差、施工不良などです。放置すると重力や振動で少しずつ縁が広がり、やがてはく落して落下事故につながります。だからこそ、浮きを早期に見つけて躯体へ留め直すアンカーピンニングが重要になるわけです。

そして忘れてはならないのがタイル外壁の全面打診調査です。建築基準法12条の定期報告制度で、一定の特定建築物のタイル・石張り等(乾式工法を除く)・モルタル等の外壁は、竣工または外壁改修後10年を経過したとき、原則として次の定期調査時までに落下により歩行者等に危害を加えるおそれのある部分の全面打診等を行う必要があります(平成20年国交省告示282号)。ふだんは6か月〜3年ごとに手の届く範囲の打診等で足ります。令和4年の改正で、テストハンマー打診と同等以上の精度なら無人航空機(ドローン)の赤外線調査でも可能になりました。

最後に防水です。屋上・バルコニー・外壁の目地などの防水は、大きく面で守るメンブレン防水と、目地・接合部を埋めるシーリング防水に分かれます。

種類 内容・代表例
メンブレン防水 面状に被膜をつくる防水の総称。アスファルト防水(熱工法・トーチ工法)/シート防水(塩ビ・加硫ゴム)/塗膜防水(ウレタン・FRP)
シーリング防水 サッシまわりや外壁目地にシーリング材を充填。動く目地は2面接着、動かない目地は3面接着。改修は打替えが基本

シーリングで狙われるのは「2面接着と3面接着」です。地震や温度で目地が動くワーキングジョイントは、底面を接着させない(バックアップ材やボンドブレーカーで縁を切る)2面接着にします。底まで接着すると3面で引っ張られてシーリングが切れやすくなるからです。「動く目地=2面接着」で覚えてください。

これらの防水やシーリング、外壁塗装・タイルは、いずれも大規模修繕(おおむね12〜15年周期)のなかでまとめて更新するのが一般的です。防水層やシーリング材には寿命があり、切れれば漏水につながるため、長期修繕計画で周期的に打ち替え・改修する費用をあらかじめ積み立てておく——ここで設備・建築の知識が、そのまま管理組合の修繕積立金の話につながります。マン管では「劣化のしくみ」と「計画的に直す」の両輪で問われる、と意識しておくと得点がつながります。

ここで管理実務との橋渡しを1つ。躯体(柱・梁・耐力壁・スラブ)や外壁・屋上防水・共用の配管などは共用部分にあたり、その劣化診断・補修は管理組合が計画的に行います。一方、各住戸内の内装や専有部分の設備は区分所有者の管理です。「外壁タイルの浮きは誰が直すのか」「バルコニーの防水は?」といった費用負担の切り分けは、標準管理規約や共用部分の論点と必ずセットで問われます。建築・劣化の知識を、区分所有法・標準管理規約の視点とつなげておくと、応用問題にも強くなります。

📊 劣化診断のおもな方法

補修の前提になるのが劣化診断(調査・診断)です。何を、どう測るかの対応を押さえます。

調べる対象 方法
中性化の深さ コアやドリル孔の断面にフェノールフタレイン溶液を噴霧し、変色境界を測る
塩化物イオン量 コンクリートのコアを採取して分析する
コンクリート強度 反発度法(リバウンド/シュミットハンマー)やコア圧縮試験
鉄筋の位置・かぶり厚 電磁波レーダ法・電磁誘導法(非破壊)
タイル・モルタルの浮き 打診法(テストハンマー・打診棒)や赤外線サーモグラフィ法(表面温度差で検出)

診断は、目視や非破壊が中心の一次診断から、局部的にコアを抜くなどの二次診断、さらに詳細な三次診断へと段階的に深めていくのが基本です。「いきなり全部を壊して調べる」わけではない、という手順感も押さえておくと安心です。

調査方法は、コンクリートを傷めない非破壊試験(打診・赤外線・電磁波レーダ・反発度法など)と、コアを抜くなどの微破壊・破壊試験に分かれます。表面から手軽に調べられる非破壊でアタリをつけ、必要な箇所だけコアを採って精密に確かめる——この使い分けが実務でも試験でも問われます。とくに外壁タイルは、足場や高所作業を伴う全面打診に代えて、表面温度差から浮きを見つける赤外線サーモグラフィ法やドローンによる調査が広がっており、「打診=唯一の方法ではない」点も近年の改正とあわせて押さえておきましょう。

🚨 マン管試験で頻出のひっかけ8選

ここからは本試験で受験生を惑わせる形を8個並べます。「✕ひっかけ→○正しい」で覚えるのが最速です。

①✕ コンクリートは引張に強く圧縮に弱いので、引張力を鉄筋が、圧縮力をコンクリートが負担する。
①○ 逆。コンクリートは圧縮に強く引張に弱い。だから引張を鉄筋が負担する。

💬 ここが差:圧縮・引張を入れ替えるのが定番。「コンクリート=押しに強い(引きに弱い)/鉄筋=引きに強い」と体に入れておけば秒殺です。

②✕ 中性化した部分にフェノールフタレイン溶液を吹き付けると、赤紫色に変色する。
②○ 逆。健全(アルカリ性)な部分が赤紫、中性化した部分は無色

💬 ここが差:色の対応を逆にする肢が頻出。「染まる=アルカリ=元気」「色がつかない=中性化」。染まった深さは残りの健全部なので、そこを勘違いしないこと。

③✕ 中性化が進むと、鉄筋の不動態皮膜が強化され腐食しにくくなる。
③○ 中性化でアルカリ性が失われると不動態皮膜が壊れ、鉄筋は腐食しやすくなる

💬 ここが差:「強化」「防ぐ」など、逆の結論をもっともらしく書く。アルカリが鉄筋を守っているのだから、アルカリが抜ける中性化は鉄筋にとって"悪化"です。

④✕ アルカリ骨材反応は、鉄筋が塩化物で腐食してコンクリートが膨張する現象である。
④○ それは塩害。アルカリ骨材反応は骨材中の反応性シリカがアルカリと反応してゲル化し、吸水膨張して亀甲状にひび割れる現象。

💬 ここが差:塩害と原因を混ぜてくる。塩害=塩化物が鉄筋を、アルカリ骨材反応=骨材のシリカが主役。外観の「亀甲状ひび割れ」もセットで覚えると見抜けます。

⑤✕ 幅0.5mm程度で挙動の大きいひび割れは、表面をシールする表面処理工法で補修するのが最適である。
⑤○ 表面処理は0.2mm未満の微細なひび割れ向け。0.2〜1.0mmは樹脂注入、幅が大きく動くものはUカットシール材充填が適する。

💬 ここが差:幅と工法をずらす。「細い=表面シール/中=樹脂注入/太い・動く=Uカット」の3段階を数字で押さえておけば見破れます。

⑥✕ 外壁タイルの浮き補修に用いるアンカーピンは、一般に鉄(普通鋼)製のものを使う。
⑥○ さびないようステンレス製のアンカーピンを使い、エポキシ樹脂を注入して躯体に固定する。

💬 ここが差:材質を鉄にすり替える。外壁で長く効かせるにはさびない材料が前提。ピンはステンレス、注入材はエポキシ樹脂、が基本セットです。

⑦✕ 温度変化で動く目地のシーリングは、はがれないよう底面もしっかり接着させる3面接着とする。
⑦○ 動く目地は底面を接着させない2面接着とする。3面で拘束すると引張で切れやすい。

💬 ここが差:2面と3面を入れ替える。底を接着しないためにバックアップ材・ボンドブレーカーで縁を切る、という手段までセットで問われます。「動く目地=2面」。

⑧✕ RC造の柱・はりの最小かぶり厚さは2cm以上と定められている。
⑧○ 柱・はり・耐力壁は3cm以上。2cm以上は耐力壁以外の壁・床。直接土に接すると4cm、基礎は6cm。

💬 ここが差:部位ごとの数字を1つずらす。「壁床2・柱はり3・土に接して4・基礎6」を丸ごと言えれば、どこをずらされても気づけます。

💡 暗記の決め手「建築・劣化 6キーワード」

最後に、直前に眺めるだけで効くキーワードをまとめます。この論点は「名前・数字・色」を1つずらすひっかけが命なので、対で覚えるのがコツです。

🔑1|「コンクリは圧縮、鉄筋は引張」

コンクリートは圧縮に強く引張に弱い。弱点の引張を鉄筋が肩代わり。両者は不動態皮膜・線膨張係数・保護で相性抜群。

🔑2|「壁床2・柱はり3・土に接して4・基礎6」

かぶり厚さ(cm・以上)。数字が大きいほど鉄筋を守る力が強い。土・基礎は過酷な環境なので厚い。

🔑3|「染まる=元気(フェノールフタレイン)」

赤紫に染まる部分がアルカリ性で健全。色がつかない部分が中性化。色の対応を逆にした肢に注意。

🔑4|「CO₂・塩化物・シリカ、で三大劣化を仕分け」

中性化=CO₂、塩害=塩化物イオン(発錆限界1.2kg/m³)、アルカリ骨材反応=骨材のシリカ(亀甲状ひび割れ/総量3.0kg/m³以下で抑制)。

🔑5|「細い表面・中は注入・太いはUカット」

ひび割れ補修=0.2mm未満は表面シール/0.2〜1.0mmは樹脂(エポキシ)注入/幅大・挙動大はUカットシール材充填。

🔑6|「タイルはステンピン+エポキシ、10年で全面打診」

浮き補修=アンカーピンニング(ステンレスピン+エポキシ樹脂注入、一般16本/指定25本)。タイル外壁は竣工・改修後10年で全面打診(建基法12条)。

数字だけ最終確認しておきましょう。かぶり厚=壁床2・柱はり3・土4・基礎6(cm)/塩化物イオン発錆限界=1.2(kg/m³)・製造時規制0.30(kg/m³)/アルカリ総量=3.0(kg/m³)以下/ひび割れ=0.2mm・1.0mmが境目/ピン=一般16・指定25(本/m²)/全面打診=10年。この並びを言えれば、建築・劣化の1〜2点は堅いです。

この論点は範囲こそ広く見えても、問われる数字とメカニズムはほぼ決まっています。構造の名前・劣化の原因物質・補修の数字を対で押さえ、あとは過去問で「出題の形」に慣れれば完成です。設備・建築は覚えるほど安定して得点できる、いわば貯金箱のような分野。1点ずつ、確実に自分のものにしていきましょう。

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ごりへい

宅建・賃管・管業・FP2級など複数の資格を取得。学習法や合格体験をもとに、不動産業やキャリア形成に役立つ情報を発信中。実務と資格の両面から「キャリアアップを応援!」をテーマにブログを運営しています。

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