
🏗 マン管攻略ノート|給水設備
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🎯 このページについて
マンション管理士の「建築・設備」分野で毎年のように出るのが給水設備です。ねらわれるのは給水方式の使い分けと受水槽の構造基準の数字で、数値を1つずらす巧妙なひっかけが定番です。
このページでは、給水方式4種の違い・受水槽の構造基準・水道法の管理義務を、試験で問われる形のまま整理します。図と数字をセットで押さえれば、設備は一気に得点源になりますよ。
📌 30秒で分かる「給水設備」
まず全体像です。マンションに水を届ける方法は、大きく「受水槽をはさむ方式」と「水道本管に直結する方式」の2系統に分かれます。
この2系統の性格の違いを押さえると、4方式の細かい比較がスッと頭に入ります。
🆚 受水槽方式 vs 直結方式
| 比較 | 受水槽方式 | 直結方式 |
|---|---|---|
| 水の流れ | 本管→受水槽に一度ためる→ポンプで供給 | 本管の圧力で直接各戸へ |
| 断水時 | 槽内の水を当面使える(強い) | 本管が止まると即断水(弱い) |
| 停電時 | ポンプが止まり供給不能(弱い) | 直圧なら供給継続(強い) |
| 水質 | 槽内で滞留・汚染リスクあり | 新鮮な水が届く(有利) |
| 維持管理 | 槽の清掃・点検・水質検査が必要 | 槽がなく管理が軽い |
| スペース | 受水槽・ポンプ室が必要 | 省スペース |
ざっくり言うと、受水槽方式は「断水に強く停電に弱い」、直結方式は「停電に強く断水に弱い」という真逆の関係です。
この対称性はひっかけの宝庫なので、まずここを体に入れてください。
もう1つ、大きな流れとして「時代は受水槽方式から直結方式へ」という潮流があります。かつては受水槽方式が主流でしたが、槽内での水質悪化や維持管理の手間が問題視され、給水技術の向上で直結できる高さも伸びました。今では、水道事業者が認める範囲であれば直結増圧方式を選ぶ新築が増えています。この背景を知っておくと、方式の長所・短所の丸暗記が「なるほど」に変わります。
📊 給水方式4種 早わかり表
2系統をさらに細かく分けると、実務では次の4方式になります。

| 方式 | 仕組み | 受水槽 | 向く規模 |
|---|---|---|---|
| 高置水槽方式 | 受水槽→揚水ポンプ→屋上の高置水槽→重力で各戸へ | あり (+高置槽) |
中〜大規模 |
| ポンプ直送方式 (加圧給水) |
受水槽→加圧ポンプで各戸へ直接圧送(高置槽なし) | あり | 中〜大規模 |
| 直結直圧方式 | 本管の水圧のまま各戸へ(ポンプ・槽なし) | なし | 小規模・低層 |
| 直結増圧方式 | 本管に増圧ポンプを直結して圧力を上げ各戸へ(槽なし) | なし | 中規模・中層 |
ここで4方式を、覚えるべき勘所と一緒にじっくり整理しておきます。試験ではこの「メリット・デメリット」がそのまま正誤の判定材料になります。
① 高置水槽方式は昔ながらの定番です。受水槽にためた水を揚水ポンプで屋上の高置水槽へ押し上げ、そこから重力(自然流下)で各戸へ配ります。ポンプが送るのは屋上までなので、各戸への給水はポンプの発停に左右されず水圧が安定するのが長所です。断水しても受水槽と高置水槽に残った水を当面使え、停電しても高置水槽に水がある間は給水を続けられます。
短所は、受水槽と高置水槽の2つの水槽を管理しなければならず、水が二度も滞留するため水質が悪化しやすいこと。屋上に水槽を置く荷重負担もあります。また最上階は高置水槽との高低差が小さく、水圧が不足しがちです。
② ポンプ直送方式(加圧給水方式)は高置水槽をなくし、受水槽の水を加圧ポンプで直接各戸へ圧送する方式です。屋上に水槽が要らないため屋上荷重が減り、意匠上も有利。水槽が1つ減るぶん水質面でも高置水槽方式より有利です。ポンプはインバータ制御で使用量に応じて回転数を変え、水圧を一定に保ちます。
短所は、停電するとポンプが止まって即断水になること(高置水槽のような「落とせる水」がない)。ポンプ自体も高置水槽方式より高性能なものが必要です。受水槽はある点を必ず押さえてください。ここが③④との最大の違いです。
③ 直結直圧方式は受水槽もポンプもなく、水道本管の圧力だけで各戸へ配ります。水が一度もためられないためもっとも衛生的で、水槽もポンプもないので維持管理が軽く、停電の影響も受けません。反面、本管の水圧に完全に依存するので、届く高さに限界があり低層・小規模の建物向けです。本管が断水すれば即断水になります。
④ 直結増圧方式は、本管に増圧ポンプ(増圧給水設備)を直結して圧力を上げ、受水槽なしでも中層マンションまで配水できるようにした方式です。水槽がないので衛生的・省スペースで、近年の新築マンションの主流になっています。
ただし本管に直接ポンプをつなぐため、逆流防止装置(減圧式逆流防止器など)の設置が必須です。ポンプで加圧した水や停電時の水が本管側へ逆流すると、地域の水道全体を汚染しかねないからです。停電時はポンプが止まり、本管の直圧で届く低層階だけ給水が残る形になります。採用には水道事業者の承認や口径の制限があるのも特徴です。
混同ポイントを整理します。受水槽が「ある」のは①②、「ない」のは③④。そして停電に強いのは③(直圧)と①(高置水槽に水が残る間)、弱いのは②④(ポンプ停止で即断水)です。「直結の2つには槽がない」「直圧だけは停電に強い」——この2本の軸で、4方式はほぼ仕分けできます。
採用の目安を規模でざっくり並べると、低層・小規模=直結直圧、中層・中規模=直結増圧、中〜大規模=ポンプ直送または高置水槽という流れになります。建物が高く・大きくなるほど、本管の圧力だけでは足りず、ポンプや水槽の助けが必要になる、と考えると自然です。ただし試験では「どの規模にどの方式が絶対」と断定する肢は要注意。あくまで"向き・不向き"の目安であり、地域の水道事業者の条件次第で採否は変わります。
📊 受水槽の構造基準(六面点検の数字)
受水槽方式を採る以上、避けて通れないのが六面点検スペースです。
受水槽は6つの面すべてを外から点検・清掃できるよう、建物の壁や天井・床とのあいだに空間を確保します。設置の根拠は建築基準法施行令129条の2の4、昭和50年建設省告示1597号です。
| 部位 | 確保する寸法 |
|---|---|
| 上部(天井との間) | 100cm以上 |
| 周囲(側面)・下部(底との間) | 60cm以上 |
| マンホール直径 | 60cm以上(施錠する) |
| マンホールの立上げ | 上面より10cm以上高く |
| オーバーフロー管の排水口空間 | 150mm以上(間接排水) |
覚え方はシンプルで、「上だけ100、あとは60」。上部だけ数字が大きいのは、マンホールから人が出入りして点検・清掃するための高さが要るからです。周囲・下部が60cmなのは、作業員がしゃがんで側面や底を点検できる最低幅、とイメージすると腹落ちします。
マンホールも数字が2つあります。直径60cm以上(人が入れる大きさ)と、ふたを上面より10cm以上立ち上げる(床の水やホコリが槽内へ入らないように)。この10cmは排水口空間150mmとよく混同されるので要注意です。
なぜ六面点検が必要なのか。受水槽は密閉された箱で、内部でカビ・スライム・レジオネラ菌などが繁殖する恐れがあります。定期的に槽を空にして内部を清掃・点検するには、6面すべてに人が入り込める空間が要る、というわけです。だから受水槽は建物躯体と壁・床・天井を兼用してはいけません(建物の壁を槽の壁に流用すると、その面を外から点検できなくなるため)。地下ピット内に直接コンクリートで作る「地下水槽」が原則NGなのも同じ理由です。
そのほか受水槽の衛生を守る要点も、まとめて押さえましょう。マン管ではこの箇条書きがそのまま正誤肢になります。
- オーバーフロー管・通気管の先端には防虫網を付け、虫や異物の侵入を防ぐ。
- オーバーフロー管と水抜管は排水管に直結せず、150mm以上の排水口空間をあけて間接排水とする(排水の逆流を防ぐ)。
- 通気のための通気管(通気口)を設け、槽内の水位変動で外気を出し入れできるようにする(負圧で槽がつぶれるのを防ぐ)。
- ほこりや汚染を防ぐため、上部にはポンプ・排水管など汚染源となる設備を通さない。マンホールのふたも上面より立ち上げて汚水の侵入を防ぐ。
- 槽の天井・底・周壁は、建物躯体と兼用しない(点検・清掃のため独立させる)。天井には水滴が落ちないよう1/100程度の勾配を付ける。
- 槽内の水が滞留しないよう、流入口と流出口は対角に配置する(死水域=よどみを作らない)。
これらは要するに「入れない・ためない・混ぜない」の3原則です。虫やホコリを入れない、水を長くためない、汚水と混ぜない——この視点で読むと、細かい規定も筋が通って覚えられます。
材質にも触れておきます。受水槽の材料はFRP(強化プラスチック)・ステンレス鋼・鋼板・木製などがあります。FRPは軽く施工しやすい反面、光を通すと藻が発生しやすいため、遮光性のあるものを使います。ステンレス鋼は耐久性に優れますが、気相部(水面より上の空間)は塩素で腐食しやすいので、気相部用のステンレスを使うなどの配慮が要ります。「FRP=藻に注意」だけでも覚えておくと1肢拾えます。
📊 逆流を防ぐ2つの空間と給水圧力
受水槽まわりで数字がもう1系統あります。「逆流防止」の話です。
飲み水に汚水が逆流しないよう、給水設備には2種類の「すき間」が用意されています。混同しやすいので表で区別します。
| 用語 | どこのすき間か | 目的 |
|---|---|---|
| 吐水口空間 | 給水管の吐水口〜あふれ縁(越流面)までの垂直距離 | 水槽・器具の水が給水管へ逆サイフォンで戻るのを防ぐ |
| 排水口空間 | オーバーフロー管の下端〜排水受けまでのすき間 | 排水管からの汚水・臭気の逆流を防ぐ(間接排水) |
ざっくり、吐水口空間=入口側の逆流防止、排水口空間=出口側の逆流防止と整理してください。
吐水口空間をもう少し詳しく。受水槽へ水を落とす給水管の先端(吐水口)と、槽のあふれ縁(越流面)の間に垂直の"すき間"を確保します。これがあれば、万一槽側で圧力が下がっても、水が給水管を逆流して本管を汚すことはありません。吐水口空間を十分に取れない場合は、代わりにバキュームブレーカ(逆流防止弁)を設けます。「すき間が原則、装置は例外」という優先順位も押さえておくと安心です。
そしてもう1つ、水道管と井戸水や雑用水など別系統の配管を直接つなぐ「クロスコネクション」は水道法で全面禁止です。仕切弁や逆止弁を挟んでも、直接連結すればアウト。ここは「弁を付ければOK」という選択肢がひっかけで頻出します。
もう1つ責任の話。受水槽方式では、水道事業者が管理するのは受水槽に入る手前までです。受水槽から先(各戸まで)の水は「貯水槽水道」と呼ばれ、その水質と設備の管理責任は設置者である管理組合が負います。「マンションの蛇口の水は全部水道局の責任」と思わせる肢は誤り、というわけです。この責任分界の考え方は、後で出てくる水道法の管理義務にも直結します。
次に給水圧力です。マンションの住戸内の給水圧力は、一般に300〜400kPaを上限にします(集合住宅は300kPa以下が望ましいとされます)。
圧力が高すぎると、水を止めた瞬間に配管が「ドン」と鳴るウォーターハンマー(水撃作用)が起きます。これは、流れていた水が急に止められ、その運動エネルギーが圧力波となって配管を叩く現象です。放置すると配管の継手のゆるみ・漏水・水栓金具の破損につながります。
とくにシングルレバー水栓や全自動洗濯機の電磁弁のように「瞬時に止水する器具」で起きやすいのがポイントです。防止策は次のとおりで、これも頻出です。
- 給水管内の流速を毎秒1.5〜2.0m程度に抑える(速い水ほど水撃が強い)。
- 水撃防止器(ウォーターハンマー防止器・エアチャンバー)を止水器具の近くに設ける。
- 過大な給水圧力を減圧弁で適正値まで落とす。
逆に圧力が足りないと水が出ません。器具ごとの最低必要圧力の目安は次のとおりです。上限(300〜400kPa)と混同しないよう、単位のケタ(kPa)を意識して覚えてください。
| 器具 | 最低必要圧力(目安) |
|---|---|
| 一般水栓 | 約30kPa |
| シャワー | 約70kPa |
| ガス瞬間湯沸器(大) | 約40〜80kPa |
数字は「一般水栓30/シャワー70」だけでも覚えておくと、選択肢の正誤が判断できます。
📊 設計用給水量と水槽容量の目安
水槽の容量に関する数字も、たまに問われます。ここは「1日使用量を基準に、受水槽は約半分・高置水槽はその1割」というイメージで押さえます。
| 項目 | 目安 |
|---|---|
| 住戸の設計用給水量 | 1人1日あたり 約200〜250L |
| 受水槽の有効容量 | 1日使用水量の 約1/2(4/10〜6/10) |
| 高置水槽の有効容量 | 1日使用水量の 約1/10 |
なぜ受水槽を「1日ぶん丸ごと」ではなく「約半分」にするのか。大きすぎると水が槽内で長く滞留し、かえって残留塩素が減って水質が悪化するからです。「大きい水槽=安心」ではない、という逆説がそのままひっかけになります。容量は"多すぎず少なすぎず"が正解なのです。
その残留塩素も試験値があります。水道法施行規則の衛生上の措置として、給水栓(蛇口)で遊離残留塩素0.1mg/L以上(結合残留塩素なら0.4mg/L以上)を保つよう定められています。受水槽方式で水が滞留すると、この末端の残留塩素が下がりやすいため、槽の容量や清掃管理が効いてくるわけです。数字の「0.1mg/L以上」は、そのまま正誤肢で問われます。
📊 さや管ヘッダー工法と水道法の管理義務
専有部分の配管では、近年さや管ヘッダー工法が主流です。
これは、あらかじめ壁や床下に通した「さや管(保護管)」の中に、給水・給湯の本管(内管)を後から通す工法です。ヘッダーという分岐器から各水栓へ1本ずつ配管します。
- 内管には架橋ポリエチレン管やポリブテン管など、樹脂系のフレキシブル管を使う。
- 接続部(継手)が壁内になく、さや管ごと内管を引き抜いて更新できるので、メンテナンス性が高い。
- 各水栓へ独立配管するため、同時使用でも他の水栓の水圧・水量が変動しにくい(お湯を使っている横で水を出しても影響が小さい)。
- 樹脂管は金属管より錆びず、赤水が出にくい。曲げやすいので継手が少なく、漏水リスクも下がる。
マンションの給水管は、長期修繕計画のなかでも更新(取替え)や更生(内面ライニング)が大きなテーマです。さや管ヘッダー工法はこの「後から交換しやすい」という利点があるため、修繕積立金の観点からも近年の標準になっています。設備の話が、そのまま管理組合の資金計画につながるわけです。
従来の「先分岐工法」は、1本の主管から途中でT字に枝分かれさせていくため、複数の水栓を同時に使うと圧力・水量が変動しやすく、壁内の継手が漏水しても更新が大変でした。さや管ヘッダー工法はこの弱点を解消したものだ、と対比で覚えると理解が深まります。
「継手が壁内に露出せず、内管だけ引き抜いて更新できる=さや管ヘッダー」「樹脂管は架橋ポリエチレン管・ポリブテン管」——この2点を紐づければ、試験対策としては十分です。
最後に、管理組合が押さえるべき水道法上の管理義務です。受水槽を設ける以上、その水の安全は設置者(=管理組合)の責任になります。受水槽の大きさで区分と義務が変わるので、表で押さえましょう。
| 区分 | 該当する規模 | 主な義務 |
|---|---|---|
| 専用水道 | 自家水源等で、居住人口101人以上、または1日最大給水量20m³超 | 水道技術管理者の設置・水質検査・定期検査など(水道事業者並みの管理) |
| 簡易専用水道 | 水道水を水源とし、受水槽の有効容量が10m³超 | 年1回の槽清掃+登録検査機関による年1回の法定検査 |
| 小規模貯水槽水道 | 受水槽の有効容量が10m³以下 | 水道法の法定検査は不要(条例等で管理・清掃が推奨) |
マン管で圧倒的に狙われるのは簡易専用水道です。ここは数字を丸ごと覚えてください。「有効容量10m³超・清掃は年1回・法定検査も年1回」。10m³「超」であって「以上」ではない点も要チェックです。
簡易専用水道の設置者(管理組合)の主な義務は3つです。①水槽の掃除を1年以内ごとに1回、定期に行う。②水の汚染防止措置を講じる(有害物の混入防止など)。③厚生労働大臣の登録を受けた検査機関の検査を1年以内ごとに1回受ける。さらに、供給する水が人の健康を害する恐れがあると知ったときは、直ちに給水を停止し、利用者に周知しなければなりません。
なお、受水槽10m³以下の小規模貯水槽水道は水道法の法定検査義務こそありませんが、多くの自治体が条例で清掃・点検を求めています。「小さいから何もしなくてよい」わけではない点に注意です。
マンション標準管理規約では、こうした受水槽・給水管のうち本管から各住戸メーターまでの共用給水管や受水槽は共用部分、メーター以降の専有部分内の給水管は専有部分、と切り分けられます。維持管理の費用負担(管理費・修繕積立金)の論点とも絡むので、あわせて意識しておくと得点力が上がります。
🚨 マン管試験で頻出のひっかけ8選
ここからは、本試験で実際に受験生を惑わせる形を8個並べます。「✕ひっかけ→○正しい」で覚えるのが最速です。
💬 ここが差:全部を60cmで揃えてくる肢が定番。上部だけ100cmなのは、マンホールから人が入って点検・清掃する高さが要るから。理由で覚えれば取り違えません。
💬 ここが差:「高置水槽方式」と「ポンプ直送方式」の名前を入れ替える肢が頻出。屋上に水槽があるのは高置水槽方式だけ。ポンプ直送は"槽から直接圧送"で、落とせる水がないので停電に弱い。
💬 ここが差:「増圧=ポンプがある=受水槽もありそう」と早合点させるのが狙い。ポンプの有無と受水槽の有無は別問題。増圧方式のポンプは"本管に直結"で、受水槽はありません。
💬 ここが差:「排水口空間150mm」と「マンホール立上げ10cm(=100mm)」を入れ替える肢に注意。オーバーフロー管まわりは150mm、ふたの立上げは10cm。数字が近いので確実に区別を。
💬 ここが差:「逆止弁があれば安全では?」と思わせる肢。弁は故障しうるので、そもそも"つながない"のが原則。井戸水・雑用水・消火用水などの別系統と飲料水系統を直結すればクロスコネクションで違反です。
💬 ここが差:「圧力は高いほどよい」は誤り。高層マンションでは下階ほど圧力が高くなるので、階層をいくつかに区切る(ゾーニング)か減圧弁で各階の圧力を適正範囲に収めます。上限管理を怠ると水撃と漏水を招きます。
💬 ここが差:「10m³以下」「10m³以上」「10m³超」を入れ替えるのが定番。正しくは10m³を"超える"もの。ちょうど10m³は簡易専用水道ではありません。清掃も検査も"年1回"という頻度もセットで狙われます。
💬 ここが差:「面一にする」「直径50cm」など、もっともらしい数字・仕様に差し替えてくる。ふたは立ち上げて施錠(防虫・防塵・いたずら防止)、直径は60cm以上で人が入れる大きさ、が正解。
💡 暗記の決め手「給水設備 5キーワード」
最後に、試験直前に眺めるだけで効く語呂・キーワードをまとめます。給水設備は「数字を1つずらす」ひっかけが命なので、数字はペアで覚えるのがコツです。似た数字を隣同士でセットにして記憶すると、本番で取り違えません。
🔑1|「上だけ100、あとは60」
受水槽の点検スペース。上部100cm以上/周囲・下部60cm以上。マンホール直径も60cm以上でセット。
🔑2|「直結にタンクなし」
受水槽がある=高置水槽方式・ポンプ直送方式。ない=直結直圧方式・直結増圧方式。「直結」の2つは槽ゼロ。
🔑3|「槽は断水に強く停電に弱い/直結は逆」
受水槽方式=断水◎停電✕。直結(直圧)方式=停電◎断水✕。この対称関係で正誤を秒殺。
🔑4|「トハイは10cm、排水は150mm」
マンホールの立上げ=10cm以上。オーバーフロー管の排水口空間=150mm以上。似た2つの数字を取り違えない。
🔑5|「簡専は10超・清掃も検査も年1」
簡易専用水道=有効容量10m³超。年1回の清掃+年1回の登録検査機関による法定検査。「超」であって「以上」ではない。
数字だけ最終確認しておきましょう。点検スペース=上100・その他60(cm)/マンホール=直径60・立上げ10(cm)/排水口空間=150(mm)/給水圧力の上限=300〜400(kPa)/最低必要圧力=一般水栓30・シャワー70(kPa)/簡易専用水道=10(m³)超/残留塩素=0.1(mg/L)以上。この並びを丸ごと言えれば、給水設備は合格ラインです。
この5つ+数字リストを押さえれば、給水設備の1問はほぼ確実に取れます。数字は「なぜその値か」を思い出せると、本番で迷いません。
ちなみに、給水設備の知識は排水設備・給湯設備とセットで問われることも多い分野です。給水で身につけた「逆流防止(吐水口空間・排水口空間)」「間接排水」「点検スペース」の考え方は、そのまま排水槽・排水トラップの論点にも生きます。1つの論点を深く理解すると、周辺の設備問題まで芋づる式に取れるようになる——設備分野の"おいしさ"はここにあります。
最後に、本番での解き方のコツを1つ。給水設備の肢に出会ったら、まず「受水槽の有無」→「停電・断水時の挙動」→「数字(60/100/10/150/10m³)」の順にチェックしてください。この3ステップで、たいていのひっかけは正体を現します。
設備分野は、範囲こそ広く見えても、問われる数字と論点はほぼ決まっています。覚えれば覚えるほど安定得点になる、いわば貯金箱のような分野です。あとは過去問で「出題の形」に慣れれば完成。給水設備の1点を、確実に自分のものにしていきましょう。
📘 この論点を過去問で固めるなら
マンション管理士 過去問350問(令和元〜令和7)を採点機能つきで何度でも。全選択肢にプロ解説つき。
📅 マン管攻略ノート:給水設備|v1.0
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