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マンションの専有部分と共用部分(範囲・持分・分離処分)|マン管攻略ノート

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専有部分と共用部分|マン管攻略ノート

📚 マン管攻略ノート|専有部分と共用部分
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🎯 このページについて

マンション管理士試験の土台であり、毎年どこかで必ず問われるのが「専有部分と共用部分」です。区分所有法1条〜4条、11条〜15条に集中する論点で、ここを固めるだけで区分所有法の得点が安定します。

ねらわれるのは、①専有部分になれるかどうかの線引き、②法定共用部分と規約共用部分の違い(登記の要否)、③持分の割合と分離処分の禁止、この3方向です。数字と条文をひとずらしする巧妙なひっかけが定番です。

私は宅建・賃管・管業・FP2級を取ってきましたが、この論点は「言葉の定義」を正確に押さえれば怖くありません。教科書的な暗記ではなく、試験で問われる形のまま整理していきましょう。

📌 30秒で分かる「専有部分と共用部分」

まず全体像です。一棟のマンションは、大きく「専有部分」と「共用部分」の2つに分かれます。専有部分は各住戸のように区分所有権の対象となる部分、共用部分はそれ以外の廊下・階段・外壁などみんなで使う部分です。

そして共用部分は、さらに「法定共用部分」と「規約共用部分」に枝分かれします。この2段階の切り分けが、この論点のすべての出発点になります。

もう少し引いて見ると、区分所有者が持つ権利は①専有部分の所有権、②共用部分の共有持分、③敷地利用権の3つがセットになっています。このうち②と③は①(専有部分)にくっついて一体で動くのが大原則です。まずはこの「3点セット」の全体像を頭に入れてから、専有部分と共用部分の細部に入ると、迷子になりません。

🆚 専有部分 vs 共用部分

比較 専有部分 共用部分
定義 区分所有権の目的たる建物の部分(2条3項) 専有部分以外の建物の部分など(2条4項)
具体例 各住戸・独立した店舗や事務所 廊下・階段・エントランス・外壁・屋上・基礎
権利 各区分所有者が単独で所有 区分所有者全員(または一部)の共有(11条)
処分 自由に売買・賃貸できる 専有部分と分離して処分できない(15条)
登記 表題部・権利部に登記される 法定=登記不可/規約=共用部分である旨を登記

ざっくり言うと、専有部分は「売り買いできる自分の持ち物」、共用部分は「みんなの共有物で単独では動かせない」という関係です。この性格の違いが、以下すべての論点の背骨になります。

ここで大事なのは、専有部分になるには2つの独立性が必要だという点です。区分所有法1条は、建物の部分が「構造上区分され」「独立して住居・店舗・事務所又は倉庫その他建物としての用途に供することができる」ときに、区分所有権の目的にできると定めています。

1つ目が構造上の独立性です。壁・床・天井などで他の部分と遮断され、区画されていることをいいます。2つ目が利用上の独立性で、独立した出入口を持ち、それ自体で1つの用途に使えることをいいます。この2つがそろって初めて、専有部分(=区分所有権の対象)になれます。

たとえば、他の住戸を通らないと出入りできない部屋は、利用上の独立性を欠くため専有部分になりません。逆に、廊下・階段室のように「みんなが通るために構造上区分されている部分」は、そもそも専有部分になり得ず、当然に共用部分(法定共用部分)となります。

📊 専有部分はどこまで?(躯体・玄関扉・窓・配管)

「住戸の中は全部専有部分」と思いがちですが、実は住戸内にも共用部分が混ざっています。この境目がマン管では頻出です。

住戸を囲む壁・床・天井のコンクリート躯体そのものは、建物全体を支える共用部分です。専有部分になるのは、その躯体の内側にある空間と、壁・床・天井の上塗り部分(仕上げ材)だと考えられています。いわゆる「上塗り説」で、標準管理規約もこの立場を採り、躯体部分を除いた内側を専有部分としています。

境目が問われやすいパーツを表で押さえましょう。

パーツ 扱い(標準管理規約の考え方)
玄関扉 錠と内側の塗装部分=専有/扉の外側の面=共用。外側の色替えは勝手にできない。
窓枠・窓ガラス 共用部分(網戸・雨戸も同様)。防犯・断熱の窓交換は共用部分の工事扱い。
壁・床・天井 躯体(コンクリート)=共用/内側の上塗り部分=専有。
配管・配線 縦管(本管)=共用/専有部分内に枝分かれした枝管=専有が原則。

とくに玄関扉は狙われます。防犯上・美観上の理由で、扉の外側は共用部分として管理組合が一括管理し、錠と内側の塗装だけが専有という切り分けです。「玄関ドアは専有部分だから、外側も好きな色に塗ってよい」という肢は誤りになります。

配管も要注意です。建物を貫く縦管(本管)は共用部分、そこから各住戸へ枝分かれして専有部分内を通る枝管は専有部分、というのが基本の切り分けです。ただし共用管との一体性から、専有部分内の配管でも管理組合が計画的に更新するケースがあり、費用負担の論点(管理費・修繕積立金)とも絡みます。

📊 法定共用部分と規約共用部分

共用部分は、生まれ方によって2種類に分かれます。試験で最も狙われる区別なので、表でしっかり押さえてください。

区分 意味 具体例 登記
法定共用部分
(4条1項)
構造上、当然にみんなの共用に供される部分。性質上、専有部分になり得ない。 廊下・階段室・エントランス・エレベーター室・屋上・外壁・基礎・共用の配管配線 できない
(登記不要)
規約共用部分
(4条2項)
本来は専有部分になれる部分・附属の建物を、規約で共用部分と定めたもの。 集会室・管理人室・倉庫・別棟の車庫や集会所 登記が対抗要件

ポイントは「登記のあり・なし」です。法定共用部分は、廊下や階段のように誰が見ても共用と分かるため、登記はできませんし、する必要もありません。

一方の規約共用部分は要注意です。集会室や管理人室は、構造上は独立した1つの部屋(=本来なら専有部分になれる部分)なので、規約で「共用部分とする」と定めて初めて共用部分になります。

そして区分所有法4条2項は、「その旨の登記をしなければ、これをもって第三者に対抗することができない」と定めています。つまり、規約で共用部分と決めただけでは足りず、共用部分である旨を登記しないと、そうと知らずに買った第三者に「ここは共用部分だ」と主張できないのです。この「登記が対抗要件」という一点が、規約共用部分の最頻出ポイントです。

なお、共用部分の対象には、建物の部分だけでなく「専有部分に属しない建物の附属物」も含まれます(2条4項)。共用の電気配線・給排水管・消火設備・受水槽などがこれにあたります。附属物のうち、専有部分の内部だけに役立つものは専有部分、複数の住戸にまたがって役立つ共用のものは共用部分、というイメージで切り分けます。

また、「附属の建物」を規約で共用部分にできる点も押さえましょう。別棟の車庫・倉庫・集会所などがこれにあたり、規約共用部分として扱えます(4条2項)。「共用部分=一棟の建物の中だけ」と思い込ませる肢に注意です。

なぜ規約共用部分だけ登記が要るのか、理由から理解しておくと忘れません。集会室や管理人室は見た目が普通の1部屋で、外からは専有部分か共用部分か区別できません。そこで、それと知らずに買おうとする第三者を保護するため、「ここは共用部分ですよ」と登記で公示させ、登記があって初めて第三者に対抗できるとしたのです。廊下や階段のように一目で共用と分かる法定共用部分には、この配慮が要らないので登記もいらない、という対比で腹落ちします。

📊 共用部分の共有と持分の割合

共用部分は、原則として区分所有者全員の共有に属します(11条1項本文)。では、各人の持分(取り分)はどう決まるのでしょうか。

項目 内容(根拠条文)
共有者 区分所有者全員(11条1項本文)。一部共用部分はそれを共用すべき者(11条1項ただし書)
持分の割合 専有部分の床面積の割合による(14条1項)
床面積の測り方 壁その他の区画の内側線で囲まれた水平投影面積=内法(うちのり)計算(14条3項)
規約による変更 持分割合・床面積の測り方とも、規約で別段の定めが可能(14条4項)
使用 各共有者は共用部分をその用方に従って使用できる(13条)

持分は、原則として専有部分の床面積の割合で決まります(14条1項)。広い住戸を持つ人ほど持分が大きい、という比例のイメージです。ここで「各戸平等の頭割り」と思い込ませる肢が定番のひっかけになります。

床面積の測り方も重要です。区分所有法14条3項は、壁その他の区画の「内側線」で囲まれた水平投影面積、つまり内法(うちのり)計算と定めています。壁の内側の空間だけを測る方式で、登記簿上の専有部分の床面積もこの内法です。

ところが、標準管理規約では壁芯(へきしん)計算(界壁の中心線で囲まれた面積)が採用されています。「法律と規約で違うの?」と混乱しそうですが、これは14条4項の「規約で別段の定めをすることを妨げない」を使って、規約側で壁芯に変更しているのです。「区分所有法=内法、標準管理規約=壁芯」——この対比はそのまま正誤肢になります。

もう1つ、11条には見落としやすい規定があります。11条2項本文は「規約で別段の定めをすることを妨げない」としつつ、ただし書で区分所有者以外の者を共用部分の所有者と定めることはできないとしています(27条の管理所有を定める場合を除く)。共用部分は原則として区分所有者だけの共有物、という枠を確認しておきましょう。

この「持分割合」は、単なる取り分の話にとどまりません。区分所有法19条は、各共有者がその持分に応じて共用部分の負担を負い、利益を収取すると定めています。つまり管理費や修繕費といった共用部分の費用は、原則として持分(=専有部分の床面積)に応じて分担し、共用部分から生じる収益も同じ割合で受け取ります。ここも「頭割りで負担する」とする肢がひっかけになります。

さらに持分割合は、集会での議決権のベースにもなります。区分所有法38条は「各区分所有者の議決権は、規約に別段の定めがない限り、14条に定める割合による」としています。つまり専有部分の床面積割合=持分割合=議決権割合が原則で1本につながっているのです。この「14条の割合がすべての基準になる」構造を押さえると、規約・集会の論点まで一気に見通しがよくなります。

ただし1つだけ、割合が関係しない場面があります。共用部分の「使用」です。区分所有法13条は「各共有者は、共用部分をその用方に従って使用することができる」と定めます。ここには持分割合の文字がありません。つまり廊下や階段を使うのに持分の大小は関係なく、みんなが用途どおりに使えるのです。「持分の大きい人ほど広く廊下を使える」といった肢は誤り。負担・利益・議決権は"割合"、単なる使用は"割合と無関係"——この使い分けが地味に出題されます。

📊 分離処分の禁止(15条)

共用部分まわりで最も試験に出るルールが、この分離処分の禁止です。区分所有法15条を丁寧に読み解きます。

条項 内容
15条1項 共有者の持分は、その有する専有部分の処分に従う(従たる権利)
15条2項 法律に別段の定めがある場合を除き、専有部分と分離して持分だけを処分できない

15条1項は、共用部分の持分は専有部分の処分に「従う」と定めます。専有部分(住戸)を売れば、その持分も一緒に自動的に買主へ移る、ということです。持分は専有部分の「おまけ(従たる権利)」として、常にセットで動きます。

そして15条2項が分離処分の禁止です。「専有部分は自分のまま、共用部分の持分だけを他人に売る」といった、専有部分と切り離した処分は原則できません。持分が単独で歩き回ると、権利関係がぐちゃぐちゃになってしまうからです。

ここで理解しておきたいのが、この分離処分禁止が登記なしで第三者にも対抗できる点です。共用部分の持分は専有部分の登記に一体化しており、そもそも民法177条(不動産の対抗要件)は共用部分には適用されません(11条3項)。だから、分離処分禁止に反する処分は無効であり、それを知らない第三者にも主張できます。「持分の移転には別途登記が必要」と思わせる肢は誤りです。

なお「法律に別段の定めがある場合を除き」とあるとおり、例外もあります。たとえば規約で別段の定めをすれば、一部共用部分の持分を特定の者に集約するといった処理も理論上は可能です。ただし試験では、まず「原則は分離処分禁止」をしっかり固めるのが得点への近道です。

なぜここまで厳しく分離処分を禁じるのでしょうか。もし持分や敷地利用権だけがバラバラに他人へ渡ると、「住戸は持っているのに、その下の土地や共用部分の権利は別人のもの」という不安定な状態が生まれます。それを防ぎ、専有部分・持分・敷地の権利を一体に保つことで、区分所有建物の権利関係を安定させているのです。

ちなみに、敷地利用権についても22条で同様の分離処分禁止が定められています(敷地利用権が数人で有する所有権その他の権利である場合、規約に別段の定めがない限り、専有部分と敷地利用権を分離処分できない)。「専有部分・共用部分の持分・敷地利用権はワンセットで動く」と束ねて覚えると、混乱しません。

この一体化を登記で実現したのが「敷地権」の仕組みです。敷地権の登記がされると、専有部分(建物)の登記に敷地の権利がひもづき、以後は建物だけを対象に登記・処分すれば敷地の権利も自動的に一緒に動きます。分離処分禁止を登記の世界で徹底したもの、と理解しておくと、後の敷地・登記の論点にもつながります。

📊 一部共用部分

最後に、やや細かいけれど頻出の一部共用部分を押さえます。これは、区分所有者「全員」ではなく「一部の人だけ」が共用する部分のことです。

典型例は、複合用途型マンションの片方の階段です。1階が店舗、2階以上が住宅というビルで、住宅部分の住民だけが使う階段は、住宅の区分所有者だけの一部共用部分になります。

一部共用部分は、原則としてそれを共用すべき区分所有者だけの共有に属します(11条1項ただし書)。ただし、管理は少し複雑です。区分所有法16条は、一部共用部分の管理のうち、①区分所有者全員の利害に関係するもの、②規約に定めがあるもの、は区分所有者全員で行い、それ以外はそれを共用すべき区分所有者だけで行うと定めています。

つまり「一部共用部分=いつも一部の人だけで管理する」わけではありません。全体に影響する事柄や規約で全体管理と決めた事柄は、全員で管理します。この「必ず一部の人だけ」と言い切る肢がひっかけの定番です。

一部共用部分の持分と費用も、基本は全体と同じ考え方です。それを共用すべき区分所有者が、専有部分の床面積割合に応じて持分を持ち(14条2項で全体の床面積に配分・算入)、その管理に要する費用を負担します。「一部共用部分の費用まで全員で均等に負担する」といった雑な肢は誤りになります。

また、バルコニーや専用庭のように、共用部分でありながら特定の区分所有者だけが使える「専用使用権」が設定される部分もあります。専用使用できても所有権が共用部分であることは変わらず、勝手に改造したり構造を変えたりはできません。「バルコニーは専有部分だから自由にリフォームできる」という肢は誤りです。

専用使用権は「使う権利」だけを特定の人に認めるもので、所有権が移るわけではありません。だからバルコニーは、平時は使用者が清掃などの通常管理をしますが、防水や手すりの計画修繕といった大がかりな維持は管理組合が共用部分として実施します。避難ハッチや隔て板が付いているのも、災害時にみんなの避難経路として使う共用部分だからです。「専用使用=私物」ではない、という感覚を持っておきましょう。

🚨 マン管試験で頻出のひっかけ8選

ここからは、本試験で実際に受験生を惑わせる形を8個並べます。「✕ひっかけ→○正しい」で覚えるのが最速です。どれも「もっともらしい言い換え」で作られているので、正しい形を先に頭に入れておくと、本番でスッと違和感に気づけます。

①✕ 規約共用部分は、規約で定めれば登記がなくても第三者に対抗できる。
①○ 規約共用部分は共用部分である旨の登記をしなければ第三者に対抗できない(4条2項)。法定共用部分は登記できず、登記も不要。

💬 ここが差:「法定=登記なし」「規約=登記が対抗要件」の切り分けが核心。集会室・管理人室などの規約共用部分は、登記して初めて外部の第三者に「ここは共用部分だ」と主張できます。

②✕ 共用部分の各共有者の持分は、区分所有者の頭数で等しく分けた割合(頭割り)による。
②○ 持分は専有部分の床面積の割合による(14条1項)。ただし規約で別段の定めも可(14条4項)。

💬 ここが差:「平等(頭割り)」は誤り。広い住戸ほど持分が大きい"床面積比例"が原則です。規約で別の割合に変えることもできる、という但書もセットで狙われます。

③✕ 区分所有者は、専有部分を自分のものとしたまま、共用部分の持分だけを他人に売却できる。
③○ 分離処分は禁止(15条2項)。持分は専有部分の処分に従うため(15条1項)、必ずセットで移転する。

💬 ここが差:持分は専有部分の"おまけ(従たる権利)"。専有部分を売れば持分も自動でついていき、切り離して単独では動かせません。違反する処分は無効です。

④✕ 区分所有法上、専有部分の床面積は壁の中心線(壁芯)で囲まれた面積で算出する。
④○ 区分所有法は「内側線」で囲まれた水平投影面積=内法(14条3項)。壁芯は標準管理規約側の別段の定め。

💬 ここが差:「法律=内法/標準管理規約=壁芯」を入れ替えるのが定番。登記簿の床面積も内法です。規約が壁芯を採れるのは14条4項の別段の定めがあるからだ、と理解しておきましょう。

⑤✕ 廊下や階段室も、規約で定めれば特定の区分所有者の専有部分にすることができる。
⑤○ 構造上区分所有者の共用に供されるべき部分(法定共用部分)は、規約によっても専有部分にできない(4条1項)。

💬 ここが差:規約でいじれるのは「本来専有部分になれる部分」だけ。廊下・階段のように性質上みんなが使う法定共用部分は、規約の力でも専有部分に変えられません。

⑥✕ 集会室や管理人室は、構造上独立しているので当然に法定共用部分となる。
⑥○ 独立した部屋は本来"専有部分になれる部分"。規約で共用部分と定めて初めて規約共用部分になる(4条2項)。

💬 ここが差:構造上の独立性があるからこそ、放っておけば専有部分。共用にするには規約の定めが要ります。⑤と表裏の関係で覚えると混同しません。

⑦✕ 一部共用部分の管理は、常にそれを共用すべき一部の区分所有者だけで行う。
⑦○ 全員の利害に関係するもの・規約に定めのあるものは区分所有者全員で管理する(16条)。それ以外が一部の者。

💬 ここが差:「必ず一部の人だけ」と言い切るのが罠。全体に影響する管理や、規約で全体管理と決めた事項は、全員で行います。所有は一部でも、管理は全員が絡む余地があります。

⑧✕ バルコニーは専用使用権のある区分所有者の専有部分なので、自由に増改築してよい。
⑧○ バルコニーは専用使用権付きの共用部分。専用使用はできても所有は共用で、勝手な増改築はできない。

💬 ここが差:「専用に使える=専有部分」ではありません。バルコニー・専用庭・玄関扉の外側などは共用部分のまま。避難経路にもなるため、私物化や構造変更は制限されます。

💡 暗記の決め手「専有部分と共用部分 5キーワード」

最後に、試験直前に眺めるだけで効くキーワードをまとめます。この論点は「定義の取り違え」で失点するので、対になる言葉をセットで覚えるのがコツです。専有と共用、法定と規約、内法と壁芯、負担と使用——常に"2つ1組"で押さえると、本番で反対の肢を選ばずにすみます。

🔑1|「独立性はふたつ」

専有部分の要件=構造上の独立性+利用上の独立性(1条)。壁で区画され、独立した出入口で1用途に使える。両方そろって初めて専有部分。

🔑2|「法定は登記なし、規約は登記が対抗要件」

法定共用部分(廊下・階段)は登記できず不要。規約共用部分(集会室・管理人室)は共用部分である旨の登記をしないと第三者に対抗できない(4条2項)。

🔑3|「持分は床面積・くっついて動く」

持分割合=専有部分の床面積の割合(14条1項)。持分は専有部分の処分に従い(15条1項)、分離処分は禁止(15条2項)。頭割りではない。

🔑4|「法律は内法、標準管理規約は壁芯」

区分所有法14条3項は内側線=内法。標準管理規約は壁芯(14条4項の別段の定め)。登記簿の床面積は内法。

🔑5|「一部共用も全員が絡む」

一部共用部分は一部の者の共有(11条1項ただし書)。でも全員の利害に関係するもの・規約定めのあるものは全員で管理(16条)。「必ず一部だけ」は誤り。

最後に、条文番号だけ最終確認しておきましょう。専有部分の要件=1条/専有・共用の定義=2条3項・4項/法定共用=4条1項/規約共用と登記=4条2項/共有関係=11条/使用=13条/持分割合と内法=14条/分離処分の禁止=15条/一部共用部分の管理=16条。この並びをスラスラ言えれば、専有部分と共用部分の分野はもう合格ラインに乗っています。

本番での解き方のコツを1つ。専有部分・共用部分の肢に出会ったら、まず「その部分は専有か共用か」→「共用なら法定か規約か(=登記が要るか)」→「持分・費用・議決権は床面積割合か」の順にチェックしてください。この3ステップで、たいていのひっかけは正体を現します。数字(持分は床面積・床面積は内法)と、登記の要否(規約共用は登記が対抗要件)の2点さえ外さなければ、大きく崩れません。

この論点は区分所有法の入口であると同時に、規約・集会・管理費・修繕といった後の論点すべての前提になります。ここで「専有か共用か」「法定か規約か」「持分はどう決まるか」を体に入れておくと、あとの分野が驚くほどスッと頭に入ります。あとは過去問で出題の形に慣れれば完成。区分所有法は毎年ほぼ同じ論点が形を変えて出るので、この土台を固めた人ほど本番で安定します。1点を確実に自分のものにしていきましょう。

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ごりへい

宅建・賃管・管業・FP2級など複数の資格を取得。学習法や合格体験をもとに、不動産業やキャリア形成に役立つ情報を発信中。実務と資格の両面から「キャリアアップを応援!」をテーマにブログを運営しています。

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