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被災マンション法・マンション建替え円滑化法|マン管攻略ノート

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被災マンション法 / 建替え円滑化法|マン管攻略ノート

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🎯 このページについて

マンション管理士試験で受験生がいちばん取りこぼしやすいのが、この「被災マンション法」と「マンション建替え円滑化法」です。区分所有法の復旧・建替え(61〜64条)とよく似ているのに、決議の定数や期間、使える場面が微妙に違うため、数字の入れ替えでバッサリやられます。

このページでは、2つの法律を「区分所有法との違い」を軸にひとまとめにします。ポイントは「決議は5分の4、組合設立の同意は4分の3」という定数の仕分けと、被災マンション法の「全部滅失は3年・一部滅失は1年」という期間の2本です。ここを固めれば、毎年1問はほぼ確実に取れる分野に変わりますよ。

📌 30秒で分かる「被災マンション法・建替え円滑化法」

まず全体像です。マンションが「壊れた・古くなった」ときの出口は、大きく「災害でやられたとき=被災マンション法」と「老朽化で建て替える/売るとき=建替え円滑化法」の2つに分かれます。

どちらも土台には区分所有法があり、その決議を実際に動かすための「特別法・手続法」がこの2本、というイメージで押さえてください。

🆚 被災マンション法 vs 建替え円滑化法

まず2つの法律の性格の違いを、表で対比します。名前が長くて混同しやすいので、ここで役割をはっきり分けておきましょう。

比較 被災マンション法 建替え円滑化法
正式名称 被災区分所有建物の再建等に関する特別措置法 マンションの建替え等の円滑化に関する法律
使う場面 大規模災害で滅失・損傷したとき 老朽化・耐震不足で建替え/敷地売却するとき
発動の入口 政令の指定が必要 区分所有法の建替え決議 or 要除却認定
主な決議 再建決議・敷地売却決議・建物取壊し決議など 権利変換計画決議・マンション敷地売却決議・敷地分割決議
キーワード 全部滅失/大規模一部滅失・期間制限 建替組合・権利変換・要除却認定

ざっくり言えば、被災マンション法は「非常時のスピード法」、建替え円滑化法は「平時の建替え実行法」です。前者は災害後の限られた期間だけ使える時限的な仕組み、後者は老朽マンションを段取りよく建て替える恒常的な仕組み、と性格が真逆なのがミソです。

📊 被災マンション法の決議一覧

被災マンション法は、平成7年の阪神・淡路大震災を機に生まれ、平成25年(東日本大震災を受けて)に大幅拡充された法律です。最大の特徴は、使う前に「政令で災害が指定される(政令指定災害)」ことが必要な点です。どんな災害でも自動で発動するわけではありません。

そのうえで、被害の程度によって「建物が全部滅失したか」「一部が残っているか」で決議のメニューが変わります。ここが最重要です。

言葉の定義も押さえておきましょう。全部滅失は建物が丸ごとなくなった状態、大規模一部滅失建物の価格の2分の1を超える部分が滅失した状態を指します(区分所有法の大規模滅失と同じ「価格の2分の1超」が基準)。2分の1以下の滅失は「小規模滅失」で、こちらは各区分所有者が単独で復旧でき、被災マンション法の3決議の対象にはなりません。まず「2分の1超かどうか」で大規模かどうかを判定する、と覚えてください。

被害の状態 決議の種類(根拠条文) 定数 できる期間
全部滅失
(建物が消滅・敷地だけ残る)
=敷地共有者等集会
再建決議(4条) 4/5以上 政令施行日から3年
敷地売却決議(5条) 4/5以上
大規模一部滅失
(建物が残る・区分所有関係が存続)
=区分所有者集会
建物敷地売却決議(9条) 4/5以上 政令施行日から1年
建物取壊し敷地売却決議(10条) 4/5以上
建物取壊し決議(11条) 4/5以上

まず全部滅失のケースから。建物が完全になくなると、専有部分も共用部分も消え、そもそも区分所有関係が消滅します。つまり区分所有法の集会(建替え決議など)はもう開けません。そこで被災マンション法は、残った敷地の共有者(=敷地共有者等)が集まる「敷地共有者等集会」という特別な会議を用意しました。

この集会でできるのが2つ。1つは再建決議(4条)で、同じ敷地に新しいマンションを建てる決議です。もう1つは敷地売却決議(5条)で、敷地をまるごと売り払って清算する決議です。どちらも敷地共有者等の議決権の5分の4以上で決まります。ここでいう議決権は、敷地共有持分の価格の割合です。

そして期間。全部滅失の再建・敷地売却決議は、政令の施行日から起算して3年を経過する日までしか開けません。災害からいつまでも放置させず、一定期間で方針を決めさせるための時限措置です。この「3年」は最頻出の数字なので、確実に押さえてください。

次に大規模一部滅失のケース。建物が一部残っている=区分所有関係は生きているので、本来なら区分所有法の復旧(61条)や建替え決議(62条)が使えます。ただ、それだけだと「取り壊して更地にして敷地を売る」といった柔軟な選択ができません。そこで被災マンション法は、区分所有者集会で選べる3つの決議を上乗せしました。

それが①建物敷地売却決議(9条)=壊さず建物ごと敷地を売る、②建物取壊し敷地売却決議(10条)=取り壊して更地にしてから敷地を売る、③建物取壊し決議(11条)=取り壊して更地を共有のまま持つの3つです。いずれも5分の4以上で決議します。

ここで細かいですが試験に出る違い。①②は「区分所有者・議決権・敷地利用権の持分の価格」の各5分の4③の建物取壊し決議だけは「区分所有者・議決権」の各5分の4です。③は敷地を売らずそのまま共有し続けるので、敷地利用権の持分価格を要件に含めないのです。「敷地を処分する決議には敷地利用権の要件が入る」と理由で覚えると混乱しません。

そして期間。大規模一部滅失の3決議は、政令の施行日から起算して1年を経過する日までです。全部滅失の「3年」と取り違えさせるのが定番のひっかけなので、「全部は3年・一部は1年」とペアで暗記してください。

なお、再建決議や各決議に賛成しなかった人を無理に引き止めることはできません。そこで、決議に賛成した者(参加者)等から、賛成しなかった者に対して「売渡し請求」ができる仕組みが用意されています。区分所有法の建替えで賛成者が反対者に持分を売り渡すよう請求できるのと同じ発想で、少数の非協力者がいても再建・売却を前に進められるようにしているわけです。多数決で決めた以上、権利関係を一本化して事業を実行できるようにする、という点が特別法の狙いです。

この法律が「絵に描いた餅」ではないことも押さえておきましょう。平成28年の熊本地震では、全壊と判定されたマンションに被災マンション法が実際に適用され、敷地売却決議などの手続が使われました。大災害のたびに、この2つの法律が現実の再生手続を支えているのです。

📊 建替え円滑化法の全体像

次は建替え円滑化法です。平成14年に生まれ、平成26年改正で「マンション敷地売却制度」と容積率の特例を追加、令和2年改正(令和3年施行)で要除却認定の対象拡大と「団地の敷地分割制度」を新設した、という流れの法律です。

大事な前提として、建替えを「決める」のは区分所有法62条の建替え決議(5分の4)です。円滑化法はその決議を「実行する段取り」を用意する手続法だと考えてください。ルートは大きく3つあります。

制度 やること 受け皿の組合
建替え
(権利変換方式)
古い建物を壊し、同じ敷地に新しいマンションを建てる マンション建替組合
マンション敷地売却 建物・敷地を買受人(デベロッパー等)に一括で売る マンション敷地売却組合
敷地分割
(団地・令和2年新設)
団地の敷地を分割し、老朽棟だけ切り離して建替え/売却 敷地分割組合

まず①建替え(権利変換方式)。区分所有法62条で建替え決議(5分の4)が成立したら、賛成した「建替え合意者」が5人以上で集まって定款と事業計画をつくり、建替え合意者の4分の3以上の同意を得て都道府県知事等の認可を受けます。これで法人格を持つマンション建替組合が成立します(9条)。

ここで最初の「定数の落とし穴」です。建替えそのものを決議するのは区分所有法62条で5分の4。しかし、その後に建替組合を設立するための同意4分の3です。「決議は5分の4、組合設立の同意は4分の3」——この仕分けは本試験で毎年のように狙われます。

次に②マンション敷地売却。これは「建て替える体力はないが、老朽化・耐震不足で危険なので、建物ごと売って住民は移転する」ためのルートです。後述する特定要除却認定を受けたマンションで、区分所有者集会のマンション敷地売却決議(108条・5分の4)を経て、マンション敷地売却組合(設立の同意は4分の3)が売却を進めます。組合は「分配金取得計画」をつくり、各区分所有者に売却代金を分配します。

マンション敷地売却の流れも一度押さえておきましょう。まず特定行政庁の買受計画の認定を受けた買受人(デベロッパー等)が現れ、区分所有者集会でマンション敷地売却決議(5分の4)が成立します。次にマンション敷地売却組合が設立され、組合は分配金取得計画をつくって各区分所有者に売却代金を配分します。反対した区分所有者に対しては、組合が売渡し請求を行って権利を集約します。「決議→組合→分配金取得計画」という段取りは、建替えの「決議→組合→権利変換計画」と対になっているので、並べて覚えると効率的です。

最後に③敷地分割(令和2年改正・団地限定)。複数棟が建つ団地では、老朽化した1棟だけを建て替えたくても、敷地が全棟の共有だと足並みがそろわず動けませんでした。そこで、特定要除却認定を受けた棟を含む団地で敷地分割決議(115条の4・5分の4)を行い、敷地を分けて老朽棟だけを切り離せるようにしたのが敷地分割制度です。受け皿は敷地分割組合です。

もう1つ、円滑化法には容積率の特例という重要な援護射撃があります。要除却認定を受けたマンションを建て替える場合、市街地環境を害さない範囲で特定行政庁の許可により容積率を緩和できる仕組みです。建替え後の住戸を増やして分譲できれば、その売却益で住民の費用負担を軽くできます。老朽マンションの建替えは「お金が出ないから進まない」のが実情なので、容積率を上乗せして事業採算を確保する、この特例が制度の生命線になっているわけです。

📊 要除却認定と特定要除却認定

円滑化法を理解するカギが、この要除却認定です。これは特定行政庁が「このマンションは除却(取壊し)する必要がある」と認める制度で、認定を受けると建替え時の容積率の特例などが使えるようになります(102条)。対象は次の5類型です。

要除却認定の類型 特定要除却認定
(敷地売却・敷地分割OK)
① 耐震性が不足している
② 火災に対する安全性が不足している
③ 外壁等の剥落により周辺に危害を生ずるおそれ
④ 給排水管の腐食等により衛生上有害となるおそれ ×
⑤ バリアフリー基準に適合していない ×

ここが超頻出ポイントです。要除却認定は5類型ありますが、そのうち①〜③(耐震性不足・火災安全性不足・外壁剥落)だけが「特定要除却認定」となり、マンション敷地売却制度や団地の敷地分割制度が使えます。

理由はシンプルで、①〜③は「放置すると周囲の人命に危険が及ぶ」深刻な類型だからです。だからこそ、多数決で建物・敷地をまとめて売却してでも早く手放せる強い制度を用意したわけです。一方、④⑤(給排水管の劣化・バリアフリー不適合)は生活の質に関わるものの緊急の危険とまでは言えないため、建替え時の容積率特例などは使えても、敷地売却決議までは認められていません。

「敷地を売れるのは、耐震・火災・外壁の3類型(特定要除却認定)だけ」——ここは丸暗記してください。「どの要除却認定でも敷地を売れる」という肢は誤りです。

📊 権利変換のしくみ

建替組合による建替えは権利変換方式で進みます。これは、旧マンションの区分所有権・敷地利用権・抵当権などを、新しいマンションの権利へそっくり移し替える(変換する)仕組みです。いったんお金で清算せず、権利のまま新しい部屋に移れるのが特徴です。

手順のキモは権利変換計画(57条)です。誰がどの新しい住戸を取得するか、抵当権はどう移すか等を細かく定めた計画で、これを組合総会で組合員の議決権および持分割合の各5分の4以上で決議し、都道府県知事等の認可を受けて確定させます。

  • 権利変換を希望しない旨の申出:建替えに参加したくない人は、認可の公告があった日から30日以内に「権利変換を希望しない」と申し出られる。この人には補償金が支払われ、権利は組合へ移る(=マンションから出ていく)。
  • 権利変換期日:この日に、旧マンションの区分所有権・敷地利用権・担保権などが一斉に新マンションへ移行する。登記は組合が行うため、各区分所有者が個別に手続する必要はない。
  • 特例:耐震性不足で要除却認定を受け、区分所有者の4分の3で建替えを決議したマンションでは、権利変換計画の決議要件が5分の4から4分の3に緩和される場合がある。

権利変換方式の何がありがたいかというと、旧権利を新権利へ丸ごとスライドできるので、原則として売買や登記を一件ずつやり直さずに済む点です。多数の区分所有者・抵当権者の権利を一括で処理できるからこそ、大規模なマンション建替えが現実に回るわけです。

📊 区分所有法の復旧・建替えとのすみ分け

ここまで見た2つの特別法は、土台にある区分所有法の復旧(61条)・建替え(62〜64条)と地続きです。どの場面でどれを使うのか、最後に整理しておきましょう。マン管はこの「すみ分け」を正面から問うてきます。

場面 建物の状態 使う制度
平常時・老朽で建て替える 残存 区分所有法62条(建替え決議)→ 円滑化法(建替組合・権利変換)
平常時・老朽で建物ごと売る 残存 円滑化法(特定要除却認定→マンション敷地売却)
災害・大規模滅失を復旧する 残存 区分所有法61条(大規模滅失の復旧決議)
政令災害・全部滅失 消滅 被災マンション法(敷地共有者等集会・再建/敷地売却)
政令災害・大規模一部滅失 残存 被災マンション法(取壊し・建物敷地売却など3決議)

ポイントは「建物が残っているか(=区分所有関係が生きているか)」という縦軸と、「平常時か、政令指定災害の非常時か」という横軸の2つです。建物が全部滅失すると区分所有法の集会は開けないため、被災マンション法の敷地共有者等集会に切り替わる——この乗り換えのタイミングだけは、確実に押さえておいてください。

📊 決議定数の早見表(4/5と3/4)

この分野は結局、「5分の4」と「4分の3」のどちらかを問う問題に集約されます。両者を一覧にして、最後に頭へ焼き付けておきましょう。

場面 定数
区分所有法の建替え決議(62条) 4/5
被災法・再建決議/敷地売却決議(全部滅失) 4/5
被災法・建物敷地売却/取壊し敷地売却/取壊し決議(一部滅失) 4/5
円滑化法・権利変換計画の決議(総会) 4/5
円滑化法・マンション敷地売却決議(108条) 4/5
円滑化法・敷地分割決議(115条の4) 4/5
円滑化法・建替組合の設立同意 3/4
円滑化法・マンション敷地売却組合の設立同意 3/4
円滑化法・敷地分割組合の設立同意 3/4

見てのとおり、「◯◯決議」はぜんぶ5分の4、「組合を設立する同意」だけが4分の3です。表の下3行(薄い赤)が4分の3グループ。「重い意思決定=決議は5分の4、実行部隊をつくる同意は一段ゆるい4分の3」と理屈で結びつければ、本番で数字を選び間違えません。

🚨 マン管試験で頻出のひっかけ8選

ここからは、本試験で実際に受験生を惑わせる形を8個並べます。数字と条文の「入れ替え」が中心なので、「✕ひっかけ→○正しい」で覚えるのが最速です。

①✕ 大規模な地震が起きれば、被災マンション法は当然に適用される。
①○ 適用には政令による災害の指定(政令指定災害)が必要。指定されて初めて再建決議などができる。

💬 ここが差:「災害があれば自動発動」と思わせる肢。被災マンション法は、政令で「この災害に適用する」と指定されて初めて使えます。入口に政令がある、が大原則です。

②✕ 建物が全部滅失した場合、区分所有法の建替え決議によって同じ敷地に再建する。
②○ 全部滅失で区分所有関係は消滅。区分所有法は使えず、被災マンション法の再建決議(敷地共有者等集会・5分の4)で再建する。

💬 ここが差:建物が消えれば区分所有者もいなくなり、区分所有法の集会は開けません。残った敷地の共有者が集まる「敷地共有者等集会」で決議する、が正解です。

③✕ 全部滅失時の再建決議・敷地売却決議は、敷地共有者等の議決権の4分の3以上で決する。
③○ 各決議とも5分の4以上。決議できるのは政令施行日から3年まで。

💬 ここが差:「4分の3」に置き換える定番の肢。被災法の各決議はすべて5分の4です。4分の3が出てくるのは円滑化法の「組合設立の同意」だけ、と切り分けましょう。

④✕ 大規模一部滅失の建物取壊し決議は、政令施行日から3年を経過する日まで行える。
④○ 一部滅失の各決議は政令施行日から1年まで。3年なのは全部滅失の再建・敷地売却決議。

💬 ここが差:「全部=3年/一部=1年」の入れ替えが最頻出。建物が残っている一部滅失のほうが期間が短い、と覚えてください。この2つの数字をペアで暗記すれば失点しません。

⑤✕ マンション建替組合を設立するには、建替え合意者の5分の4以上の同意が必要である。
⑤○ 組合設立の同意は4分の3以上。建替えを「決議」するのが区分所有法62条の5分の4で、その後の「組合設立の同意」は4分の3。

💬 ここが差:決議(5分の4)と組合設立の同意(4分の3)を混ぜてくる肢。「決議は5分の4、組合の同意は4分の3」と唱えて即答しましょう。敷地売却組合・敷地分割組合の同意も同じく4分の3です。

⑥✕ 権利変換計画は、マンション建替組合の理事会(役員)の決定だけで確定する。
⑥○ 権利変換計画は組合総会で議決権・持分割合の各5分の4以上の決議+都道府県知事等の認可で確定する。

💬 ここが差:住民の財産を左右する重い計画なので、理事会だけでは決められません。総会の5分の4決議と行政の認可がセットで必要です。「重い意思決定は総会5分の4」が原則です。

⑦✕ 要除却認定を受けたマンションであれば、どの類型でもマンション敷地売却決議ができる。
⑦○ 敷地売却できるのは特定要除却認定(耐震性不足・火災安全性不足・外壁剥落の3類型)のみ。給排水管の劣化・バリアフリー不適合では敷地売却決議はできない。

💬 ここが差:要除却認定は5類型ありますが、敷地を売れる「特定要除却認定」は人命に関わる3類型だけ。④給排水管・⑤バリアフリーを混ぜて「これでも売却できる」とする肢は誤りです。

⑧✕ マンション敷地売却決議は、区分所有者および議決権の各5分の4以上で足りる。
⑧○ 区分所有者・議決権・敷地利用権の持分の価格の各5分の4以上。敷地を処分するので敷地利用権の要件も加わる。

💬 ここが差:「敷地利用権の持分価格」の要件を落とす肢。敷地を処分する決議(敷地売却・敷地分割・建物敷地売却)は3要素=区分所有者・議決権・敷地利用権。敷地を売らない建物取壊し決議だけが2要素、と区別しましょう。

💡 暗記の決め手「被災・建替え 5キーワード」

最後に、試験直前に眺めるだけで効くキーワードを5つにまとめます。この分野は「数字を1つずらす」ひっかけが命なので、数字は必ずペアで覚えるのがコツです。

🔑1|「決議は5分の4、組合の同意は4分の3」

建替え・再建・敷地売却・権利変換・敷地分割の各「決議」は5分の4。建替組合・敷地売却組合・敷地分割組合の「設立同意」だけ4分の3。

🔑2|「全部は3年・一部は1年」

被災マンション法の決議期間。全部滅失(再建・敷地売却)=政令施行日から3年。大規模一部滅失(取壊し等3決議)=1年。建物が残る一部滅失のほうが短い。

🔑3|「政令がなければ始まらない」

被災マンション法は政令指定災害が入口。どんな大災害でも、政令で指定されない限り再建決議などはできない。

🔑4|「特定要除却で敷地が売れる(耐震・火災・外壁)」

要除却認定は5類型。うち耐震性不足・火災安全性不足・外壁剥落の3類型=特定要除却認定だけがマンション敷地売却・団地敷地分割の対象。給排水管・バリアフリーは対象外。

🔑5|「建替えは 決議→組合→権利変換」

区分所有法62条で建替え決議(5分の4)→円滑化法で建替組合設立(同意4分の3・知事認可)→権利変換計画(総会5分の4・知事認可)→権利変換期日に権利が新マンションへ移行。

数字だけ最終確認しておきましょう。各種決議=5分の4/組合設立の同意=4分の3/被災法の全部滅失=3年・一部滅失=1年/権利変換を希望しない申出=30日以内/特定要除却認定=耐震・火災・外壁の3類型。この並びを丸ごと言えれば、この分野は合格ラインです。

本番での解き方のコツを1つ。この論点の肢に出会ったら、まず「決議か、組合設立の同意か(=5分の4か4分の3か)」→「被災法なら全部滅失か一部滅失か(3年か1年か)」→「敷地を処分するか(=敷地利用権の要件が要るか)」の順にチェックしてください。この3ステップで、たいていのひっかけは正体を現します。

被災マンション法と建替え円滑化法は、条文が細かく数字も紛らわしいため、多くの受験生が「捨て問」にしがちな分野です。しかし裏を返せば、数字さえ整理すれば差がつけられる"おいしい"分野でもあります。区分所有法の復旧・建替え(別ノート)とセットで、決議の定数を横断的に押さえておけば、本番で1点をしっかり拾えます。焦らず、5分の4と4分の3の仕分けから固めていきましょう。

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ごりへい

宅建・賃管・管業・FP2級など複数の資格を取得。学習法や合格体験をもとに、不動産業やキャリア形成に役立つ情報を発信中。実務と資格の両面から「キャリアアップを応援!」をテーマにブログを運営しています。

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