宅建攻略ノート

媒介契約・広告規制・取引態様の明示|宅建攻略ノート

本ページはプロモーションが含まれています

媒介契約・広告規制・取引態様の明示|宅建攻略ノート

📚 宅建攻略ノート|媒介契約・広告・取引態様
宅地建物取引士 受験者応援サイト|不動産資格キャリアLABO

🎯 このページについて

宅建業法の「媒介契約」と「広告」は、毎年安定して出題される得点源です。

媒介契約は一般・専任・専属専任の3タイプの違い(有効期間・報告義務・指定流通機構への登録日数)を、広告は取引態様の明示・誇大広告・おとり広告・広告開始時期の制限を押さえれば、多くの肢がその場で切れます。

このページでは、媒介契約書面(34条の2)のルールから、レインズ登録の日数、そして広告の各規制までを1枚に整理します。

ひっかけの主戦場は「日数のずらし」「義務か任意かのすり替え」「広告の都度明示の見落とし」の3つです。

 

📌 30秒で分かる「媒介契約・広告・取引態様」

📊 媒介契約の3タイプ(有効期間・報告・レインズ登録)

項目 一般媒介 専任媒介 専属専任媒介
有効期間 法の規制なし 3か月以内 3か月以内
業務処理状況の報告 義務なし 2週間に1回以上 1週間に1回以上
指定流通機構(レインズ)への登録 義務なし 契約日から7日以内
(休業日を除く)
契約日から5日以内
(休業日を除く)
34条の2書面の交付 必要 必要 必要

有効期間は依頼者の書面による申出があっても3か月を超えられません。6か月と定めても契約自体は無効にはならず、3か月に短縮されるだけです。専任系の自動更新の特約は無効で、依頼者が宅建業者でも自動更新にはできません。報告は口頭でもよく、書面に限られません(依頼者が業者でも報告義務は免除されません)。

📋 媒介契約書面(34条の2)の記載とルール

項目 ルール
記名するのは誰か 宅地建物取引業者が記名する。宅建士の記名は不要(重要事項説明書との違い)
交付 媒介契約締結後、遅滞なく依頼者に交付する。電磁的方法による提供も可能
主な記載事項 売買すべき価額、有効期間・解除に関する事項標準媒介契約約款に基づくか否かの別(依頼者が業者でも記載)、専任では他の業者の媒介・代理で契約を成立させたときの措置
価額・評価額の意見の根拠 意見を述べるときは根拠を明らかにする。根拠の明示は口頭でも書面でもよい。不動産鑑定士への依頼義務はなく、依頼に基づかない調査費用は請求できない
建物状況調査のあっせん 依頼者が希望しなくても、あっせんに関する事項を記載する。あっせんの有無は媒介契約締結時までに確認。実施者は建築士かつ国土交通大臣の登録講習修了者

🔁 指定流通機構(レインズ)まわりの手続き

場面 ルール
登録期間の計算 専任7日・専属専任5日以内。この日数の計算では休業日を算入しない
登録を証する書面(登録済証) 依頼の有無にかかわらず、遅滞なく依頼者に交付する(「提示」ではなく交付)
売買契約が成立したとき 引渡しが完了していなくても、遅滞なく指定流通機構に通知する
申込みの受付状況の登録 専属専任媒介では、取引の申込みの受付状況を指定流通機構に登録する(2025年施行・いわゆる囲い込み対策)
登録しない特約 専任・専属専任では、依頼者の申出があっても登録義務は免れない

購入・買受けの申込みがあったときは、依頼者の希望条件を満たさない申込みでも、依頼者が業者でも、遅滞なく報告しなければなりません。

⏱ 広告開始時期の制限

項目 ルール
原則 宅地の造成・建物の建築に関する工事の完了前は、必要な許可・確認等の処分があった後でなければ広告できない
建築確認 建築確認の処分前(申請中を含む)は広告できない売買・貸借を問わず不可
開発許可・造成の許可等 必要な許可等の処分があった後であれば、工事完了前でも広告できる
変更の確認 当初の確認を受けた後、変更の確認を申請中の期間は、変更予定である旨と当初の確認内容を併せて表示すれば、変更内容を広告できる
業務停止期間中 業務の停止を命じられた期間中は広告できない

🆚 取引態様の明示

場面 ルール
広告するとき 広告のたびに取引態様の別を明示する。数回に分けて広告するときもその都度明示(最初だけでは足りない)
注文を受けたとき 広告で明示済みでも、注文を受けたときは改めて明示する
相手が業者でも 相手方が宅建業者でも、取引態様の明示は省略できない
違反の効果 罰則の対象ではないが、監督処分の対象となる

🚫 誇大広告・おとり広告

項目 ルール
誇大広告の禁止 著しく事実に相違する表示、または実際のものより著しく優良・有利であると誤認させる表示は禁止
成立の要件 問合せ・申込み・契約成立・損害の有無を問わず、表示した時点で違反となる
対象事項 所在・規模・形質・環境・利用制限など。利用の制限の一部を表示しないことによる誤認も該当。公法上の制限だけでなく私法上の制限(借地権の有無等)も対象
継続掲載 売買契約成立後も継続して広告を掲載し続けることも、誇大広告等に該当し得る
おとり広告 売る意思のない好条件の物件を広告し、実際は他の物件を販売しようとする行為。契約が成立しなくても監督処分の対象
罰則 監督処分に加え、6月以下の拘禁刑(旧:懲役)・100万円以下の罰金(併科あり)の対象

 

🚨 宅建試験で頻出のひっかけ10選

過去12年の本試験で実際に使われた「ひっかけ」を、1枚ずつカードで整理します。

❌ ひっかけ① 「レインズへの登録は、専任も専属専任も7日以内でよい」

正解:指定流通機構への登録は、専任媒介が7日以内、専属専任媒介が5日以内(いずれも休業日を除く)です。日数の数字だけを入れ替えてきます。

→ 登録日数のずらし(令和7年-問39、平成30年-問33、令和元年-問31 等)。

❌ ひっかけ② 「一般媒介契約でも、有効期間・報告・レインズ登録の義務がある」

正解:一般媒介契約には有効期間・報告頻度・指定流通機構への登録の法的規制がありません。ただし34条の2書面の交付は種別を問わず必要です。

→ 専任のルールを一般に流用させる(令和3年10月-問38、令和2年10月-問38、令和3年12月-問33 等)。

❌ ひっかけ③ 「業務処理状況の報告は、必ず書面で行わなければならない」

正解:報告は口頭でもよく、書面に限られません。頻度は専任が2週間に1回以上、専属専任が1週間に1回以上。依頼者が業者でも報告義務は免除されません。

→ 報告の方法・頻度のすり替え(令和6年-問32、令和4年-問42、令和元年-問31 等)。

❌ ひっかけ④ 「媒介契約書面(34条の2)には宅建士が記名する」

正解:媒介契約書面に記名するのは宅地建物取引業者です。宅建士の記名は不要で、重要事項説明書(宅建士が記名)と混同させてきます。

→ 記名者のすり替え(令和7年-問39、平成28年-問27、令和2年10月-問38 等)。

❌ ひっかけ⑤ 「専任・専属専任媒介でも、依頼者が承諾すれば自動更新できる」

正解:専任系の自動更新の特約は無効です。依頼者が宅建業者であっても、合意による自動更新はできません。

→ 自動更新を有効に見せかける(令和7年-問39、令和2年10月-問29、平成29年-問43 等)。

❌ ひっかけ⑥ 「価額の意見の根拠は書面で示す/不動産鑑定士に依頼が必要」

正解:価額・評価額について意見を述べるときは根拠を明らかにしますが、根拠の明示は口頭でも書面でもよく鑑定士への依頼義務もありません。依頼に基づかない調査費用は請求できません。

→ 明示方法・鑑定士依頼のすり替え(令和4年-問42、令和2年12月-問28、令和2年10月-問38 等)。

❌ ひっかけ⑦ 「取引態様は最初の広告で明示すれば、以降や注文時は不要」

正解:取引態様の別は広告のたびに明示し、数回に分けるときも都度明示します。さらに注文を受けたときは、明示済みでも改めて明示が必要です。

→ 「最初だけ」「注文時は不要」に化けさせる(令和6年-問33、令和4年-問37、令和2年10月-問27、平成29年-問42 等)。

❌ ひっかけ⑧ 「問合せや申込みがなければ、誇大広告にはならない」

正解:誇大広告等は、問合せ・申込み・契約成立・損害の有無を問わず、表示した時点で違反となります。利用の制限の一部を表示しないことによる誤認も該当します。

→ 実害の有無を条件に見せかける(令和7年-問38、令和4年-問37、令和2年12月-問27、平成30年-問26 等)。

❌ ひっかけ⑨ 「建築確認申請中でも、申請中と表示すれば/貸借なら広告できる」

正解:建築確認の処分前(申請中を含む)は、売買も貸借も広告できません。一方、開発・造成の許可等の処分後であれば、工事完了前でも広告できます。

→ 申請中の表示・貸借なら可に見せかける(令和5年-問31、令和2年12月-問27、令和3年10月-問30、平成30年-問26 等)。

❌ ひっかけ⑩ 「依頼者の依頼によらない広告料も、報酬とは別に受領できる」

正解:受領できるのは依頼者の依頼に基づく広告の料金だけです。依頼によらない広告の料金は、報酬とは別に受領できません

→ 「依頼の有無にかかわらず」に化けさせる(令和7年-問38、令和元年-問30、令和3年10月-問30 等)。

 

💡 暗記の決め手「一般<専任<専属専任・都度+注文・処分前は不可」

この論点は、次の3つの軸に知識をぶら下げると混乱しません。

  • 厳しさの順序 … 規制の強さは「一般<専任<専属専任」。一般には有効期間・報告・レインズ登録の規制がなく、専任・専属専任と進むほど日数が短く報告が頻繁になる
  • 広告は「都度+注文時」 … 取引態様の明示は、広告のたびに、そして注文を受けたときにも必要。「最初だけ」「注文時は不要」と来たら誤り
  • 広告開始時期は「処分前は不可」 … 建築確認は処分前(申請中含む)なら売買も貸借も広告不可。開発・造成の許可等の処分後なら工事完了前でも広告可

数字はこの5つを、専任と専属専任のペアで押さえます。

  • 3か月以内(専任・専属専任の有効期間の上限。書面申出でも超えられない)
  • 7日以内・休業日を除く(専任のレインズ登録)
  • 5日以内・休業日を除く(専属専任のレインズ登録)
  • 2週間に1回以上(専任の業務処理状況の報告)
  • 1週間に1回以上(専属専任の業務処理状況の報告)

誇大広告は「実害不問・表示した時点でアウト」、おとり広告は「契約が成立しなくても監督処分」とセットで覚えると、広告の肢はほぼ倒せます。専属専任の申込み受付状況のレインズ登録(2025年施行の囲い込み対策)も、近年の新しい狙い目です。

 

📝 この論点が出た過去問(12年分・26問)

出題 問われたこと
令和7年 問28 取引態様明示(監督処分のみ)・誇大広告の罰則・建築確認前の広告と契約・専属専任は5日以内登録
令和7年 問38 注文時も取引態様明示・数回広告は都度明示・誇大広告・依頼によらない広告料は受領不可
令和7年 問39 専属専任のレインズ登録義務・自動更新特約は無効・34条の2の記名・申込み受付状況の登録
令和6年 問32 売買成立時のレインズ通知・標準約款の別の記載・報告は2週間口頭可・建物状況調査あっせん記載
令和6年 問33 契約成立後の継続掲載・自ら貸主(転貸)の態様明示・取引態様は都度明示
令和5年 問31 注文時も取引態様明示・建物状況調査は明示事項でない・建築確認前は不可・誇大広告の罰則
令和5年 問40 申込みは条件を問わず遅滞なく報告・あっせん確認の時期・レインズ7日・他業者措置の記載
令和4年 問37 変更の確認の広告・誇大広告は実害不問・数回広告は都度+注文時に態様明示
令和4年 問42 専属専任の報告は1週間・価額の根拠は口頭でも可・有効期間3か月・登録済証の交付
令和3年10月 問30 誇大広告・依頼によらない広告料は不可・取引態様は都度明示・建築確認申請中は広告不可
令和3年10月 問38 一般媒介は有効期間・報告頻度・レインズ登録・登録済証交付時期の規制なし
令和3年12月 問30 取引態様明示・建築確認前は不可・おとり広告は不成立でも処分・免許取消し後の扱い
令和3年12月 問33 専任の報告は2週間・登録しない特約は不可・34条の2書面の交付・価額根拠は口頭可
令和2年10月 問27 注文時も取引態様明示・一部不表示の誇大広告・数回広告は都度明示・工事完了前は処分後に限る
令和2年10月 問29 登録済証の交付・標準約款の別の記載・自動更新特約は不可・専属専任の報告は1週間
令和2年10月 問38 有効期間・解除の記載・宅建士の記名は不要・価額根拠は口頭可・一般は登録義務なし
令和2年12月 問27 誇大広告は損害不要で処分・建築確認前は不可・許可処分後は工事完了前でも可・媒体を問わず規制
令和2年12月 問28 専任のレインズ7日(休業日除く)・報告は2週間・明示型の措置記載・価額根拠に鑑定士不要
令和元年 問30 広告開始時期の制限(貸借含む)・取引態様は都度明示・依頼によらない広告料は不可
令和元年 問31 レインズ7日は休業日不算入・有効期間6月は3月に短縮(無効ではない)・業者にも報告義務
平成30年 問26 誇大広告は監督処分+拘禁刑・罰金・建築確認前は売買も貸借も不可・一部不表示も該当
平成30年 問33 建物状況調査あっせんの記載・専属専任は5日以内登録・調査費用は請求不可・他業者措置の記載
平成29年 問42 誇大広告・私法上の制限も対象・おとり広告は実害不問・広告時と注文時の両方で態様明示
平成29年 問43 報告2週間+申込みの遅滞報告・自動更新不可・レインズ7日と登録済証・広告費用の扱い
平成28年 問27 標準約款の別の記載・売買成立時のレインズ通知・宅建士の記名は不要・価額の記載
平成28年 問32 許可処分後は工事完了前でも広告可・建築確認前は不可・取引態様明示・業務停止期間中は不可

この論点の過去問は、当サイトのゲーム教材「宅建ものがたり」の練習モードで実際に解けます(無料体験あり)。

 

🔗 次に読む

独学だけでは不安な方は、宅建の通信講座比較も参考にしてください。

  • この記事を書いた人
  • 最新記事

ごりへい

宅建・賃管・管業・FP2級など複数の資格を取得。学習法や合格体験をもとに、不動産業やキャリア形成に役立つ情報を発信中。実務と資格の両面から「キャリアアップを応援!」をテーマにブログを運営しています。

-宅建攻略ノート