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債務不履行・解除・契約不適合・危険負担|宅建攻略ノート

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📚 宅建攻略ノート|債務不履行・解除・契約不適合
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🎯 このページについて

権利関係の「債務不履行・解除・契約不適合責任」は、毎年のように売買契約や請負契約を題材に出題される頻出論点です。

2020年の民法(債権法)改正で、瑕疵担保責任は契約不適合責任に置きかわり、解除や危険負担のルールも整理されました。

改正後の考え方を正面から問う問題が続いているため、「催告」「帰責事由」「通知期間」の3つの切り口で整理しておくと、ひっかけに強くなります。

売買契約だけでなく、請負契約の契約不適合も同じ枠組みで処理される点も、あわせて押さえておきましょう。

このページ1枚で、債務不履行の種類・解除・契約不適合責任・危険負担・同時履行の抗弁権までまとめて確認できます。

 

📌 30秒で分かる「債務不履行・解除・契約不適合」

📊 債務不履行と損害賠償

項目 ルール
履行遅滞の起算点 期限の定めのない債務(善意の不当利得返還債務など)は履行の請求を受けた時から遅滞。不確定期限は期限の到来を知った時と請求を受けた時のいずれか早い方から遅滞
不法行為の損害賠償債務 損害の発生時(不法行為時)から当然に遅滞となる(請求を待たない)
損害賠償請求 債務不履行による損害賠償は、その不履行が債務者の責めに帰することができない事由による場合を除き請求できる(民法415条1項)
原始的不能 契約成立時からの履行不能(原始的不能)でも、債務者に帰責事由があれば債権者は損害賠償を請求できる
遅滞中の履行不能 履行遅滞中に当事者双方の責めに帰することができない事由で履行不能になったときは、債務者の責めに帰すべきものとみなされる
受領遅滞の増加費用 債権者が受領を拒んだために履行費用が増えたときは、その増加額は債権者が負担する(民法413条2項。折半ではない)

🆚 契約の解除

類型 ルール
催告解除 相当の期間を定めて催告し、期間内に履行がなければ解除できる。ただし催告期間経過時の不履行が社会通念上軽微であるときは解除できない
無催告解除 債務者が全部の履行を明確に拒絶したときなどは、催告なしに直ちに解除できる
帰責事由 解除に債務者の帰責事由は不要。債務者に落ち度がなくても、催告解除はできる(帰責事由は解除の要件ではない)
付随的義務の不履行 売主が負担した税金相当額の償還のような付随的義務の不履行では、特段の事情がない限り解除できない

📋 契約不適合責任

項目 ルール
買主の4つの権利 追完請求・代金減額請求・損害賠償請求・解除の4つ。品質・数量・権利の不適合に使える
帰責事由が要る権利 損害賠償請求だけ売主の帰責事由が必要。追完請求・代金減額請求・解除は売主の帰責事由を問わず行使できる
解除の手順 追完(修理など)が可能なら、まず追完を催告し、追完されないときに解除できる。いきなり無催告解除はできない
通知期間 不適合を知った時から1年以内に売主へ通知する(起算点は「引渡し」や「工事終了日」ではない)
売主が知って告げなかった場合 売主が不適合を知りながら告げなかったときは、通知期間の制限や免責・短縮特約は適用されない(無効)
媒介業者への追及 契約不適合責任を負うのは売主であり、売買を媒介した宅建業者には追及できない
数量の不適合 品質だけでなく数量が不足する場合も契約不適合にあたり、買主は代金減額などを請求できる
請負契約への適用 請負で完成物に不適合があれば、注文者は追完・減額・賠償・解除を追及できる。建て替えざるを得ない重大な不適合なら建替費用相当額の損害賠償も請求できる
他人物売買 他人の物の売買契約も有効に成立し、売主は引渡義務を負う。不適合があれば買主は担保責任を追及できる

⏱ 危険負担・同時履行の抗弁権

項目 ルール
危険負担(履行拒絶権) 引渡し前に当事者双方の責めに帰することができない事由で目的物が滅失したときは、買主は代金の支払を拒むことができる(履行拒絶権)
同時履行の抗弁権 双務契約では、相手が履行を提供するまで自分の履行を拒める。相手方が相当の担保を供したときなどは拒絶できない
明渡しと敷金返還 賃貸借終了時の明渡債務が先履行で、敷金返還債務とは同時履行の関係に立たない(判例)。敷金返還請求権を理由に建物を留置できない

 

🚨 宅建試験で頻出のひっかけ9選

過去の本試験で実際に使われた「ひっかけ」を、1枚ずつカードで整理します。

❌ ひっかけ① 「契約内容に適合しない目的物なら、催告なしにすぐ解除できる」

正解:修理などの追完が可能な場合は、まず履行の追完を催告し、それでも追完されないときに初めて解除できます。いきなり無催告解除はできません。

→ 追完催告の要否を問う定番パターン(令和3年10月-問7 等)。

❌ ひっかけ② 「代金減額や解除も、売主に落ち度がなければできない」

正解:契約不適合で売主の帰責事由が必要なのは損害賠償請求だけ。追完請求・代金減額請求・解除は、売主の帰責事由を問わず行使できます。

→ どの権利に帰責事由が要るかのすり替え(令和6-問10 等)。

❌ ひっかけ③ 「契約不適合の通知は、引渡し(工事終了)から1年以内にする」

正解:通知期間の起算点は「不適合を知った時」から1年以内です。「引渡し」や「工事が終了した日」から1年と混同させるのが定番です。

→ 通知期間の起算点ずらし(令和5-問3、令和元-問3 等)。

❌ ひっかけ④ 「契約不適合責任を負わない特約があれば、売主は常に免責される」

正解:免責特約や責任期間の短縮特約があっても、売主が不適合を知りながら告げなかった場合はその特約は無効。買主は責任を追及できます。

→ 免責・短縮特約の限界を問う(令和7-問10、令和元-問3 等)。

❌ ひっかけ⑤ 「債務者に落ち度がなければ、債権者は契約を解除できない」

正解:改正民法では解除に債務者の帰責事由は不要です。帰責事由がなくても、催告のうえで解除できます(帰責事由は解除の要件ではありません)。

→ 帰責事由と解除を結びつける誤り(令和2年10月-問3 等)。

❌ ひっかけ⑥ 「解除は、どんな場合でも必ず催告してからでなければできない」

正解:債務者が全部の履行を明確に拒絶したときなどは、催告なしに直ちに解除できます。催告解除が原則でも、無催告解除の場面があります。

→ 催告解除と無催告解除の区別(令和2年10月-問3 等)。

❌ ひっかけ⑦ 「催告して期間が過ぎれば、どんな不履行でも解除できる」

正解:催告期間が経過した時点の不履行が社会通念上軽微であるときは、解除できません。「催告したから解除できる」で終わらせないのがポイントです。

→ 軽微性の要件を問う(令和2年10月-問3 等)。

❌ ひっかけ⑧ 「建物の明渡しと敷金の返還は同時履行だから、敷金が返るまで居座れる」

正解:判例上、賃借人の明渡しが先履行で、明渡債務と敷金返還債務は同時履行の関係に立ちません。敷金返還請求権を理由に建物を留置することもできません。

→ 同時履行の抗弁権の限界(令和3年10月-問1 等)。

❌ ひっかけ⑨ 「受領を拒んで増えた費用は、債権者と債務者が半分ずつ負担する」

正解:債権者が受領を理由なく拒否したために増えた履行費用は、債権者が負担します(民法413条2項)。折半ではありません。

→ 受領遅滞の費用負担のすり替え(令和2年12月-問4 等)。

 

💡 暗記の決め手「催告・帰責事由・通知期間」

この論点は、次の3つのキーワードに知識をぶら下げると混乱しません。

  • 催告 … 契約不適合の解除も、追完が可能ならまず追完を催告。ただし全部の履行を明確に拒絶したときは無催告で解除できる
  • 帰責事由解除には不要。契約不適合でも損害賠償だけ売主の帰責事由が必要(追完・減額・解除は不要)
  • 通知期間 … 契約不適合は「知った時」から1年以内に通知。売主が知って告げなかったら特約は無効

損害賠償の起算点も、次の3パターンで押さえておきます。

  • 期限の定めなし … 履行の請求を受けた時から遅滞
  • 不確定期限 … 到来を知った時と請求を受けた時のいずれか早い方から遅滞
  • 不法行為 … 損害の発生時から当然に遅滞(請求を待たない)

そして「解除=帰責事由不要/損害賠償=帰責事由必要」の対比を軸に据えると、契約不適合の4つの権利がきれいに整理できます。

 

📝 この論点が出た過去問

出題 問われたこと
令和7年 問10 契約不適合の損害賠償・免責特約(売主が知って告げなければ特約は無効)
令和6年 問5 履行遅滞の起算点(期限の定めなし=請求時/不法行為=損害発生時)
令和6年 問10 契約不適合で買主が使える権利(損害賠償だけ売主の帰責事由が必要)
令和5年 問3 請負の契約不適合(通知期間は「知った時」から1年)
令和3年10月 問1 明渡債務と敷金返還債務は同時履行でない(明渡しが先履行・判例)
令和3年10月 問7 契約不適合の解除は追完の催告が原則(追完可能なら無催告解除不可)
令和3年12月 問4 他人物売買も有効・契約不適合責任の追及(時効消滅前なら追及可)
令和2年10月 問3 解除の要件(帰責事由不要・全部拒絶で無催告解除・軽微なら解除不可)
令和2年12月 問4 債務不履行の総合(受領遅滞の増加費用は債権者負担・原始的不能でも帰責あれば賠償)
令和2年12月 問7 履行不能による損害賠償(民法415条1項)
令和元年 問3 契約不適合の短縮特約は無効(売主が知って告げず)・通知は知った時から1年
令和元年 問8 請負の契約不適合(建替費用相当額の損害賠償を請求できる)

この論点の過去問は、当サイトのゲーム教材「宅建ものがたり」の練習モードで実際に解けます(無料体験あり)。

 

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独学だけでは不安な方は、宅建の通信講座比較も参考にしてください。

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ごりへい

宅建・賃管・管業・FP2級など複数の資格を取得。学習法や合格体験をもとに、不動産業やキャリア形成に役立つ情報を発信中。実務と資格の両面から「キャリアアップを応援!」をテーマにブログを運営しています。

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