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相続・共有・相隣関係|宅建攻略ノート

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相続・共有・相隣関係|宅建攻略ノート

📚 宅建攻略ノート|相続・共有
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🎯 このページについて

権利関係の「相続・共有・相隣関係」は、毎年のように出題される頻出分野です。

相続では法定相続分・代襲相続・遺言・遺留分・遺産分割・相続放棄・配偶者居住権が、共有では持分・変更・管理・分割のルールが、そして相隣関係では隣地の使い方や排水・越境した枝の扱いが問われます。

数字と「例外」の狙われ方がはっきりしているので、「誰が・いくら・いつまで」を型で押さえるのが攻略の近道です。

なお、共有・相隣関係は2023年施行の改正、相続登記は2024年4月からの義務化、配偶者居住権・遺留分侵害額請求は近年の改正で整備された論点で、いずれも本試験で狙われています。

 

📌 30秒で分かる「相続・共有・相隣関係」

📊 法定相続分(配偶者+誰が相続するか)

相続人の組合せ 相続分
配偶者と 配偶者2分の1/子2分の1(子が複数なら等分)
配偶者と直系尊属(父母など) 配偶者3分の2/直系尊属3分の1
配偶者と兄弟姉妹 配偶者4分の3/兄弟姉妹4分の1
実子でない連れ子 被相続人の実子でなければ相続しない(親権の有無は相続に無関係)
子も直系尊属もいる 子が相続人となる場合、兄弟姉妹は相続人にならない(順位で決まる)

👶 代襲相続

項目 ルール
代襲の原因 「被相続人より先の死亡・相続欠格・廃除」の3つ相続放棄は代襲原因にならない
子(直系卑属)の代襲 再代襲あり。孫も死亡していればひ孫が相続人になる
兄弟姉妹の代襲 1代限り(甥・姪まで)。甥・姪も死亡していてもその子は相続人にならない

📝 相続放棄と承認

項目 ルール
熟慮期間の起算点 単純承認とみなされる3か月は、「自己のために相続開始があったことを知った時」から。知らなければ進行しない
法定単純承認になる行為 相続財産の処分(未払賃料を取り立てて受領するなど)。不法占拠者への明渡し請求は保存行為でみなされない
放棄と代襲 放棄では代襲は生じず、放棄した者の子は相続しない(欠格・廃除なら代襲あり)
限定承認 共同相続人が全員共同で行う。一人が単純承認すると他の相続人は限定承認できない

✍️ 遺言と遺留分

項目 ルール
自筆証書遺言 全文・日付・氏名を自書して押印。添付する財産目録は毎葉に署名押印すれば自書でなくてよい
公正証書遺言 証人2人以上の立会いが必要。推定相続人は証人になれない
遺贈の承認・放棄 相当期間を定めた催告に受遺者が答えないときは、遺贈を承認したものとみなす
遺留分 兄弟姉妹には遺留分がない。生前でも家庭裁判所の許可を受ければ遺留分は放棄できる(相続放棄の申述は生前できない)
遺留分の放棄 遺留分を放棄しても相続権そのものは失わない(相続人として遺産を相続できる)

🏠 配偶者居住権

項目 ルール
登記・対抗要件 第三者への対抗には登記が必要。所有者には設定登記を備えさせる義務がある
存続期間 定めがなければ終身。期間が満了すれば消滅し、延長・更新はできない
第三者への賃貸 所有者の承諾がなければできない
費用負担 建物の通常の必要費は配偶者が負担する
配偶者の死亡 配偶者居住権は消滅し、相続されない

🤝 共有(持分・変更・管理・分割)

行為の種類 要件・ルール
保存行為 各共有者が単独でできる(無権利者の虚偽登記の抹消請求など)
管理行為・軽微でない変更を伴わない利用 持分の価格の過半数で決する。土地の3年以内の短期賃貸借も管理行為
変更行為(形状・効用の著しい変更) 共有者全員の同意が必要(過半数では足りない)
持分の推定 各共有者の持分が不明なときは平等と推定される
持分の放棄・相続人不存在 放棄した持分・相続人がいない持分(特別縁故者への分与がされない場合)は他の共有者に帰属する(当然に国庫ではない)
単独占有と明渡し 共有者は当然に排他的占有権原を持たず、また他の共有者が単独占有していても当然には明渡しを請求できない(過半数の持分でも同じ)

🌳 相隣関係

項目 ルール
隣地の使用 隣地を使用できる場合でも、住家への立入りには居住者の承諾が必要
越境した竹木 越境したは、催告後相当期間内に切除されないときは自ら切り取れる(2023年改正)。根は自ら切除できる
境界標・障壁 隣地所有者と共同の費用で境界標を設けられる。境界線上の障壁は相隣者の共有と推定。障壁の増築に相手の承諾は不要
排水 高地が浸水したときは、乾かすため公の水流・下水道に至るまで低地に水を通せる。雨水を直接隣地に注ぐ屋根は妨害排除・予防の対象
囲繞地通行権 袋地所有者は損害が最も少ない場所を通行する。共有物の分割で袋地が生じた場合は、他の分割者の土地を償金なしで通行できる

 

🚨 宅建試験で頻出のひっかけ10選

過去の本試験で実際に使われた「ひっかけ」を、1枚ずつカードで整理します。

❌ ひっかけ① 「相続を放棄した人の子は、代襲相続する」

正解:代襲の原因は「先の死亡・相続欠格・廃除」の3つだけ相続放棄は代襲原因になりません

→ 代襲原因のすり替え(令和7-問5、平成29-問9 等)。

❌ ひっかけ② 「共有持分を放棄すると、その持分は国庫に帰属する」

正解:放棄した持分は他の共有者に帰属します。相続人がいない共有者の持分も、特別縁故者への分与がなければ他の共有者へ(当然に国庫ではありません)。

→ 帰属先のすり替え(令和7-問8、令和2年12月-問10、平成29-問3 等)。

❌ ひっかけ③ 「過半数の持分を持つ共有者は、単独占有する他の共有者に当然に明渡しを請求できる」

正解:過半数の持分を持っていても、現に占有する他の共有者に当然には明渡しを請求できません。共有者は当然に排他的占有権原を持つわけではないからです。

→ 共有物の占有と明渡しの理解(平成30-問10、令和7-問8、平成29-問3 等)。

❌ ひっかけ④ 「配偶者居住権は、登記がなくても第三者に対抗できる」

正解:第三者への対抗には登記が必要です。所有者には配偶者居住権の設定登記を備えさせる義務がある点もセットで狙われます。

→ 対抗要件のひっかけ(令和5-問7、令和3年10月-問4 等)。

❌ ひっかけ⑤ 「配偶者居住権は、所有者の承諾なく第三者に賃貸でき、配偶者の死亡後は相続される」

正解:第三者への賃貸には所有者の承諾が必要で、配偶者が死亡すると配偶者居住権は消滅し相続されません。存続期間の定めがなければ終身です。

→ 賃貸・相続の可否のひっかけ(令和5-問7、令和3年10月-問4 等)。

❌ ひっかけ⑥ 「遺留分を放棄すると、その人は遺産を相続できなくなる」

正解:遺留分の放棄は相続権そのものを失わせません。放棄しても相続人として遺産を相続できます。なお兄弟姉妹には遺留分がありません

→ 遺留分放棄と相続権の混同(令和4-問2 等)。

❌ ひっかけ⑦ 「遺産分割前に生じた賃料は、後で不動産を取得した相続人にさかのぼって帰属する」

正解:遺産分割までに生じた賃料債権は遺産とは別個の財産で、各相続人が相続分に応じて確定的に取得します。後の遺産分割の影響を受けません。

→ 賃料債権の帰属の理解(令和5-問1、平成29-問6 等)。

❌ ひっかけ⑧ 「隣地を使用できる場合は、住家にも承諾なく立ち入れる」

正解:隣地使用権があっても、住家への立入りには居住者の承諾が必要です。

→ 隣地使用の限界のひっかけ(令和5-問2 等)。

❌ ひっかけ⑨ 「越境した隣地の枝は、催告しても自分で切り取れない」

正解:越境した枝は、催告後相当期間内に切除されないときは自ら切り取れます(2023年の相隣関係改正)。根はもともと自ら切除できます。

→ 枝と根の扱いのひっかけ(令和5-問2 等)。

❌ ひっかけ⑩ 「単純承認とみなされる3か月は、相続開始の時から進行する」

正解:起算点は「自己のために相続開始があったことを知った時」です。相続開始を知らなければ熟慮期間は進行しません。

→ 熟慮期間の起算点ずらし(平成28-問10 等)。

 

💡 暗記の決め手

この分野は、「相続の型」「共有の4行動」「配偶者居住権の5点」に知識をぶら下げると混乱しません。

  • 代襲の3原因 … 「先の死亡・欠格・廃除」。放棄は入らない。直系卑属は再代襲あり、兄弟姉妹は1代限り(甥・姪まで)
  • 共有の4行動 … 保存=単独/管理・軽微な利用・土地3年以内の賃貸借=過半数/著しい変更=全員同意。持分放棄・相続人不存在は他の共有者へ(国庫でない)
  • 配偶者居住権の5点 … 対抗=登記、賃貸=所有者の承諾、必要費=配偶者、期間の定めなし=終身、配偶者の死亡=消滅(相続されない)
  • 相隣関係 … 住家立入り=承諾必要、越境した枝=催告後は自分で切除可(2023改正)、分割で生じた袋地=償金なしで通行

法定相続分は、配偶者との組合せで「子は2分の1・直系尊属は3分の2・兄弟姉妹は4分の3」と、配偶者の取り分が上がっていく順で覚えると速いです。

 

📝 この論点が出た過去問(22問)

出題 問われたこと
令和7年 問5 代襲相続の原因(放棄は代襲原因にならない)
令和7年 問8 共有の保存・管理・持分放棄の帰属・単独占有と明渡し
令和6年 問3 所在不明の共有者がいる場合の変更・管理・短期賃貸借(2023改正)
令和5年 問1 遺産分割前に生じた賃料債権の帰属(確定的に取得)
令和5年 問2 相隣関係(住家立入りの承諾・越境した枝の切除)
令和5年 問7 配偶者居住権(設定登記の義務・存続期間・賃貸・必要費)
令和4年 問2 遺留分(兄弟姉妹の遺留分・遺留分放棄と相続権)
令和3年10月 問3 死亡と契約の帰趨(委任・賃貸借・売買・使用貸借の相続)
令和3年10月 問4 配偶者居住権(存続期間満了・承諾なき賃貸の可否・対抗要件)
令和3年10月 問9 法定相続分(配偶者と子・連れ子・親権の有無は無関係)
令和3年12月 問2 相隣関係(境界標・障壁の共有推定・低地への排水)
令和3年12月 問7 遺言(自筆証書の財産目録・証人・遺贈の承認擬制)
令和2年10月 問1 囲繞地通行権(分割で生じた袋地は償金なしで通行)
令和2年10月 問8 代襲相続(直系卑属の再代襲・兄弟姉妹は1代限り)
令和2年12月 問8 法定相続分・代襲(先に死亡した子の分を孫が代襲)
令和2年12月 問10 共有(持分の推定・変更・保存・相続人不存在の持分)
令和元年 問6 遺産分割(協議の合意解除とやり直しの可否)
平成30年 問10 相続の総合(登記なき持分の対抗・共有占有と明渡し)
平成29年 問3 共有物の占有(当然の排他的占有権原の否定・持分放棄)
平成29年 問6 相続(法定相続分・数次相続・賃料債権・限定承認)
平成29年 問9 法定相続分(放棄は代襲なし・欠格は代襲あり)
平成28年 問10 相続の承認・放棄(法定単純承認の起算点・処分行為)

この論点の過去問は、当サイトのゲーム教材「宅建ものがたり」の練習モードで実際に解けます(無料体験あり)。

 

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ごりへい

宅建・賃管・管業・FP2級など複数の資格を取得。学習法や合格体験をもとに、不動産業やキャリア形成に役立つ情報を発信中。実務と資格の両面から「キャリアアップを応援!」をテーマにブログを運営しています。

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