
📚 FP攻略ノート|不動産の税金・有効活用・投資
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🎯 このページについて
ごりへいです。不動産分野のなかでも、この「税金・有効活用・投資」パートは、FP2級でもっとも実務に直結する領域です。マイホームを売ったときの3,000万円特別控除、固定資産税・不動産取得税・登録免許税といった不動産の税金、そしてNOI利回りやNPV法といった投資判断の手法。どれも「お客様に説明する場面」で必ず使う知識です。
試験的にも、この分野は毎回4問前後が出題される得点の宝庫。ただし、数字と適用要件を1つでも取り違えると失点する繊細さもあります。ここでは過去問(2024年5月〜2026年5月)で実際に問われた論点に絞り、間違えやすいポイントを⚠️マークで示しながら整理していきます。
税率・控除額・期限といった数字は正確第一。表のまま覚えて、本番でパッと引き出せるようにしましょう。
💰 不動産の価格(4つの公的価格)
まず土地の価格の基礎から。4つの公的価格は、評価割合と評価替えの頻度がよく問われます。
| 価格 | 所管 | 基準日 | 公示価格に対する水準 |
|---|---|---|---|
| 公示価格 | 国土交通省 | 毎年1月1日 | 100%(基準) |
| 基準地標準価格 | 都道府県 | 毎年7月1日 | 100%(基準) |
| 相続税路線価 | 国税庁 | 毎年1月1日 | 約80% |
| 固定資産税評価額 | 市町村 | 1月1日(3年に一度評価替え) | 約70% |
⚠️ 頻出ひっかけ
固定資産税評価額は「3年に一度」評価替えで、公示価格の70%程度が目安です。「5年に一度評価替え」は誤り(2026年5月問41)。評価替えの頻度は3年、と正確に。
💡 覚え方
「路線価は8割(相続でヤバい)」「固定資産税は7割・3年ごと」。8割・7割の順で、価格が高いほうから並ぶと覚えると混同しません。
🏠 不動産の取得に係る税金
不動産取得税
- 課税主体:都道府県(地方税)。
- 課税対象:売買・交換・贈与・新築・増改築などによる取得。相続による取得は非課税。
- ただし、相続人以外の者が「特定遺贈」で取得した場合は課税されます(2025年5月問48で正解)。「相続=非課税だが、他人への特定遺贈=課税」と区別しましょう。
- 税率:原則4%。土地・住宅は特例で3%。
- 課税標準の特例:宅地は課税標準が1/2に。一定の新築住宅は課税標準から1,200万円控除など。
登録免許税
- 登記を受けるときに課される国税。
- 表題登記は非課税です。新築建物の表題登記に登録免許税は課されません。「表題登記に対しても課される」は誤り(2025年1月問48)、「表題登記を行う場合、登録免許税は課されない」が正解(2026年5月問48)。
- 所有権移転登記の税率は登記原因によって異なります。相続は0.4%、贈与・売買は原則2.0%。「相続と贈与で税率が異なる」は正しい(2024年9月問47)。
| 登記の種類 | 本則税率 |
|---|---|
| 表題登記 | 非課税 |
| 所有権保存登記 | 0.4% |
| 所有権移転登記(相続) | 0.4% |
| 所有権移転登記(贈与・売買) | 2.0%(売買の土地は軽減あり) |
| 抵当権設定登記 | 債権額の0.4% |
🏛 不動産の保有に係る税金
固定資産税
- 課税主体:市町村。1月1日時点の所有者(固定資産課税台帳の登録者)に課税。
- 標準税率:1.4%。
- 住宅用地の課税標準の特例:小規模住宅用地(200㎡以下の部分)は課税標準が1/6、一般住宅用地(200㎡超の部分)は1/3に軽減。
都市計画税
- 市街化区域内の土地・家屋に課税(市町村)。
- 制限税率0.3%:都市計画税の税率は制限税率である0.3%を超えることができません(2024年5月問47で正解)。
- 住宅用地の特例:小規模住宅用地は課税標準が1/3、一般住宅用地は2/3に軽減。
💡 覚え方
「固定資産税=1.4%、都市計画税=0.3%(制限税率)」。住宅用地の軽減は「固定資産税は1/6と1/3」「都市計画税は1/3と2/3」。固定資産税のほうが優遇が大きい(1/6まで下がる)と覚えます。
🔑 譲渡所得(不動産を売ったときの税金)
長期・短期の区分
譲渡した年の1月1日時点で所有期間が5年超なら長期譲渡所得、5年以下なら短期譲渡所得です。
| 区分 | 所有期間(譲渡年1/1時点) | 税率(所得税+住民税) |
|---|---|---|
| 長期譲渡所得 | 5年超 | 20.315%(所得税15.315%+住民税5%) |
| 短期譲渡所得 | 5年以下 | 39.63%(所得税30.63%+住民税9%) |
⚠️ 相続した不動産の取得日・取得費
- 相続で取得した土地を譲渡した場合、所有期間の判定における取得の時期は「被相続人の取得時期」を引き継ぎます(2025年1月問49で正解)。「相続登記をした日」や「相続開始日」ではありません(2024年9月問48はこの点が誤り)。
- 取得費が不明な場合は、概算取得費として譲渡収入金額の5%を取得費にできます。「10%相当額」は誤り(2025年5月問49)。「5%」と正確に。
居住用財産の3,000万円特別控除
マイホームを売却したときの最重要特例です。譲渡所得から最高3,000万円を控除できます。
- 所有期間の要件はありません。3,000万円特別控除は、譲渡した居住用財産の所有期間の長短にかかわらず適用を受けられます(2026年5月問49で正解)。短期所有でもOKです。
- 住まなくなった場合は、住まなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに譲渡する必要があります。「6ヵ月を経過する日までに譲渡」は誤り(2024年5月問48)。「3年後の年末まで」が正しい期限です。
- 配偶者・親子など特別な関係者への譲渡には適用できません。
軽減税率の特例(10年超所有)
所有期間が10年超の居住用財産を譲渡した場合、3,000万円特別控除を適用した後の課税長期譲渡所得金額に対し、軽減税率が使えます。
| 課税長期譲渡所得 | 税率(所得税+住民税) |
|---|---|
| 6,000万円以下の部分 | 14.21%(所得税10.21%+住民税4%) |
| 6,000万円超の部分 | 20.315% |
💡 ポイント
3,000万円特別控除と軽減税率の特例は併用できます。「3,000万円控除で差し引いてから、残りに軽減税率」という順序です。所有期間の要件が「3,000万円控除=なし/軽減税率=10年超」と違う点が狙われます。
空き家(被相続人の居住用財産)の3,000万円特別控除
相続した空き家(一定の要件を満たす旧耐震基準の家屋等)を譲渡した場合の特例。譲渡期限は相続開始日から3年を経過する日の属する年の12月31日までです(2024年9月問49で正解)。翌年の12/31までではないので注意しましょう。
📊 不動産の投資判断(利回り・DCF)
各種利回り
| 利回り | 計算式 |
|---|---|
| 単純利回り(表面利回り) | 年間総収入 ÷ 総投資額 × 100 |
| NOI利回り(純利回り) | 年間純収益(NOI) ÷ 総投資額 × 100 |
⚠️ 頻出ひっかけ(NOI利回り)
NOI利回り(純利回り)は、年間の「純収益」を総投資額で割って求めます(2024年5月問50で正解)。「年間の総収入を総投資額で除して算出」は誤り(2024年9月問50)。純収益=総収入-諸経費です。「NOI=Net(純)」と英語で覚えると迷いません。
DCF法・NPV法・IRR法
- DCF法(割引現在価値法):将来の各期間の純収益と復帰価格(売却額)を、それぞれの発生時期に応じて現在価値に割り引いて合計する手法。
- NPV法(正味現在価値法):投資から得られる収益の現在価値の合計額が、投資額の現在価値の合計額を上回っていれば「投資適格」と判定します(2026年5月問50で正解)。
- IRR法(内部収益率法):投資の内部収益率が、投資家の期待収益率を上回れば投資適格と判断する手法。
💡 覚え方
「NPV=収益の現在価値が投資額の現在価値を上回ればGO」。プラス(正味=Net Present Value がプラス)なら投資してよい、とシンプルに理解しましょう。
✅ この分野の得点戦略まとめ
- 公的価格:路線価は公示価格の約80%、固定資産税評価額は約70%・3年ごと評価替え。
- 取得税:相続は非課税だが特定遺贈は課税。表題登記は登録免許税非課税。移転登記の税率は登記原因で異なる。
- 保有税:固定資産税1.4%、都市計画税は制限税率0.3%。
- 譲渡所得:相続は被相続人の取得時期を引継ぎ。概算取得費は収入の5%。長期は5年超で20.315%。
- 3,000万円控除:所有期間不問。住まなくなって3年後の年末までに譲渡。軽減税率は10年超で6,000万円以下14.21%。空き家特例も相続開始から3年後の年末まで。
- 投資判断:NOI利回り=純収益÷総投資額。NPVがプラスなら投資適格。
この分野は、数字と適用要件がそのまま点になります。「3,000万円控除は所有期間不問」「NOIは純収益」「固定資産税は3年ごと70%」——このあたりの定番ひっかけを、上の表で完璧にしておいてください。過去問を回せば回すほど手応えが出る、まさに得点源です。
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