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相続の基礎(法定相続・遺言・分割)|FP攻略ノート

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相続の基礎(法定相続・遺言・分割)|FP2・3級 攻略ノート

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🎯 このページについて

こんにちは、ごりへいです。相続分野は「暗記すれば取れる」のに、カバー範囲が広くて取りこぼしが出やすい、いわば得点源にも失点源にもなる分野です。特にこの「相続の基礎」は、民法のルール(誰がどれだけ相続するか、遺言はどう書くか、放棄はどうするか)が問われ、毎回2〜3問は必ず出ます。

このノートでは、直近の本試験(2024年5月〜2026年5月)で実際に出題された論点を軸に、法定相続分・遺言・遺産分割・相続放棄・配偶者居住権・成年後見・相続登記の義務化まで、試験で問われる形に絞って整理しました。数字と要件は正確第一で書いています。

「なんとなく分かった気」で終わらせず、⚠️ひっかけと💡覚え方まで押さえて、本番で確実に拾いにいきましょう。

1. 相続人の範囲と順位(誰が相続人になるか)

相続人には常に相続人になる配偶者と、順位の決まった血族相続人がいます。配偶者は必ず相続人になり、血族相続人は上位がいれば下位は相続人になりません。

順位 血族相続人 配偶者との組合せ
第1順位 子(およびその代襲相続人) 配偶者1/2・子1/2
第2順位 直系尊属(父母・祖父母) 配偶者2/3・直系尊属1/3
第3順位 兄弟姉妹(およびその代襲相続人) 配偶者3/4・兄弟姉妹1/4

親等の数え方

本試験(2024年5月問51)で「兄弟姉妹の子(甥・姪)は3親等の血族」が正解肢として問われました。親等は世代の数を数えます。

  • 父母・子 = 1親等
  • 祖父母・孫・兄弟姉妹 = 2親等
  • 曾祖父母・曾孫・おじおば・甥姪 = 3親等

⚠️ひっかけ:兄弟姉妹そのものは2親等、その子(甥姪)が3親等。1つずれるので注意。

2. 法定相続分の計算

同順位の相続人が複数いれば、その相続分は原則として頭割り(均等)です。ここに代襲相続や養子・非嫡出子のルールが絡むと難易度が上がります。

代襲相続

相続人となるはずの子が相続開始前に死亡・欠格・廃除で相続権を失った場合、その子(=孫)が代わりに相続します。これが代襲相続です。

⚠️ひっかけ相続放棄は代襲原因ではありません。放棄した人の子は代襲相続できません。「死亡・欠格・廃除」の3つだけが代襲原因です。

2024年5月問53では、被相続人Aさんについて「子Dが相続開始前に死亡(→Dの子=孫Iが代襲)」という関係図から、妻C・子E・子F・子G・孫Iの計5名が法定相続人となる、という判定が問われました。死亡した子は代襲相続でその子が繰り上がる、と押さえておけば解けます。

養子・非嫡出子の相続分

  • 養子:実子と同じ相続分(民法上は人数制限なし)。
  • 非嫡出子(嫡出でない子):嫡出子と同じ相続分

⚠️ひっかけ:2025年5月問53で「嫡出でない子の法定相続分は嫡出子の2分の1」が不適切(=正解肢)として出ました。かつては1/2でしたが、2013年の最高裁違憲判断・民法改正で現在は同じです。古い知識のまま答えると失点します。

遺言・指定がない場合の分割

2025年1月問54では「遺言による指定がなければ法定相続分どおりに分割しなければならない」が不適切(=正解肢)でした。法定相続分はあくまで目安(協議が調わないときの基準)であって、共同相続人が全員合意すれば、法定相続分と異なる自由な分割ができます。

3. 遺産分割

遺産分割には次の方法があります。

方法 内容
指定分割 遺言による分割。協議分割に優先する
協議分割 共同相続人全員の協議による分割。全員合意なら法定相続分と異なってもよい
現物分割 個々の財産を現物のまま各人に配分
代償分割 特定の相続人が財産を取得し、他の相続人に代償金(自己の財産)を支払う
換価分割 財産を売却し、代金を分割する

代償分割と課税

2024年5月問54で「代償分割で交付を受けた代償財産は相続税の課税対象」が正解肢でした。代償財産を受け取った側は相続税の対象、支払った側はその分だけ課税価格から控除されます。贈与税ではなく相続税で処理する点がポイントです。

遺産分割協議書

⚠️ひっかけ:2024年9月問55で「遺産分割協議書は公正証書によって作成しなければならない」が不適切(=正解肢)。協議書に決まった様式はなく、公正証書である必要はありません。全員の署名押印があればOKです。

4. 相続の承認と放棄

種類 内容 期限・手続
単純承認 プラスもマイナスも無限に承継 期間内に手続をしなければ自動的に単純承認とみなされる
限定承認 プラスの財産の範囲でのみ債務を負担 相続人全員が共同で、家庭裁判所に申述
相続放棄 初めから相続人でなかったものとみなす 単独で、家庭裁判所に申述

放棄・限定承認は、自己のために相続の開始があったことを知った時から3カ月以内に家庭裁判所へ申述します(2025年5月問54で正解肢)。

💡覚え方:「限定承認は全員でセット、放棄は一人でバラバラOK」。期間はどちらも3カ月。相続税の申告10カ月・準確定申告4カ月とセットで数字を整理しておくと混乱しません。

⚠️ひっかけ:2024年5月問55で「死亡保険金受取人に指定された相続人が死亡保険金を受け取ると単純承認したものとみなされる」が不適切(=正解肢)。死亡保険金は受取人固有の財産であり、相続財産ではないため、受け取っても法定単純承認(財産の処分)にはあたりません。保険金を受け取っても相続放棄は可能です。

5. 遺言

普通方式の3種類

自筆証書遺言 公正証書遺言 秘密証書遺言
作成 本人が全文・日付・氏名を自書し押印 公証人が筆記 本人が作成し封印、公証人が証明
証人 不要 2人以上 2人以上
検認 必要(法務局保管なら不要) 不要 必要

財産目録のパソコン作成

⚠️ひっかけ:2024年5月問56で「自筆証書に添付する財産目録をパソコンで作成する場合、その目録への署名・押印は不要」が不適切(=正解肢)。本文は自書が必要ですが、財産目録はパソコン作成・通帳コピー等でもOK。ただし各ページに署名・押印が必要です。「目録はPC可」だけ覚えて署名押印を忘れさせるのが狙いです。

遺言の撤回・委託

  • 遺言はいつでも遺言の方式によって撤回でき、前の遺言と同一の方式である必要はない。公正証書遺言を自筆証書遺言で撤回することも可能(2026年5月問54で正解肢)。
  • 被相続人は、遺言で遺産分割の方法の指定を第三者に委託できる(2024年9月問59で正解肢)。相続分の指定の委託も可能です。

6. 遺留分

遺留分は、一定の相続人に法律上保障された最低限の取り分です。侵害された場合は遺留分侵害額請求(金銭請求)ができます。

相続人 遺留分の総額(対象財産に対する割合)
直系尊属のみが相続人 1/3
上記以外(配偶者・子がいる) 1/2

⚠️ひっかけ兄弟姉妹に遺留分はありません。また、遺留分侵害額請求権は「相続の開始および侵害を知った時から1年」または「相続開始から10年」で時効消滅します。

7. 配偶者居住権

2020年施行の制度で、被相続人の配偶者が、相続開始時に住んでいた建物に終身または一定期間、無償で住み続けられる権利です。

⚠️ひっかけ:2024年9月問56で「相続開始時に居住していなかった場合でも配偶者居住権を取得できる」が不適切(=正解肢)。相続開始時にその建物に居住していたことが要件です。住んでいなかった配偶者は取得できません。

8. 成年後見制度

法定後見と任意後見

2026年5月問53で問われた法定後見制度は、本人の判断能力が不十分になった後に、家庭裁判所が成年後見人等を選任する制度で、判断能力の程度に応じて後見・保佐・補助の3類型があります。

類型 対象(判断能力)
後見 判断能力を欠くのが通常の状態
保佐 判断能力が著しく不十分
補助 判断能力が不十分

⚠️ひっかけ:2024年9月問54で「任意後見契約は判断能力が低下した時から効力が生じる」が不適切(=正解肢)。任意後見は元気なうちに公正証書で契約しますが、効力が生じるのは家庭裁判所が任意後見監督人を選任した時です。「判断能力が下がった時から自動で」ではありません。

9. 相続登記の義務化

2024年4月1日施行の改正不動産登記法により、相続で不動産を取得したことを知った日から3年以内の相続登記が義務化されました。正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の対象です。

💡覚え方:施行日前に開始した相続も対象です。2025年1月問60で「2024年3月31日以前に開始した相続には申請義務がない」が不適切(=正解肢)。過去の相続も対象で、その場合は施行日から3年以内(2027年3月末まで)が期限です。

10. 事業承継・会社法まわりの頻出肢

相続の基礎の中で、事業承継や会社法の細かい肢もときどき紛れます。実際に出た正解肢だけ押さえておきましょう。

  • 遺留分の民法特例(経営承継円滑化法):後継者は旧代表者の親族に限られない(2024年5月問60で「親族に限る」が不適切)。親族外承継にも使えます。
  • 事業譲渡と株主総会:事業の全部・重要な一部の譲渡は、原則として株主総会の特別決議による承認が必要(2024年9月問60で「承認は不要」が不適切)。

まとめ:この分野の得点戦略

相続の基礎は、①相続人と法定相続分(代襲・放棄・非嫡出子)②遺言(自筆の目録PC+署名押印)③放棄3カ月・限定承認は全員 ④配偶者居住権は居住要件 ⑤成年後見・相続登記義務化、の5本柱で8割は取れます。特に「放棄は代襲原因でない」「非嫡出子は嫡出子と同じ」「限定承認は全員共同」の3つは、毎回どこかで狙われる定番ひっかけです。

あとは過去問を回して、数字(3カ月・10カ月・3年・親等)を体に入れれば安定して得点できます。頑張っていきましょう。

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ごりへい

宅建・賃管・管業・FP2級など複数の資格を取得。学習法や合格体験をもとに、不動産業やキャリア形成に役立つ情報を発信中。実務と資格の両面から「キャリアアップを応援!」をテーマにブログを運営しています。

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