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こんにちは、ごりへいです。リスク管理の分野で毎回コンスタントに5問前後を占めるのが、この「生命保険」です。範囲が広く見えますが、実際に出題されている論点はかなり固まっていて、①商品性 ②保険料の仕組み ③生命保険料控除 ④受取時の税金の4本柱を押さえれば得点源にできます。

特に生命保険料控除は新旧制度の上限額、税金は「誰が契約して誰が受け取るか」の課税関係が定番の出どころ。数字と要件を正確に覚えるだけで安定して稼げる領域なんですよね。ここでは直近5回の学科試験で実際に問われた論点を、ひっかけポイントとあわせて体系的にまとめました。

1. 生命保険料の仕組み(3利源と責任準備金)

生命保険料は、以下の3つの予定基礎率をもとに計算されます。純保険料と付加保険料の関係もあわせて整理しておきましょう。

予定基礎率 内容 対応する保険料
予定死亡率 統計上の死亡率の予測 純保険料
予定利率 運用によって見込める利回り
予定事業費率 保険会社の運営に必要な経費の割合 付加保険料

ここでのド定番ひっかけが予定利率と保険料の関係です。

⚠️ ひっかけ
「予定利率が引き上げられると、新規契約の保険料は高くなる」——これは誤り。予定利率が上がる=運用で稼げる見込みが増えるので、その分だけ保険料は安くなります。逆に予定利率が下がると保険料は高くなる。方向を逆にした選択肢が繰り返し出題されています。
💡 覚え方
「利率アップ=会社が儲かる=保険料ダウン(契約者に還元)」。死亡率が下がっても(=死亡保険は)保険料は安くなります。

責任準備金は、保険会社が将来の保険金・給付金や契約者配当金の支払財源として、保険数理に基づいて算定し積み立てておく準備金です。「保険料そのもの」ではなく「将来支払いのための積立」である点を押さえてください。

2. 主な生命保険商品の商品性

終身保険・定期保険・養老保険

商品 保障期間 満期保険金 貯蓄性
終身保険 一生涯 なし あり
定期保険 一定期間 なし(掛捨て) ほぼなし
養老保険 一定期間 あり(死亡保険金と同額) 高い

養老保険は頻出です。ポイントは2つ。

  • 満期まで支払事由が発生しなければ、死亡・高度障害保険金と同額の満期保険金を受け取れる。
  • 被保険者が病気で高度障害状態になり高度障害保険金が支払われると、その時点で保険契約は消滅する(=満期保険金は受け取れない)。

逓減定期保険・逓増定期保険

⚠️ ひっかけ
逓減定期保険は、保険期間の経過とともに保険金額(死亡保障)が所定の割合で減っていく保険です。保険料は一定。「保険料が逓減し、保険金額は一定」と書いてあったら逆さまなので×。子どもの成長とともに必要保障額が減る家庭向け、と理解すると混乱しません。

変額保険(終身型)

特別勘定で運用し、運用実績に応じて死亡保険金・解約返戻金が変動します。ただし死亡保険金には基本保険金額(契約時に定めた最低保証)があり、運用実績が悪くてもこれを下回りません。一方で解約返戻金と満期保険金には最低保証がない——ここの区別が繰り返し問われます。

個人年金保険・変額個人年金保険・MVA

  • 生存保障重視型の個人年金保険は、払込期間中の死亡給付金や解約返戻金を低く抑える代わりに、将来受け取る年金額を高く設定している(=長生きした人に手厚い設計)。
  • 変額個人年金保険は、特別勘定の運用実績によって将来の年金額・解約返戻金額が変動する。
  • MVA(市場価格調整)機能付き商品は、解約時の市場金利が契約時より上昇していると解約返戻金が減少し、下落していると増加する。
💡 覚え方
MVAは「金利が上がると債券価格が下がる」という債券の性質そのもの。金利上昇→運用資産(債券)の時価下落→解約返戻金ダウン、とつなげて覚えると迷いません。

3. 生命保険料控除(最重要・毎回出題)

2012年1月1日を境に新制度と旧制度に分かれます。上限額は必ず暗記してください。

制度 対象区分 各区分の上限(所得税) 合計上限(所得税)
新制度
(2012.1.1以後)
一般・介護医療・個人年金
の3区分
各4万円 12万円
旧制度
(2011.12.31以前)
一般・個人年金
の2区分
各5万円 10万円

住民税の上限は、新制度が各区分2.8万円・合計7万円、旧制度が各区分3.5万円・合計7万円です。新旧を合わせて適用しても、合計の上限は所得税12万円・住民税7万円を超えられません。

控除額の計算式(所得税)

新制度・年間支払保険料 控除額
2万円以下 全額
2万円超〜4万円以下 支払額×1/2+1万円
4万円超〜8万円以下 支払額×1/4+2万円
8万円超 一律4万円

旧制度は境目が2.5万円・5万円・10万円で、2.5万円超〜5万円以下が「支払額×1/2+1.25万円」、5万円超〜10万円以下が「支払額×1/4+2.5万円」、10万円超で一律5万円になります。

💡 新旧併用の計算手順(頻出の計算問題)
ある区分に新旧両方の契約がある場合は、①旧のみ/②新のみ/③新旧合算(ただし上限4万円)の3通りを計算して、いちばん有利なものを選べます。

例:一般=旧10万円、個人年金=旧10万円+新10万円のケース。
・一般(旧のみ10万円)→ 5万円
・個人年金(旧のみなら5万円 / 新旧合算なら上限4万円)→ 有利な5万円
・合計=5万円+5万円=10万円(全体上限12万円以内なのでそのまま)

控除の対象・対象外

  • 特定(三大)疾病保障定期保険の保険料 → 一般の生命保険料控除の対象。
  • 少額短期保険の保険料 → 死亡保険金が支払われるものであっても、生命保険料控除・地震保険料控除の対象外
  • 自動振替貸付で払込みに充当された保険料 → 生命保険料控除の対象になる(払ったものとして扱う)。
⚠️ ひっかけ二連発
①「少額短期保険は死亡保障なら一般の生命保険料控除の対象」→×(対象外が正解)。少短は控除の対象になりません。
②「自動振替貸付で充当された保険料は控除の対象にならない」→×(対象になるのが正解)。会社が立て替えても、契約者が保険料を負担した事実は変わりません。

4. 生命保険と税金(受取時の課税関係)

「契約者(保険料負担者)・被保険者・受取人が誰か」で税目が決まります。死亡保険金の三角関係は必ず表で押さえてください。

契約者 被保険者 受取人 税金
妻(相続人) 相続税(非課税枠あり)
所得税(一時所得)
贈与税

ポイントは契約者=受取人なら所得税(一時所得)、契約者・被保険者・受取人が全員バラバラなら贈与税、契約者=被保険者で受取人が相続人なら相続税。「契約者・受取人が夫、被保険者が妻」で妻が亡くなり夫が受け取ったら、これは相続税ではなく所得税(一時所得)——ここは超定番ひっかけです。

⚠️ ひっかけ
「契約者=被保険者の養老保険で、相続人以外の者が受け取った死亡保険金」——契約者と被保険者が同一なので本来は相続税の話。ただし受取人が相続人でない場合も相続税の課税対象(相続税の非課税枠は使えないだけ)です。「贈与税の課税対象」と書いてあったら誤り。

一時払い商品の5年内解約(金融類似商品)

一時払養老保険・一時払変額保険(有期型)などを保険期間の初日から5年以内に解約して差益が出た場合、その差益は源泉分離課税(20.315%)の対象になります。

⚠️ ひっかけ
金融類似商品として源泉分離課税になるのは一時払「養老」保険など満期のある商品一時払「終身」保険は5年以内に解約しても、この源泉分離課税の対象ではなく、一時所得(総合課税)です。「一時払終身保険を5年以内に解約した解約差益は源泉分離課税」と書いてあったら誤りなので要注意。

年金受給権の課税

保証期間付終身年金などで、保証期間中に年金受取人が死亡し、遺族が残りの保証期間の年金受給権を取得した場合。これは所得税(一時所得)ではなく、相続税等(受給権の評価額に対する課税)の対象です。取得後に実際に受け取る各年の年金は、二重課税調整のうえ雑所得となります。「一時所得として所得税の課税対象」は誤り。

5. 団体保険・少額短期保険

総合福祉団体定期保険・団体定期保険(Bグループ保険)

  • 総合福祉団体定期保険は、企業が契約者・保険料負担者となる1年更新の定期保険(従業員の遺族保障・弔慰金原資)。ヒューマン・ヴァリュー特約を付けた場合、その特約の死亡保険金受取人は法人(契約者)になります(従業員死亡による企業の経済的損失=代替雇用コストの備え)。
  • 団体定期保険(Bグループ保険)は従業員が任意加入する保険。告知は必要だが、医師の診査は不要です。
⚠️ ひっかけ
「Bグループ保険の加入には告知および医師の診査が必要」→×。団体保険は加入手続きが簡便で、医師の診査までは求められません(告知のみ)。

少額短期保険

  • 1人の被保険者について引き受けられる保険金額の合計は、原則1,000万円が上限(低発生率保険を除く)。
  • 保険期間は生命・医療分野が1年、損害分野が2年が上限。
  • 保険料は生命保険料控除・地震保険料控除の対象外(前述)。

6. 保険法・保険業法・リビングニーズ特約

  • 保険法は片面的強行規定を置いており、保険金の支払時期などについて保険金受取人にとって保険法より不利な約款の定めは無効になります。
  • リビング・ニーズ特約(余命6ヵ月以内と診断された場合に死亡保険金を生前に受け取れる特約)は、付加しても特約保険料は不要(無料)です。「特約保険料を負担する必要がある」は誤り。
✅ この論点の総まとめ
・予定利率アップ=保険料ダウン / 逓減定期は保険金額が減る
・変額保険は死亡保険金だけ最低保証あり
・生保料控除は新12万円/旧10万円、少短・自動振替貸付の扱いに注意
・税金は「契約者=受取人→所得税」、一時払終身は源泉分離にならない

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ごりへい

宅建・賃管・管業・FP2級など複数の資格を取得。学習法や合格体験をもとに、不動産業やキャリア形成に役立つ情報を発信中。実務と資格の両面から「キャリアアップを応援!」をテーマにブログを運営しています。

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