
📚 FP攻略ノート|経済・預貯金・債券
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🎯 このページについて
こんにちは、ごりへいです。金融資産運用の学科で、実は毎回いちばん取りこぼしが多いのがこの「経済・預貯金・債券」の分野なんです。景気動向指数の細かい言い回し、預金商品の商品性、そして債券の利回り計算。どれも「なんとなく知ってる」だけでは4択の最後のひとつに絞れません。
特に債券の利回りは、応募者利回り・直接利回り・所有期間利回り・最終利回りの4つの公式を、いつでも自分の手で組み立てられるかどうかで得点が丸ごと変わります。実際、直近の試験でも毎回のように計算問題が出ています。ここは「暗記」ではなく「1つの型」で覚えるのが正解です。
このノートでは、直近の本試験(2024年5月〜2026年5月)で実際に問われた論点を軸に、覚え方とひっかけをまとめました。計算式は必ず具体例つきで載せています。手を動かしながら読んでください。
📈 経済指標・景気動向を読む
GDPと経済成長率(名目と実質)
GDP(国内総生産)は一定期間に国内で生み出された付加価値の合計です。経済成長率にはそのままの金額で見る名目値と、物価変動の影響を除いた実質値があります。
「デフレのとき、実質値は名目値を下回る」は誤りです。物価が下がるデフレ局面では、物価下落分を割り戻すので実質値が名目値を上回ります。逆にインフレ(物価上昇)のときは実質値が名目値を下回ります。
「物価が上がる(インフレ)と、実質はしぼむ(名目より小さい)」。逆にデフレは実質がふくらむ。物価と実質は逆に動くとだけ覚えれば迷いません。
景気動向指数(CIとDI)
内閣府が公表する景気動向指数には、CIとDIの2つの見方があります。
| 指数 | 主な目的 | 読み方 |
|---|---|---|
| CI(コンポジット・インデックス) | 景気変動の大きさ・テンポ(量感)を測る | 一致指数が上昇=拡張局面、下降=後退局面 |
| DI(ディフュージョン・インデックス) | 景気の各部門への波及度合いを測る | 50%を上回れば拡張、下回れば後退 |
「CIは各部門への波及度合いを測ることを目的とし、50%を上回る/下回る…」という記述は誤り。「波及度合い」「50%」はDIの説明です。CIは景気変動の大きさ(量感)を測るもの。近年は景気の"勢い"まで見たいのでCIが主役になっています。
CI = Change(変化の大きさ・量感)、DI = Diffusion(波及・広がり/50%が分岐点)。
景気動向指数の系列(先行・一致・遅行)
「生鮮食品を除く消費者物価指数(コアCPI)」がどの系列かを問う出題があります。CPIは遅行系列に採用されています。景気に少し遅れて動くからです。
「生鮮食品を除く総合指数(消費者物価指数)は一致系列に採用されている」は誤り。CPIは遅行系列です。物価は景気に遅れて反応する、と押さえておきましょう。
物価指数(CPIとCGPI)と為替の変動要因
- 消費者物価指数(CPI):総務省が公表。消費者が買う財・サービスの価格。
- 企業物価指数(CGPI):日本銀行が公表。企業間で取引される財の価格。CPIより変動が大きく、先に動く傾向。
「米国が政策金利を引き上げ、日米の金利差が拡大することは円高・米ドル安の要因」は誤り。金利が高い通貨が買われるので、日米金利差の拡大は円安・米ドル高の要因です。
「金利が高いほうにお金は流れる」。米金利↑→ドルが買われる→円安・ドル高。
🏦 預貯金の商品性
ここは細かい商品性の正誤問題が毎回出ます。表で整理します。
| 預金 | ポイント |
|---|---|
| スーパー定期 | 預入期間3年以上は単利型と半年複利型が選べる。半年複利型を使えるのは個人(法人は単利のみ) |
| 当座預金 | 無利息。手形・小切手の決済に使う。公共料金の自動振替口座として利用可能 |
| 仕組預金 | デリバティブを組み込んだ預金。金融機関の判断で満期日が繰り上がる/延長されるものがある。中途解約は原則不可または不利 |
| 総合口座 | 普通預金+定期預金+当座貸越(定期を担保にした自動融資)。ネット閲覧はネット専業銀行に限らず一般行でも提供 |
「スーパー定期の半年複利型を利用できるのは法人に限られる」は誤り。逆で、半年複利型は個人が利用でき、法人は単利型のみです。ここは主語がひっくり返る典型パターン。
・当座預金は公共料金の自動振替口座として利用できる(適切)。
・「オンラインで残高確認できるサービスを提供しているのはネット専業銀行に限られる」は誤り。一般の銀行でも通帳レス(Web通帳)を提供しています。
仕組預金は「相手(銀行)に有利な選択権」がついている。だから満期繰上げ・金利据置きなど、預金者に不利な条件変更が起きうる、と理解しておけば正誤が判断できます。
💴 債券の基本と利回り計算【最重要】
まず押さえる債券価格と金利の関係
債券は「金利が上がると価格は下がる/金利が下がると価格は上がる」がすべての土台です。
「好況で物価が持続的に上昇する局面では、債券価格は上昇する」は誤り。好況・インフレ局面は市場金利が上昇するので、債券価格は下落します。
利回り計算は「1つの型」で解く
債券利回りは4種類ありますが、分子と分母を入れ替えるだけの同じ型です。まずこの共通フォームを覚えてください。
共通の型(単利・年率)
利回り(%) = 表面利率 + (売却価格 − 購入価格)÷ 所有年数 ÷ 購入価格 × 100
この「売却価格」と「購入価格」を場面ごとに入れ替えるだけで、4つすべてが作れます。
| 利回りの種類 | 購入価格 | 売却(受取)価格 | 年数 |
|---|---|---|---|
| 応募者利回り(新規発行で買い→償還まで) | 発行価格 | 額面100円 | 償還年限 |
| 最終利回り(既発を買い→償還まで) | 購入価格(時価) | 額面100円 | 残存年数 |
| 所有期間利回り(買い→途中で売却) | 購入価格 | 売却価格 | 所有年数 |
| 直接利回り(表面利率÷購入価格) | 直接利回り(%) = 表面利率 ÷ 購入価格 × 100(値上がり益は考えない) | ||
4つの利回りは「入口(買った値段)と出口(手放した値段)を、その場面のものに差し替えるだけ」。分母はいつも買った値段、キャピタル部分は(出口 − 入口)÷ 保有年数です。
計算例①:所有期間利回り(2024年5月問24)
表面利率0.5%、残存10年の固定利付債券を100円で購入し、2年後に96.3円で売却。
= {0.5 + (96.3 − 100)÷ 2} ÷ 100 × 100
= {0.5 + (−3.7 ÷ 2)} ÷ 100 × 100
= (0.5 − 1.85)÷ 100 × 100
= ▲1.35%
値下がりで売っているので、利回りはマイナスになります。
計算例②:所有期間利回りと最終利回りの比較(2024年9月問23)
表面利率0.5%、残存5年、98円で購入。2年後に98.6円で売却した所有期間利回りは?
所有期間 = {0.5 + (98.6 − 98)÷ 2} ÷ 98 × 100 = {0.5 + 0.3} ÷ 98 × 100 = 0.82%
同じ債券を5年満期まで持った最終利回りは、
最終 = {0.5 + (100 − 98)÷ 5} ÷ 98 × 100 = {0.5 + 0.4} ÷ 98 × 100 ≒ 0.92%
よって所有期間利回り(0.82%)は最終利回り(約0.92%)よりも低いとなります(答え:(ア)0.82%/(イ)低い)。
計算例③:応募者利回り・直接利回り・最終利回りの式(2025年1月問23)
表面利率0.1%、償還年限10年、発行価格101.20円のケース。式の形をそのまま覚えましょう。
- 応募者利回り= {0.1 + (100 − 101.20)÷ 10} ÷ 101.20 × 100
- 直接利回り= 0.1 ÷ 101.20 × 100
- 最終利回り(発行5年後に102円で購入→償還)= {0.1 + (100 − 102)÷ 5} ÷ 102 × 100
最終利回りの分母は購入価格(102円)であって額面100円ではありません。この問題の誤り選択肢は「…÷ 100.00 × 100」と分母を100にしていました。分母はいつも自分が払った値段と覚えましょう。
📉 債券のリスクとイールドカーブ
信用リスクと格付け
格付けはBBB(トリプルビー)格以上が投資適格債、BB(ダブルビー)格以下が投機的格付(ハイイールド債)です。
「B(シングルビー)格相当以上が投資適格債」は誤り。投資適格債の下限はBBB格です。Bはすでに投機的格付ゾーン。1文字(B と BBB)の差で正誤が決まります。
「投資適格はトリプルB以上(BBB)」。B3つそろえば安心圏、と語呂で。
イールドカーブとロールダウン効果
イールドカーブは横軸に残存期間、縦軸に利回りをとった曲線です。通常は右上がり(順イールド)、短期金利が長期金利を上回ると右下がり(逆イールド)になります。
ロールダウン効果とは、順イールドのとき、時間が経つと債券の残存期間が短くなり、より低い利回り(=高い価格)にスライドしていくことで価格上昇(キャピタルゲイン)が期待できる効果です。
「逆イールドの状態で…ロールダウン効果」は誤り。ロールダウン効果は右上がりの順イールドのときに効く話です。
🌏 外貨建て金融商品と個人向け国債
TTSとTTBを取り違えない
TTS(対顧客電信売相場)= 銀行が外貨を売るレート。円→外貨(預入時)に使う
TTB(対顧客電信買相場)= 銀行が外貨を買うレート。外貨→円(払戻時)に使う
主語は銀行。Sell(売る)=TTSでこちらが円を出して外貨を買う。Buy(買う)=TTBでこちらが外貨を円に戻す。TTS>TTBの差が銀行の手数料です。
・「外貨を円に払い戻すときはTTSを適用」は誤り。円に戻すとき(外貨を銀行が買う)はTTBです。
・「為替予約を締結していない外貨定期預金の為替差益は一時所得」は誤り。予約なしの為替差益は雑所得として総合課税されます(利息部分は利子所得で源泉分離)。
計算例④:外貨定期預金の円ベース利回り(2026年5月問27)
10,000米ドルを預入、金利3.00%、預入時TTS140円・満期時TTB144円、為替予約なし。
① 円で投じた額(円→ドルはTTS)= 10,000 × 140 = 1,400,000円
② 満期の元利合計(ドル)= 10,000 × 1.03 = 10,300米ドル
③ 円で受け取る額(ドル→円はTTB)= 10,300 × 144 = 1,483,200円
④ 利益 = 1,483,200 − 1,400,000 = 83,200円
⑤ 利回り = 83,200 ÷ 1,400,000 × 100 ≒ 5.94%
金利3%に加えて円安(140→144)が乗ったので、円ベースの利回りは金利より高くなりました。
個人向け国債
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 種類 | 変動10年・固定5年・固定3年の3種類。いずれも毎月発行 |
| 最低金利保証 | 年0.05%(下限)が保証される |
| 購入単位 | 1万円から1万円単位 |
| 中途換金 | 発行後1年経過すれば換金可(直前2回分の各利子相当額×0.79685が差し引かれる) |
「変動10・固定5・固定3、毎月発行、最低0.05%、1年たてば換金OK」。この4点セットで正誤問題はほぼ処理できます。
🛡️ セーフティネット(預金保険制度)
金融機関が破綻したときの保護制度です。数字と対象範囲が問われます。
| 区分 | 保護の範囲 |
|---|---|
| 一般預金等(普通・定期など) | 1金融機関・預金者1人あたり元本1,000万円+利息まで |
| 決済用預金(無利息・要求払い・決済サービス) | 全額保護(当座預金・無利息型普通預金など) |
| 対象外 | 外貨預金、譲渡性預金、国内銀行の海外支店・外国銀行の在日支店の預金など |
「決済用預金は元本1,000万円を限度に保護される」は誤り。決済用預金は金額の上限なく全額保護です。1,000万円上限は一般預金の話。ここは毎回のように主語を入れ替えて出ます。
「海外支店・在日外銀・外貨預金はセーフティネットの外」。決済用預金の3条件は「無利息・要求払い・決済できる」の3つで全額保護、と覚えましょう。
なお証券会社に預けた上場株式・投資信託などは、証券会社破綻時に日本投資者保護基金(1人1,000万円まで)で補償されます。ただし銀行で購入した投資信託は同基金の対象外(ここが頻出ひっかけ)。
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