
📚 FP攻略ノート|外貨・デリバティブ・ポートフォリオ
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こんにちは、ごりへいです。この分野は「ポートフォリオ理論」と「デリバティブ(オプション)」が主役で、計算問題が高確率で1〜2問出るのが特徴です。しかも、出る計算はほぼ決まっています。ポートフォリオの期待収益率とシャープレシオ。この2つは公式さえ手が覚えていれば、電卓で数十秒。落とすのがもったいない論点です。
加えて、相関係数(分散投資の効果)やオプションのプレミアムが上がる条件といった理論の正誤も、意味をつかめば確実に取れます。理屈は少しだけ、あとは「型」で処理する。それがこの分野の攻略法です。
このノートでは、直近本試験(2024年5月〜2026年5月)で実際に出た計算をそのまま使って、公式の当てはめ方を1ステップずつ解説します。手元に電卓を用意して読み進めてください。
📊 ポートフォリオの期待収益率【毎回出る計算】
ポートフォリオ(複数資産の組み合わせ)の期待収益率は、各資産の期待収益率を構成比で加重平均するだけです。相関係数は関係しません(そこがリスク計算との違い)。
ポートフォリオの期待収益率 = Σ(各資産の構成比 × 各資産の期待収益率)
計算例①(2024年9月問27)
預金60%(0.1%)/債券20%(1.0%)/株式20%(8.0%)。
= 0.60 × 0.1 + 0.20 × 1.0 + 0.20 × 8.0
= 0.06 + 0.20 + 1.60
= 1.86%
計算例②(2025年5月問28)
預金60%(0.1%)/債券10%(1.0%)/株式30%(7.0%)。標準偏差は期待収益率には使いません。
= 0.60 × 0.1 + 0.10 × 1.0 + 0.30 × 7.0
= 0.06 + 0.10 + 2.10
= 2.26%
問題文に標準偏差が並んでいても、期待収益率の計算には一切使いません。標準偏差は「リスク(ばらつき)」の数字。期待収益率=収益率だけの加重平均と割り切りましょう。
期待収益率は「構成比 × 収益率、ぜんぶ足す」だけ。構成比の合計が100%になっているかを最後に確認すれば計算ミスも防げます。
📉 リスクと相関係数(分散投資の効果)
ここでいう「リスク」は"損失額"ではなく、期待収益率からのばらつき(標準偏差)の度合いを指します。ここが最頻出の定義ひっかけです。
ポートフォリオのリスクとは「損失額の大きさ」ではなく、期待収益率からのばらつき(分散・標準偏差)の度合いを指す、というのが正しい記述。プラス方向のブレもリスクに含まれる、という理解が大切です。
相関係数と分散投資
2資産の相関係数は −1 から +1 の範囲をとります。相関係数が小さい(−1に近い)ほど、値動きが逆向きになり、分散投資によるリスク低減効果が大きくなります。
| 相関係数 | 値動き | リスク低減効果 |
|---|---|---|
| +1 | まったく同じ方向 | 効果なし |
| 0 | 無関係 | 一定の効果 |
| −1 | まったく逆方向 | 効果が最大 |
「逆に動く相手ほど、守ってくれる」。相関係数−1がリスク低減の最強コンビ。+1(同じ動き)では組み合わせても分散効果はゼロです。
📐 シャープレシオ【毎回出る計算】
シャープレシオは、リスク1単位あたり、無リスク金利をどれだけ上回るリターンを得たかを測る効率性の指標です。数値が大きいほど効率的な運用と判断します。
シャープレシオ = (ポートフォリオの収益率 − 無リスク金利)÷ 標準偏差
計算例③(2024年5月問29)
無リスク金利1.0%。ファンドA:収益率4.0%・標準偏差1.5%/ファンドB:収益率10.0%・標準偏差4.0%。
・ファンドA = (4.0 − 1.0)÷ 1.5 = 3.0 ÷ 1.5 = 2.0
・ファンドB = (10.0 − 1.0)÷ 4.0 = 9.0 ÷ 4.0 = 2.25
シャープレシオはBの方が大きいので、ファンドBの方が効率的(答え:(ア)2.0/(イ)ファンドB)。
計算例④(2026年5月問28)
無リスク金利1.0%。ファンドA:収益率4.6%・標準偏差1.2%/ファンドB:収益率11.0%・標準偏差4.0%。
・ファンドA = (4.6 − 1.0)÷ 1.2 = 3.6 ÷ 1.2 = 3.0
・ファンドB = (11.0 − 1.0)÷ 4.0 = 10.0 ÷ 4.0 = 2.5
今度はAの方が大きいので、ファンドAの方が効率的(答え:(ア)3.0/(イ)ファンドA)。
収益率が高いファンドが必ず"効率的"とは限りません。ファンドBは収益率が高くてもリスク(標準偏差)も大きいため、割り算するとAに負けるケースがあります。「リターンの高さ」ではなく「シャープレシオの大小」で判断すること。
分子は必ず「収益率から無リスク金利を引く」(超過収益)。無リスク金利を引き忘れるのが最大のミス。「超過リターン ÷ リスク、大きい方が勝ち」で固定しましょう。
💱 外貨建て金融商品(為替の基本)
ポートフォリオに外貨資産を組み込むときの基礎です。適用レートを取り違えないことが得点の分かれ目です。
TTS= 銀行が外貨を売るレート → 円を外貨に換える(預入時)に使う
TTB= 銀行が外貨を買うレート → 外貨を円に戻す(払戻時)に使う
主語は銀行。Sell(売る)=TTSで買い入れ、Buy(買う)=TTBで払戻し。円安になれば為替差益、円高になれば為替差損。為替予約を締結していない外貨預金の為替差益は雑所得として総合課税されます(為替の詳しい計算・課税は「経済・預貯金・債券」ノートも参照)。
📈 デリバティブ(オプション)のプレミアム
オプションは「買う権利(コール)/売る権利(プット)」を売買する取引。買い手が売り手に支払う対価をプレミアム(オプション料)といいます。試験では「プレミアムが高くなる条件」が繰り返し問われます。
| 要因 | プレミアムへの影響(コール・プット共通) |
|---|---|
| 満期までの期間が長い | プレミアムは高くなる(動く時間が増えるほど価値が高い) |
| ボラティリティ(変動率)が高い | プレミアムは高くなる(大きく動くほど権利の価値が高い) |
期間・ボラティリティは、コールでもプットでもいずれも同じ向き(上がると高くなる)に効きます。
「時間が長いほど・相場が荒れるほど、買い手が有利=プレミアム高い」。これはコール・プット共通。「いずれも高くなる」という選択肢は適切になりやすい、と覚えておくと迷いません。
コールとプットの権利行使
| 買い手 | 得する場面 | 最大損失 |
|---|---|---|
| コールの買い(買う権利) | 市場価格が上昇したとき | 支払ったプレミアムに限定 |
| プットの買い(売る権利) | 市場価格が下落したとき | 支払ったプレミアムに限定 |
オプションの買い手は損失がプレミアムまでに限定、売り手は利益がプレミアムまでに限定される一方、損失は限定されない(コールの売りは理論上無限大、プットの売りも権利行使価格まで巨額になりうる)。買い手=守り、売り手=プレミアムを稼ぐ代わりに大きなリスク、と押さえておきましょう。
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