
「重要事項説明は契約の前、成立時の書面は契約のあと」と覚えるのがおすすめ!
この記事は、管理業務主任者(管業)の勉強を始めたばかりの人に向けて、マンション管理適正化法の重要事項説明と契約成立時の書面を、あおい先生と、不動産会社に入ったばかりのけんたさんの会話で、図を見ながらやさしく解説します。
同じ内容は、約4分の動画でも紹介しています(目次のすぐ下)。
動画で学ぶ|重要事項説明と契約成立時の書面(約4分)
あおい先生とけんたさんの会話で、新しく契約するときの説明会と1週間前までの書面・掲示、新築マンションの例外、同じ条件で更新するときの手続、管理業務主任者証の提示と記名、契約成立時の書面を確認できます。
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だれに・いつまでに・何をするかの表、「同じ条件の更新」の範囲、2026年4月の改正、過去問の出題まで、記事でくわしく解説しています。
新しく契約するとき|説明会で説明、書面と掲示は1週間前まで
説明会と1週間前の書面

書面も掲示も、説明会の1週間前まで
新築マンションの例外

最初の引渡しから1年以内に終わる契約は対象外
| ルール | 中身 | 根拠 |
|---|---|---|
| いつ | 管理受託契約を締結しようとするとき(同じ条件の更新を除く)に、あらかじめ | 法72条1項 |
| だれが・だれに | 管理業務主任者が、区分所有者等及び管理者等に説明する(従業者では足りない) | 法72条1項/管業 令和4 問47(ア) |
| 書面 | 説明会の日の1週間前までに、区分所有者等と管理者等の全員に、重要事項と説明会の日時・場所を書いた書面を交付 | 法72条1項後段/管業 令和4 問47(イ)・マン管 令和5 問50 エ(5日前は誤り) |
| 掲示 | 説明会の日時と場所を、開催日の1週間前までに、区分所有者等と管理者等の見やすい場所に掲示 | 規則83条2項/管業 令和3 問47 イ(適切) |
| 開き方 | できる限り参集の便を考えて日時と場所を決め、委託を受けた管理組合ごとに開催 | 規則83条1項/管業 令和3 問47 ウ(適切) |
| 対象外の契約 | 新築マンションの分譲で、人の住む独立部分の引渡しの最も早い日から1年以内に契約期間が満了するもの(既存マンションを全部買い取って分譲した場合も同じ) | 法72条1項かっこ書・規則82条/管業 令和3 問47 ア(不適切)・マン管 令和3 問48 エ(正) |
| 重要事項の中身 | 業者の商号・住所・登録番号、マンションの所在地と対象部分、管理事務の内容と実施方法(財産の管理の方法を含む)、費用と支払、再委託、保証契約、免責、契約期間、更新、解除 | 規則84条1号 |
※マンション管理適正化法・同施行規則(e-Gov法令検索の現行条文)と、公式の正答をもとに整理。
同じ条件で更新するとき|説明会はいらない、書面と管理者への説明
更新のときの手続

説明会はいらないが、全員に書面は配る
主任者証の提示と記名

説明のときは、求められなくても主任者証を見せる
| ルール | 中身 | 根拠 |
|---|---|---|
| 同じ条件の更新 | 説明会は不要。あらかじめ区分所有者等全員に重要事項の書面を交付 | 法72条2項/管業 令和6 問48 ア(不適切)・令和5 問48 イ(適切) |
| 管理者等がいるとき | 管理業務主任者が、管理者等に書面を交付して説明する(管理者等がいても全員への書面交付は省けない) | 法72条3項本文/管業 令和3 問47 エ(適切)・令和7 問49 d(不適切) |
| 認定管理者等の例外 | 管理計画の認定を受けた管理者等(認定管理者等)から説明を要しない旨の意思表明があれば、その人への書面の交付で説明に代えられる | 法72条3項ただし書/管業 令和4 問47(ウ) |
| 「同じ条件」の範囲 | 管理事務の内容・実施方法の範囲を広げ、費用を同じか減らす更新は、同じ条件の更新として扱われる(公式の正答の立場) | マン管 令和3 問48 イ(正)・令和5 問50 イ(正) |
| 主任者証の提示 | 説明をするときは、説明の相手方に請求がなくても提示する(63条の「請求があったら提示」とちがう) | 法72条4項/管業 令和5 問48 エ(適切)・マン管 令和5 問50 ア(誤り) |
| 記名 | 1項〜3項の書面は、管理業務主任者に記名させる(押印はいらない) | 法72条5項 |
| 電磁的方法 | 区分所有者等や管理者等の承諾を得れば、書面に代えて電磁的方法で提供できる | 法72条6項・7項/管業 令和5 問48 ウ(不適切) |
※マンション管理適正化法72条・同施行規則と、公式の正答をもとに整理。
契約成立時の書面|遅滞なく管理者に、記名はいるが説明はいらない
だれに渡して、何を書くか

記名はいるが、説明はいらない
| ルール | 中身 | 根拠 |
|---|---|---|
| いつ | 契約を締結したとき、遅滞なく | 法73条1項 |
| だれに | 管理者等。業者が管理者等のとき・管理者等がいないときは区分所有者等全員(管理者等がいれば管理者等だけでよい) | 法73条1項/管業 令和6 問48 イ(適切)・令和5 問50 c(適切) |
| 書くこと | 対象となる部分、管理事務の内容と実施方法(財産の管理の方法を含む)、費用と支払の時期・方法、再委託の定め、契約期間、更新の定め、解除の定め、規則85条の事項(当事者、立入り・共用部分の使用、管理事務の報告、滅失・毀損の通知、宅建業者への情報提供、費用の見通し、費用の収納、免責) | 法73条1項・規則85条1号/管業 令和3 問46 c(適切) |
| 記名 | 管理業務主任者に記名させる。交付する人は主任者でなくてよく、説明の義務はない | 法73条2項/管業 令和6 問50 b(違反しない)・令和4 問48 ア(適切) |
| 電磁的方法 | 管理者等や区分所有者等の承諾を得れば電磁的方法で提供できる | 法73条3項/管業 令和3 問46 b(不適切)・マン管 令和3 問48 ア(正) |
| 違反したとき | 書面を交付しない・記載しない・虚偽の記載をしたときは30万円以下の罰金。72条・73条の違反は業務停止の対象 | 法109条1項6号・82条2号/管業 令和3 問46 d(適切) |
※マンション管理適正化法73条・82条・109条、同施行規則85条と、公式の正答をもとに整理。
2つの書面のちがいと2026年4月の改正
重要事項説明と成立時の書面のちがい

契約の前に説明、契約のあとに書面
| くらべる点 | 重要事項説明(72条) | 契約成立時の書面(73条) |
|---|---|---|
| いつ | 契約の前(あらかじめ) | 契約のあと(遅滞なく) |
| 書面を渡す相手 | 新規:区分所有者等と管理者等の全員/更新:区分所有者等全員 | 管理者等(いなければ区分所有者等全員) |
| 説明 | 管理業務主任者が説明する(新規は説明会、更新は管理者等に) | 説明はいらない |
| 主任者証 | 説明のとき、請求がなくても提示 | (説明がないので提示の定めなし) |
| 記名 | 管理業務主任者 | 管理業務主任者 |
| 電磁的方法 | 承諾があればできる | 承諾があればできる |
2026年4月の改正|管理者受託契約
2026年4月1日施行の改正で、管理業者が管理組合から管理者事務(管理者として共用部分を保存し、集会の決議を実行するなどの事務)を受ける契約が「管理者受託契約」として、72条・73条に加わりました。
管理者受託契約を新しく結ぶときも、説明会・1週間前までの書面・管理業務主任者の説明・記名は、管理受託契約と同じです。重要事項には、管理者の権限の内容、業者と密接な関係のある者、管理組合以外から受け取るお金なども加わります。
| ルール | 中身 | 根拠 |
|---|---|---|
| 対象の契約 | 管理受託契約(管理事務の委託)に加えて、管理者受託契約(管理者事務の委託)も重要事項説明と成立時の書面の対象 | 法72条1項・73条1項 |
| 重要事項の追加 | 管理者事務の内容(管理者の権限の内容を含む)、業者と密接な関係を有する者、管理組合以外との間で授受される金銭等など | 規則84条2号 |
| 成立時の書面の追加 | 管理者事務の報告、業者と密接な関係を有する者、管理組合以外との金銭等など | 規則85条2号 |
※マンション管理適正化法72条・73条・同施行規則84条・85条(2026年4月1日施行)をもとに整理。令和7年度までの過去問は、改正前の「管理受託契約」だけの問題文です。
試験に出る|ひっかけと過去問
よく出るひっかけ
| ひっかけ | 正しくは |
|---|---|
| 説明会の5日前までに、全員に重要事項の書面を交付する | 1週間前まで(マン管 令和5 問50 エ) |
| 契約締結日の1週間前までに説明会を開く | 書面の交付と掲示が説明会の日の1週間前まで(管業 令和5 問48 ア) |
| 同じ条件の更新でも、説明会を開いて説明する | 説明会はいらない(管業 令和6 問48 ア・マン管 令和3 問48 ウ) |
| 新築で引渡しから1年以内に終わる契約でも、重要事項説明がいる | 対象外(管業 令和3 問47 ア) |
| 管理者等の承諾があれば、更新のとき区分所有者等全員への書面は不要 | 全員への書面は省けない(管業 令和7 問49 d) |
| 主任者証は、相手から求められたときに提示する | 重要事項の説明では請求がなくても提示(マン管 令和5 問50 ア) |
| 電磁的方法なら、相手の承諾はいらない | 承諾が必要(管業 令和5 問48 ウ・令和3 問46 b) |
| 成立時の書面は、管理業務主任者が交付しなければ違反 | 記名は主任者、交付はだれでもよい(管業 令和6 問50 b) |
過去問の出題
令和3〜7年度で、重要事項説明と契約成立時の書面が主題の問題は、管業で5問、マン管で3問です。ほかの問題の肢としても毎年のように出ています。
| 年度・問 | 出たポイント |
|---|---|
| 管業 令和5 問48 | 重要事項の説明(1週間前・更新・電磁的方法の承諾・主任者証の提示) |
| 管業 令和4 問47 | 72条の穴うめ(管理業務主任者・1週間前・認定管理者等) |
| 管業 令和4 問48 | 成立時の書面と記名・帳簿・基幹事務の再委託 |
| 管業 令和3 問46 | 契約成立時の書面(相手・電磁的方法・再委託の記載・罰金) |
| 管業 令和3 問47 | 重要事項の説明(新築の例外・掲示・管理組合ごと・管理者への説明) |
| マン管 令和5 問50 | 重要事項の説明(主任者証・同じ条件の範囲・認定管理者等・5日前) |
| マン管 令和4 問50 | 重要事項の説明の穴うめ(1週間・認定管理者等) |
| マン管 令和3 問48 | 管理受託契約(電磁的方法・同じ条件の範囲・更新・新築の例外) |
※問題文と公式の正答から1問ずつ数えたもの(令和3〜7年度)。肢として:管業 令和6 問48・令和6 問50・令和5 問50・令和7 問49。
まとめ|説明は契約の前、書面は契約のあと
- 新しい契約は、説明会で管理業務主任者が区分所有者等と管理者等に重要事項を説明
- 書面の交付と日時・場所の掲示は、説明会の1週間前まで。新築で引渡しから1年以内に終わる契約は対象外
- 同じ条件の更新は説明会なし。全員に書面を配り、管理者等には主任者が書面を渡して説明
- 説明のときは請求がなくても主任者証を提示。書面には管理業務主任者が記名
- 成立時の書面は遅滞なく管理者等へ(いなければ全員)。記名はいるが説明はいらない
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出典・参考にした公式資料
- マンションの管理の適正化の推進に関する法律(e-Gov法令検索):72条・73条・82条・109条
- 同施行規則(e-Gov法令検索):82条〜85条
- 管理業務主任者試験・マンション管理士試験 令和3〜7年度の過去問と公式の正答(上の表の問題)
※2026年4月1日施行の改正まで反映したマンション管理適正化法にもとづく内容です。
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