
「通知は2週間」「特別決議は出席者の4分の3」を覚えるのがおすすめ!
この記事は、マンション管理士(マン管)と管理業務主任者(管業)の勉強を始めたばかりの人に向けて、標準管理規約の総会を、あおい先生と、不動産会社に入ったばかりのけんたさんの会話で、図を見ながらやさしく解説します。
同じ内容は、約5分の動画でも紹介しています(目次のすぐ下)。
動画で学ぶ|総会(約5分)
あおい先生とけんたさんの会話で、通常総会と臨時総会の招集、招集の通知、組合員の招集請求、書面・代理人による議決権、決議の数え方(令和7年改正)、議事録を確認できます。
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決議の割合の早見表、改正前との比べ方、過去問の出題まで、記事でくわしく解説しています。
総会の招集|通知は2週間前まで
通常総会と臨時総会
招集の通知

通知は2週間前まで。急ぐときも1週間まで
組合員からの招集請求
| ルール | 中身 | 根拠 |
|---|---|---|
| 通常総会 | 理事長が、毎年1回、新会計年度の開始以後2か月以内に招集 | 42条3項 |
| 臨時総会 | 理事長が、理事会の決議を経て、いつでも招集できる | 42条4項 |
| 議長 | 理事長が務める(組合員が招集した臨時総会では、出席組合員の議決権の過半数で組合員の中から選ぶ) | 42条5項・44条3項 |
| 通知の時期 | 会議の2週間前まで。マンション再生等(建替えなど)の決議は2か月前まで | 43条1項/管業 令和6 問31 c(不適切) |
| 通知の中身 | 日時・場所(WEB会議なら開催方法)・目的・議案の要領 | 43条1項 |
| 通知のあて先 | 届出のあて先に発する。届出がない組合員は部屋の所在地あて。建物内に住む組合員と届出のない組合員には掲示で代えられる | 43条2項・3項 |
| 急ぐとき | 理事長は理事会の承認で短縮できるが、1週間を下回れない(改正前は5日間)。再生等の決議は短縮できない | 43条8項 |
| 再生等の説明会 | 建替えなどの決議の総会は、会議の1か月前までに説明会を開く | 43条6項 |
| 組合員の招集請求 | 組合員総数と議決権総数の各5分の1以上の同意で、会議の目的を示して請求。理事長は2週間以内に、請求の日から4週間以内の日を会日とする通知を出す | 44条1項 |
| 理事長が通知しないとき | 請求した組合員が、臨時総会を招集できる | 44条2項 |
※マンション標準管理規約(単棟型)・同コメント(令和7年改正)42〜44条と、令和7年改正 新旧対照表、公式の正答をもとに整理。
出席と議決権|書面・代理人でも使える
書面・代理人と、代理人になれる人

書面・代理人でも議決権を使える
| ルール | 中身 | 根拠 |
|---|---|---|
| 議決権の割合 | 別表第5のとおり(住戸ごとの割合) | 46条1項 |
| 共有の住戸 | 共有者をあわせて1人の組合員とみなし、議決権を行使する1人を選んで、総会の開会までに理事長に届け出る | 46条2項・3項 |
| 行使のしかた | 書面(議決権行使書)か代理人で行使できる(電磁的方法を使える規約なら電磁的方法も) | 46条4項 |
| 代理人になれる人 | 配偶者(届出はないが事実上の婚姻関係にある人もふくむ)・一親等の親族・その住戸に同居する親族・ほかの組合員・国内管理人 | 46条5項/管業 令和6 問36 c(適切) |
| 代理権の証明 | 組合員または代理人が、代理権を証する書面を理事長に提出する | 46条6項 |
| 出席できる人 | 組合員のほか、理事会が必要と認めた人も出席できる | 45条1項 |
| 部屋を借りている人 | 議決権はない。会議の目的に利害関係があれば出席して意見を述べられる(あらかじめ理事長に通知) | 45条2項 |
※マンション標準管理規約(単棟型)・同コメント45条・46条と、公式の正答をもとに整理。
決議の数え方|特別決議は出席者の4分の3
総会の成立と普通決議
特別決議|改正前との比べ方

改正前は全体の4分の3、令和7年改正後は出席者の4分の3
決議の割合の早見表

普通・特別・3分の2・建替えの4つを区別する
| 決議 | 何を決める | 出席(定足数) | 賛成 |
|---|---|---|---|
| 普通決議 | 下の特別決議など以外(収支予算・決算、役員の選任、管理費等の額、修繕積立金の取崩し、長期修繕計画など) | 議決権総数の過半数(改正前は半数以上) | 出席組合員の議決権の過半数 |
| 特別決議(4分の3) | 規約の制定・変更・廃止/敷地・共用部分等の重大な変更(形状や効用の著しい変更)とそれに伴う専有部分の保存行為等/義務違反者への訴え(58〜60条) | 組合員総数の過半数で議決権総数の過半数 | 出席者とその議決権の各4分の3(改正前は全体の各4分の3) |
| 3分の2の決議(新設) | 瑕疵の除去・バリアフリーのための共用部分の変更とそれに伴う専有部分の保存行為等/建物の価格の2分の1を超える部分が滅失したときの復旧 | 組合員総数の過半数で議決権総数の過半数 | 出席者とその議決権の各3分の2 |
| 建替え・更新・取壊しの決議 | マンション再生等のうち建替え・建物更新・取壊し | (出席ではなく全体で数える) | 組合員総数・議決権総数の各5分の4(安全性が足りない建物は各4分の3) |
※マンション標準管理規約(単棟型)・同コメント47条・48条と、令和7年改正 新旧対照表をもとに整理。
出席の数え方と議事録
| ルール | 中身 | 根拠 |
|---|---|---|
| 書面・代理人の扱い | 書面・電磁的方法・代理人で行使した組合員は、組合員の数・議決権の数とも出席に算入する | 47条7項 |
| 決議できる事項 | 招集の通知であらかじめ通知した事項だけ | 47条12項/管業 令和6 問33 ウ(適切) |
| 特別の影響 | 規約の変更が一部の組合員の権利に特別の影響を及ぼすときは、その組合員の承諾がいる(正当な理由がなければ拒否できない) | 47条9項 |
| 弁明の機会 | 義務違反者への訴えの決議は、あらかじめ相手に弁明する機会を与える | 47条11項 |
| 議事録 | 議長が作成。議事の経過の要領と結果を書き、議長と議長の指名する出席組合員2人が署名。理事長が保管し、組合員・利害関係人の請求で閲覧させる | 49条 |
| 書面による決議 | 組合員全員の承諾があれば、書面による決議ができ、総会の決議と同じ効力がある | 50条 |
※マンション標準管理規約(単棟型)・同コメント47条・49条・50条と、公式の正答をもとに整理。
試験に出る|ひっかけと過去問
よく出るひっかけ
| ひっかけ | 正しくは |
|---|---|
| ふつうの総会の招集通知は、1週間前までに出せばよい | 2週間前まで(管業 令和6 問31 c) |
| 急ぐときは、5日間まで短くできる | 令和7年改正で1週間まで |
| 総会は、組合員総数の半数以上の出席で成立する | 議決権総数の過半数を持つ組合員の出席(管業 令和6 問33 ア・改正で半数以上から過半数に) |
| 規約の変更は、全体の各4分の3以上の賛成がいる | 令和7年改正後は、各過半数の出席で、出席者とその議決権の各4分の3 |
| 事実上の婚姻関係にある人は、代理人になれない | 配偶者にふくまれるので代理人になれる(管業 令和6 問36 c) |
| 部屋を借りている人も、総会で議決権を使える | 議決権はない。利害関係があれば出席して意見を述べられるだけ |
| 役員活動費の額は、理事会の決議で決められる | 総会の決議事項(管業 令和5 問9 c) |
| 複数の住戸を持つ組合員は、組合員数でも住戸の数だけ数える | 組合員数は1人と数える(マン管 令和7 問31 c) |
過去問の出題
令和3〜7年度の過去問で、標準管理規約(単棟型)の総会が主題の問題は、管業で7問、マン管で7問です。ほぼ毎年、どちらの試験にも出ています。
| 試験 | 年度・問 | 出たポイント |
|---|---|---|
| 管業 | 令和7 問37 | 総会の決議が必要なもの(使用細則・更新工事・専門委員会) |
| 管業 | 令和6 問31 | 招集の通知(時期・議案の要領・掲示・説明会) |
| 管業 | 令和6 問33 | 定足数・規約変更の決議・通知した事項・管理費の額 ※ |
| 管業 | 令和6 問36 | 総会と理事会(計画修繕の決議・代理人・代理権の書面) |
| 管業 | 令和5 問9 | 総会の決議事項と理事会の決議事項 |
| 管業 | 令和4 問32 | 議決権行使の扱い(議長の判断) |
| 管業 | 令和3 問36 | 総住戸数96の計算(通知の部数・定足数・招集請求・規約変更) ※ |
| マン管 | 令和7 問29 | 総会の招集(掲示・建替えの通知・臨時総会) |
| マン管 | 令和7 問31 | 委任状と議決権行使書の扱い |
| マン管 | 令和5 問30 | 集会所とWEB会議を併用する総会 |
| マン管 | 令和5 問31 | 議長が議決権行使を有効とした扱い |
| マン管 | 令和4 問28 | WEB会議システムを使う総会の招集 |
| マン管 | 令和4 問29 | 共有住戸の議決権行使者 |
| マン管 | 令和3 問30 | 議決権行使書の扱い |
※問題文と公式の正答から1問ずつ数えたもの(令和3〜7年度、マン管・管業とも各年50問)。※の問題は、令和7年改正(定足数が過半数に、特別決議が出席者の4分の3に)で数え方が変わるので、改正後のルールで解き直してください。
まとめ|通知は2週間、特別決議は出席者の4分の3
- 通常総会は毎年1回・新年度から2か月以内。臨時総会は理事会の決議で。議長は理事長
- 通知は2週間前まで(建替えなどは2か月前)。急ぐときも1週間まで(改正前は5日間)
- 組合員総数と議決権総数の各5分の1以上で招集請求。理事長は2週間以内に4週間以内の日で通知
- 書面・代理人で議決権を使える。部屋を借りている人は議決権なし、利害関係があれば意見
- 議決権総数の過半数の出席で成立。普通決議は出席者の過半数、特別決議は出席者とその議決権の各4分の3(改正前は全体の4分の3)
あわせて読みたい関連論点
出典・参考にした公式資料
- マンション標準管理規約(国土交通省):令和7年改正 単棟型・同コメント 42条〜50条
- 令和7年改正 新旧対照表(単棟型):43条・47条の改正前の文言
- マンション管理士試験・管理業務主任者試験 令和3〜7年度の過去問と公式の正答(上の表の問題)
※令和7年10月改正の標準管理規約(単棟型)にもとづく内容です。
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