管業攻略ノート

総会をやさしく解説|招集・議決権・特別決議の数え方(標準管理規約・令和7年改正)【管業攻略ノート】

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総会|管業攻略ノート

マンションの総会は、どうやって開いて、どうやって決めるのですか?
けんた
けんた
まずは結論
招集の通知は2週間前まで(急ぐときも1週間まで)。総会は議決権総数の過半数の出席で開け、ふつうの議題は出席者の議決権の過半数で決めます。規約の変更などの特別決議は、令和7年改正で出席者とその議決権の各4分の3になりました。

「通知は2週間」「特別決議は出席者の4分の3」を覚えるのがおすすめ!

この記事は、マンション管理士(マン管)と管理業務主任者(管業)の勉強を始めたばかりの人に向けて、標準管理規約の総会を、あおい先生と、不動産会社に入ったばかりのけんたさんの会話で、図を見ながらやさしく解説します。

同じ内容は、約5分の動画でも紹介しています(目次のすぐ下)。

✍ この記事を書いた人:ごりへい(宅建士・賃貸不動産経営管理士・管理業務主任者・FP2級)
海外から宅建に一発合格、賃管・管業もダブル合格。不動産業の実務経験あり。 ▶ プロフィール

動画で学ぶ|総会(約5分)

あおい先生とけんたさんの会話で、通常総会と臨時総会の招集、招集の通知、組合員の招集請求、書面・代理人による議決権、決議の数え方(令和7年改正)、議事録を確認できます。

▼ 読んで学びたい人は、このまま下へ

決議の割合の早見表、改正前との比べ方、過去問の出題まで、記事でくわしく解説しています。

 

総会の招集|通知は2週間前まで

この章の答え通常総会は毎年1回、新しい会計年度から2か月以内に理事長が招集します。通知は会議の2週間前まで(建替えなどは2か月前)で、急ぐときも1週間までしか短くできません(令和7年改正・改正前は5日間)。

通常総会と臨時総会

あおい先生
あおい先生
総会には、毎年1回の通常総会と、必要なときに開く臨時総会があります。通常総会は、新しい会計年度が始まってから2か月以内に、理事長が招集します。
あおい先生
あおい先生
臨時総会は、理事長が、理事会の決議を経て、いつでも招集できます。議長は、理事長が務めます。

招集の通知

あおい先生
あおい先生
招集の通知は、会議の2週間前までに、日時、場所、目的と、議案の要領を示して出します。建替えなどの決議は、2か月前です。
あおい先生
あおい先生
急ぐときは、理事会の承認を得て、この期間を短くできます。令和7年の改正で、短くできるのは1週間までになりました。改正前は、5日間でした。

招集の通知は会議の2週間前まで、日時・場所・目的・議案の要領を示す。建替えなどは2か月前。急ぐときは理事会の承認で1週間まで短くできる(令和7年改正・改正前は5日間まで)

通知は2週間前まで。急ぐときも1週間まで

組合員からの招集請求

組合員のほうから、総会を開いてほしいと言えますか?
けんた
けんた
あおい先生
あおい先生
言えます。組合員総数と議決権総数の、それぞれ5分の1以上の同意があれば、招集を請求できます。理事長は、2週間以内に、4週間以内の日を会日とする、招集の通知を出します。理事長が通知を出さないときは、請求した組合員が、自分で臨時総会を招集できます。
ルール 中身 根拠
通常総会 理事長が、毎年1回、新会計年度の開始以後2か月以内に招集 42条3項
臨時総会 理事長が、理事会の決議を経て、いつでも招集できる 42条4項
議長 理事長が務める(組合員が招集した臨時総会では、出席組合員の議決権の過半数で組合員の中から選ぶ) 42条5項・44条3項
通知の時期 会議の2週間前まで。マンション再生等(建替えなど)の決議は2か月前まで 43条1項/管業 令和6 問31 c(不適切)
通知の中身 日時・場所(WEB会議なら開催方法)・目的・議案の要領 43条1項
通知のあて先 届出のあて先に発する。届出がない組合員は部屋の所在地あて。建物内に住む組合員と届出のない組合員には掲示で代えられる 43条2項・3項
急ぐとき 理事長は理事会の承認で短縮できるが、1週間を下回れない(改正前は5日間)。再生等の決議は短縮できない 43条8項
再生等の説明会 建替えなどの決議の総会は、会議の1か月前までに説明会を開く 43条6項
組合員の招集請求 組合員総数と議決権総数の各5分の1以上の同意で、会議の目的を示して請求。理事長は2週間以内に、請求の日から4週間以内の日を会日とする通知を出す 44条1項
理事長が通知しないとき 請求した組合員が、臨時総会を招集できる 44条2項

※マンション標準管理規約(単棟型)・同コメント(令和7年改正)42〜44条と、令和7年改正 新旧対照表、公式の正答をもとに整理。

 

出席と議決権|書面・代理人でも使える

この章の答え出られない組合員は、書面か代理人で議決権を使えます。代理人になれるのは配偶者・一親等の親族・同居の親族・ほかの組合員など。部屋を借りている人に議決権はありませんが、利害関係があれば出席して意見を述べられます。

書面・代理人と、代理人になれる人

総会に出られないときは、どうするのですか?
けんた
けんた
あおい先生
あおい先生
書面か、代理人で、議決権を使えます。代理人になれるのは、配偶者、一親等の親族、同じ部屋に住む親族、ほかの組合員などです。
あおい先生
あおい先生
部屋を借りている人には、議決権はありません。ただ、議題に利害関係があれば、総会に出て、意見を述べることができます。このときは、前もって、理事長に、知らせておきます。

議決権の使い方は、本人が出席(会場・WEB会議)、書面(議決権行使書)、代理人(委任状)。代理人は配偶者・一親等の親族・同居の親族・組合員など。部屋を借りている人は議決権なし、利害関係があれば意見を述べられる

書面・代理人でも議決権を使える

ルール 中身 根拠
議決権の割合 別表第5のとおり(住戸ごとの割合) 46条1項
共有の住戸 共有者をあわせて1人の組合員とみなし、議決権を行使する1人を選んで、総会の開会までに理事長に届け出る 46条2項・3項
行使のしかた 書面(議決権行使書)か代理人で行使できる(電磁的方法を使える規約なら電磁的方法も) 46条4項
代理人になれる人 配偶者(届出はないが事実上の婚姻関係にある人もふくむ)・一親等の親族・その住戸に同居する親族・ほかの組合員・国内管理人 46条5項/管業 令和6 問36 c(適切)
代理権の証明 組合員または代理人が、代理権を証する書面を理事長に提出する 46条6項
出席できる人 組合員のほか、理事会が必要と認めた人も出席できる 45条1項
部屋を借りている人 議決権はない。会議の目的に利害関係があれば出席して意見を述べられる(あらかじめ理事長に通知) 45条2項

※マンション標準管理規約(単棟型)・同コメント45条・46条と、公式の正答をもとに整理。

 

決議の数え方|特別決議は出席者の4分の3

この章の答え総会は議決権総数の過半数を持つ組合員の出席で成立し、ふつうの議題は出席者の議決権の過半数で決めます。規約の変更などの特別決議は、組合員総数と議決権総数の各過半数の出席で、出席者とその議決権の各4分の3以上(改正前は全体の各4分の3)です。

総会の成立と普通決議

あおい先生
あおい先生
総会は、議決権総数の過半数を持つ組合員が出席すると、成立します。ふつうの議題は、出席した組合員の議決権の過半数で決めます。

特別決議|改正前との比べ方

あおい先生
あおい先生
規約の変更などの特別決議は、組合員総数の過半数で、議決権総数の過半数を持つ組合員が出席し、出席者とその議決権の、それぞれ4分の3以上で決めます。
あおい先生
あおい先生
改正前は、出席したかどうかに関係なく、全体の4分の3でした。たとえば、100人のマンションで60人が出席すれば、改正前は75人、改正後は45人の賛成で決まります。

特別決議の改正前と改正後。改正前は全体の4分の3で100人なら75人以上、令和7年改正後は出席者の4分の3で60人出席なら45人以上(組合員・議決権の各過半数の出席が必要)

改正前は全体の4分の3、令和7年改正後は出席者の4分の3

どうして、出席した人で数えるようになったのですか?
けんた
けんた
あおい先生
あおい先生
連絡がつかない人や、総会に関心のない人がふえても、必要なことを決められるようにするためです。

決議の割合の早見表

あおい先生
あおい先生
また、バリアフリーのための共用部分の変更や、建物の半分を超える部分がこわれたときの復旧は、出席者の、それぞれ3分の2以上です。建替え決議は、改正後も、全体の5分の4以上です。

決議の割合。普通決議は出席者の議決権の過半数、特別決議は出席者とその議決権の各4分の3、バリアフリーの変更・大規模滅失の復旧などは出席者とその議決権の各3分の2、建替え決議は全体の各5分の4

普通・特別・3分の2・建替えの4つを区別する

決議 何を決める 出席(定足数) 賛成
普通決議 下の特別決議など以外(収支予算・決算、役員の選任、管理費等の額、修繕積立金の取崩し、長期修繕計画など) 議決権総数の過半数(改正前は半数以上) 出席組合員の議決権の過半数
特別決議(4分の3) 規約の制定・変更・廃止/敷地・共用部分等の重大な変更(形状や効用の著しい変更)とそれに伴う専有部分の保存行為等/義務違反者への訴え(58〜60条) 組合員総数の過半数で議決権総数の過半数 出席者とその議決権の各4分の3(改正前は全体の各4分の3)
3分の2の決議(新設) 瑕疵の除去・バリアフリーのための共用部分の変更とそれに伴う専有部分の保存行為等/建物の価格の2分の1を超える部分が滅失したときの復旧 組合員総数の過半数で議決権総数の過半数 出席者とその議決権の各3分の2
建替え・更新・取壊しの決議 マンション再生等のうち建替え・建物更新・取壊し (出席ではなく全体で数える) 組合員総数・議決権総数の各5分の4(安全性が足りない建物は各4分の3)

※マンション標準管理規約(単棟型)・同コメント47条・48条と、令和7年改正 新旧対照表をもとに整理。

出席の数え方と議事録

あおい先生
あおい先生
書面や代理人で議決権を使った人も、出席した人に数えます。決議できるのは、招集の通知で、あらかじめ知らせた事項だけです。
あおい先生
あおい先生
議事録は、議長が作ります。議長と、議長が指名した、総会に出席した組合員2人が、署名します。
ルール 中身 根拠
書面・代理人の扱い 書面・電磁的方法・代理人で行使した組合員は、組合員の数・議決権の数とも出席に算入する 47条7項
決議できる事項 招集の通知であらかじめ通知した事項だけ 47条12項/管業 令和6 問33 ウ(適切)
特別の影響 規約の変更が一部の組合員の権利に特別の影響を及ぼすときは、その組合員の承諾がいる(正当な理由がなければ拒否できない) 47条9項
弁明の機会 義務違反者への訴えの決議は、あらかじめ相手に弁明する機会を与える 47条11項
議事録 議長が作成。議事の経過の要領と結果を書き、議長と議長の指名する出席組合員2人が署名。理事長が保管し、組合員・利害関係人の請求で閲覧させる 49条
書面による決議 組合員全員の承諾があれば、書面による決議ができ、総会の決議と同じ効力がある 50条

※マンション標準管理規約(単棟型)・同コメント47条・49条・50条と、公式の正答をもとに整理。

 

試験に出る|ひっかけと過去問

この章の答え「通知の期間(2週間・2か月・急ぐとき1週間)」「定足数と特別決議の数え方(令和7年改正)」「代理人になれる人」「部屋を借りている人」がよく問われます。

よく出るひっかけ

ひっかけ 正しくは
ふつうの総会の招集通知は、1週間前までに出せばよい 2週間前まで(管業 令和6 問31 c)
急ぐときは、5日間まで短くできる 令和7年改正で1週間まで
総会は、組合員総数の半数以上の出席で成立する 議決権総数の過半数を持つ組合員の出席(管業 令和6 問33 ア・改正で半数以上から過半数に)
規約の変更は、全体の各4分の3以上の賛成がいる 令和7年改正後は、各過半数の出席で、出席者とその議決権の各4分の3
事実上の婚姻関係にある人は、代理人になれない 配偶者にふくまれるので代理人になれる(管業 令和6 問36 c)
部屋を借りている人も、総会で議決権を使える 議決権はない。利害関係があれば出席して意見を述べられるだけ
役員活動費の額は、理事会の決議で決められる 総会の決議事項(管業 令和5 問9 c)
複数の住戸を持つ組合員は、組合員数でも住戸の数だけ数える 組合員数は1人と数える(マン管 令和7 問31 c)

過去問の出題

令和3〜7年度の過去問で、標準管理規約(単棟型)の総会が主題の問題は、管業で7問、マン管で7問です。ほぼ毎年、どちらの試験にも出ています。

試験 年度・問 出たポイント
管業 令和7 問37 総会の決議が必要なもの(使用細則・更新工事・専門委員会)
管業 令和6 問31 招集の通知(時期・議案の要領・掲示・説明会)
管業 令和6 問33 定足数・規約変更の決議・通知した事項・管理費の額 ※
管業 令和6 問36 総会と理事会(計画修繕の決議・代理人・代理権の書面)
管業 令和5 問9 総会の決議事項と理事会の決議事項
管業 令和4 問32 議決権行使の扱い(議長の判断)
管業 令和3 問36 総住戸数96の計算(通知の部数・定足数・招集請求・規約変更) ※
マン管 令和7 問29 総会の招集(掲示・建替えの通知・臨時総会)
マン管 令和7 問31 委任状と議決権行使書の扱い
マン管 令和5 問30 集会所とWEB会議を併用する総会
マン管 令和5 問31 議長が議決権行使を有効とした扱い
マン管 令和4 問28 WEB会議システムを使う総会の招集
マン管 令和4 問29 共有住戸の議決権行使者
マン管 令和3 問30 議決権行使書の扱い

※問題文と公式の正答から1問ずつ数えたもの(令和3〜7年度、マン管・管業とも各年50問)。※の問題は、令和7年改正(定足数が過半数に、特別決議が出席者の4分の3に)で数え方が変わるので、改正後のルールで解き直してください。

 

まとめ|通知は2週間、特別決議は出席者の4分の3

まとめ
  1. 通常総会は毎年1回・新年度から2か月以内。臨時総会は理事会の決議で。議長は理事長
  2. 通知は2週間前まで(建替えなどは2か月前)。急ぐときも1週間まで(改正前は5日間)
  3. 組合員総数と議決権総数の各5分の1以上で招集請求。理事長は2週間以内に4週間以内の日で通知
  4. 書面・代理人で議決権を使える。部屋を借りている人は議決権なし、利害関係があれば意見
  5. 議決権総数の過半数の出席で成立。普通決議は出席者の過半数、特別決議は出席者とその議決権の各4分の3(改正前は全体の4分の3)
「通知は2週間」と「特別決議は出席者の4分の3」で、整理できました!
けんた
けんた
あおい先生
あおい先生
改正前の「全体の4分の3」と、まちがえないようにしましょう。次は、役員と理事会です。

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出典・参考にした公式資料

※令和7年10月改正の標準管理規約(単棟型)にもとづく内容です。


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ごりへい

宅建・賃管・管業・FP2級など複数の資格を取得。学習法や合格体験をもとに、不動産業やキャリア形成に役立つ情報を発信中。実務と資格の両面から「キャリアアップを応援!」をテーマにブログを運営しています。

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