賃管攻略ノート

居室のルールをやさしく解説|採光・換気・天井の高さ・直通階段【賃管攻略ノート】

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居室のルール|賃管攻略ノート

アパートの部屋って、窓の大きさや、天井の高さにも、決まりがあるんですか?
けんた
けんた
まずは結論
住宅の居室には、床面積の7分の1以上の採光の窓と、20分の1以上の換気の窓が必要です。天井の高さは2.1メートル以上で、新築の居室には原則24時間換気の設備がいります。

共同住宅は、居室の床面積の合計が100平方メートル(耐火・準耐火なら200平方メートル)を超える階に、直通階段が2つ以上必要です。賃管では直近5年で7問。数字を「何の数字か」とセットで覚えるのがおすすめ!

この記事は、賃管の勉強を始めたばかりの人に向けて、建築基準法の居室のルールを、あおい先生と、不動産会社に入ったばかりのけんたさんの会話で、写真を見ながらやさしく解説します。

同じ内容は、約4分の動画でも紹介しています(目次のすぐ下)。

✍ この記事を書いた人:ごりへい(宅建士・賃貸不動産経営管理士・管理業務主任者・FP2級)
海外から宅建に一発合格、賃管・管業もダブル合格。不動産業の実務経験あり。 ▶ プロフィール

動画で学ぶ|居室のルール(約4分)

あおい先生とけんたさんの会話で、採光と換気の窓・換気の方式・シックハウス対策・天井の高さと界壁・直通階段を確認できます。

▼ 読んで学びたい人は、このまま下へ

写真と表、過去問の出題まで、記事でくわしく解説しています。

 

居室とは?採光と換気の窓のルール

この章の答え採光は床面積の7分の1以上、換気は20分の1以上です。

居室と採光の窓

大きな窓から光が入る賃貸マンションの洋室

居間や寝室のように、人が長い時間いる部屋が居室(写真はイメージ)

あおい先生
あおい先生
居室とは、居間や寝室のように、人が長い時間いる部屋のことです。トイレは、居室に入りません。住宅の居室には、採光のための窓が必要です。採光に有効な部分の面積は、床面積の7分の1以上。条件を満たせば、10分の1まで緩められます。

建築基準法では、居室は、居住や執務などのために継続的に使用する室のことです(建築基準法2条4号)。

採光の割合は居室の種類で決まり、住宅の居住のための居室は7分の1以上です。照明設備の設置など、国の基準に従った措置をとれば、10分の1までの範囲で緩和されます(28条1項・施行令19条3項)。

あおい先生
あおい先生
この採光の決まりは、事務所や店舗には適用されません。そのため、事務所を住宅に用途変更するときに、問題になりやすい点です。

換気の窓と、ふすまで仕切った2室

ふすまで仕切られた和室と洋室

ふすまや障子で仕切った2つの部屋は、採光・換気では1室とみなす(写真はイメージ)

換気に有効な窓などの面積は、床面積の20分の1以上です。決まりに従った換気設備を設ければ、この窓がなくてもよいとされています(28条2項)。

ふすまや障子など、いつでも開けられるもので仕切った2つの部屋は、採光と換気の決まりでは1室とみなします(28条4項)。

ルール 中身
居室 継続的に使う室。居間や寝室など。トイレは入らない
採光の窓(住宅の居室) 床面積の7分の1以上。措置をとれば10分の1まで緩和
採光の決まりの対象 住宅・学校・病院など。事務所や店舗は対象外
換気の窓 床面積の20分の1以上(換気設備を設ければ例外)
ふすま・障子で仕切った2室 採光・換気では1室とみなす

※建築基準法2条4号・28条1項・2項・4項、施行令19条3項、令和6 問13・令和3 問12(公式の正答)をもとに整理。

 

換気の方式・天井の高さ・避難のルール

この章の答え新築の居室は24時間換気、天井は2.1メートル以上です。

自然換気と機械換気

あおい先生
あおい先生
換気には、温度差や風を使う自然換気と、換気扇などを使う機械換気があります。自然換気は、入れかわる空気の量が、いつも安定するとは限りません。
あおい先生
あおい先生
換気扇の使い方で、3つの方式があります。給気と排気の両方を機械で行う方式は、機械室や電気室などで使われます。給気だけを機械で行うと、室内は正圧になります。住宅では、排気だけを機械で行う、第3種換気が多く使われます。

居室の壁の上のほうにある丸い給気口

居室の壁の給気口:第3種換気では、ここから外の空気を入れる(写真はイメージ)

天井に付いた換気扇

天井の換気扇:第3種換気では、浴室やトイレなどの換気扇で排気する(写真はイメージ)

方式 しくみとポイント
自然換気 温度差による対流や風圧を使う。経済的だが、換気量はいつも安定するとは限らない
機械換気 換気扇や送風機で強制的に換気する。必要なときに換気できるが、エネルギー源がいる
第1種換気(給気・排気とも機械) 機械室・電気室などに使われる。居室の熱交換型換気設備にも使われる
第2種換気(給気だけ機械) 室内は正圧になる(負圧ではない)
第3種換気(排気だけ機械) 台所・浴室・トイレなどから機械で排気し、給気口から取り入れる。住宅に多い。給気が足りないと、室内外の差圧が大きくなって障害が起きる

※令和5 問14・令和3 問19・令和元 問32(公式の正答)をもとに整理。試験では「第1種」などの名前ではなく、「給気だけ機械」のようにしくみで問われる。

シックハウス対策と24時間換気

あおい先生
あおい先生
シックハウス症候群は、建材や家具などから出る、ホルムアルデヒドなどが原因と考えられています。対策として、居室のある新築の建物には、原則、24時間換気の設備が必要です。
古いアパートには、関係ないんですか?
けんた
けんた
あおい先生
あおい先生
中古の住宅でも、増改築や、大規模な修繕、模様替えをするときは、この決まりが適用されます。

内装の仕上げに使う木質建材・壁紙・接着剤・塗装などで、ホルムアルデヒドを出すものは規制の対象です(令和4 問15)。建材と換気設備の基準は、建築基準法28条の2と施行令20条の7・20条の8にあります。

天井の高さと界壁

天井が斜めになった洋室

天井の高さが一定でない部屋は、平均の高さで考える(写真はイメージ)

居室の天井の高さは2.1メートル以上です。床面から測り、1つの部屋で高さがちがう部分があるときは、平均の高さで考えます(施行令21条)。

共同住宅の住戸と住戸の間の壁を界壁といいます。となりの生活の音を小さくするため、原則として小屋裏や天井裏まで届かせます。天井が遮音の基準を満たす場合は例外です(建築基準法30条)。

直通階段のルール

火事のときの、逃げ道のルールもあるんですか?
けんた
けんた
あおい先生
あおい先生
はい。共同住宅では、居室のどの場所からでも、直通階段までの距離に制限があります。また、その階の居室の床面積の合計が100平方メートルを超えると、直通階段が2つ以上必要です。耐火構造や準耐火構造の建物なら、200平方メートルを超えたときです。6階以上の階も、原則として、2つ以上必要です。

賃貸マンションの共用階段

上の階へ続く共同住宅の共用階段(写真はイメージ)

場面 直通階段が2つ以上必要になるとき
共同住宅の階 その階の居室の床面積の合計が100平方メートルを超える
主要構造部が耐火・準耐火構造など 200平方メートルを超える
6階以上の階 原則として必要(100平方メートル以下で、避難上有効なバルコニーなどがある場合などは例外)

※施行令120条・121条1項5号・6号・2項、令和3 問12・令和4 問13(公式の正答)をもとに整理。歩行距離の上限は、建物の構造や居室の種類で変わります。

 

試験に出る|ひっかけと過去問7問

この章の答え採光と換気の分数、換気の方式がよく出ます。

よく出るひっかけ

ひっかけ 正しくは
採光の決まりは、事務所や店舗にも適用される 適用されない。用途変更のときに問題になりやすい(令和6 問13)
住宅の居室の採光は、床面積の20分の1以上 7分の1以上。20分の1は換気の数字(令和6 問13・令和3 問12)
ふすまで仕切った2つの居室は、換気では1室とみなせない 1室とみなす(令和3 問12)
自然換気は、いつでも安定した換気量が確保できる いつも安定するとは限らない(令和5 問14)
給気だけを機械で行うと、室内は負圧になる 正圧になる(令和3 問19)
シックハウス対策の決まりは、新築だけに適用される 中古でも増改築・大規模な修繕・模様替えのときは適用(令和4 問14)

過去問の出題|直近5年で7問

賃管の過去問(令和3〜7年度)で、居室・換気・シックハウス・避難のルールが主題の問題は7問ありました(令和7年度は出題なし)。

年度 問 出たポイント
令和6 問13 採光の決まり(7分の1・事務所への適用・用途変更)
令和5 問14 換気の方式(自然換気・機械換気・第3種換気)
令和4 問13・14・15 直通階段/シックハウスの適用と界壁/シックハウスの原因と24時間換気
令和3 問12・19 居室・換気の窓・ふすま・直通階段/換気設備と24時間換気

※問題文と公式の正答をもとに、テーマごとに数えたものです。建築基準法の用語の問題(令和7 問47)や防火区画の問題は含めていません。

 

まとめ|居室のルールは「7分の1・20分の1・2.1メートル」から

まとめ
  1. 居室は人が継続的に使う部屋。トイレは入らない
  2. 採光は床面積の7分の1以上、換気は20分の1以上。採光は事務所・店舗に適用されない
  3. 住宅は第3種換気が多い。給気だけ機械なら正圧。新築の居室には原則24時間換気
  4. 天井は2.1メートル以上(平均の高さ)。界壁は原則、小屋裏・天井裏まで
  5. 直通階段2つ以上は100平方メートル超(耐火・準耐火は200平方メートル超)。賃管では直近5年で7問
数字が「何の数字か」で、整理できました!
けんた
けんた
あおい先生
あおい先生
7分の1と20分の1の取り違えは、定番のひっかけです。過去問で確認しておきましょう。

あわせて読みたい関連論点

出典・参考にした公式資料

  • 建築基準法(e-Gov法令検索):2条4号・28条・28条の2・30条
  • 建築基準法施行令(e-Gov法令検索):19条・20条の7・20条の8・21条・120条・121条
  • 賃貸不動産経営管理士試験 令和3〜7年度の過去問と公式の正答(令和6年度問13、令和5年度問14、令和4年度問13・14・15、令和3年度問12・19)
  • 賃貸不動産経営管理士試験 令和元年度 問32の過去問と公式の正答(換気の方式の補足)

※写真はイメージです(生成AIで作成)。


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ごりへい

宅建・賃管・管業・FP2級など複数の資格を取得。学習法や合格体験をもとに、不動産業やキャリア形成に役立つ情報を発信中。実務と資格の両面から「キャリアアップを応援!」をテーマにブログを運営しています。

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