📚 賃管 論点ページ|定期建物賃貸借
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🎯 このページについて
賃貸不動産経営管理士試験の「定期建物賃貸借」論点に関する徹底解説ページです。借地借家法第38条は1〜9項まで条文が細かく、賃管試験で条文番号のひっかけが頻出します。
このページは過去問の解説を補強するサブコンテンツです。本体の過去問パック(Vol1 賃貸借契約編 / Vol3 サブリース編)と併せてご利用ください。
※令和7年4月1日施行の現行法ベース/※令和4年5月18日改正の電磁的記録対応反映済
執筆方針 本ページは以下の公式一次資料に基づいて執筆しています。条文番号・判例日付・告示番号はすべて公式ページから引用・確認したものです。
- 📜 借地借家法(e-Gov法令検索) — 第38条 定期建物賃貸借ほか
- ⚖️ 最高裁判所 判例検索システム — 最判平24.9.13ほか
- 🏛️ 国土交通省 賃貸住宅関連ガイドライン — 賃貸住宅標準契約書ほか
記事執筆:ごりへい(賃貸不動産経営管理士・宅地建物取引士・管理業務主任者・FP2級・総合旅行業務取扱管理者 保有)
📌 30秒で分かる「定期建物賃貸借」
⚡ 結論
定期建物賃貸借は「契約期間が来たら必ず終了する」建物賃貸借契約。
普通建物賃貸借と違って「更新がない」。賃貸人にとっては安心、賃借人にとっては期間限定の不安あり。
このバランスを取るため、借地借家法38条が9項にわたって細かいルールを定めている。
🆚 普通建物賃貸借との違い(一覧表)
| 項目 | 普通建物賃貸借 | 定期建物賃貸借 |
|---|---|---|
| 契約方式 | 口頭でも可 | 書面または電磁的記録(38条1項・2項) |
| 更新の有無 | あり(法定更新) | なし(期間満了で終了) |
| 事前説明 | 不要 | 必要(38条3項・書面交付して説明) |
| 事前説明欠如の効果 | ― | 更新なし条項が無効(38条5項)→普通契約扱い |
| 契約期間1年未満 | 期間定めなしと見なす(29条1項) | 有効(38条1項) |
| 終了通知 | 更新拒絶通知+正当事由 | 1年以上契約のみ:満了の1年前〜6か月前に通知(38条6項) |
| 賃借人の中途解約 | 特約あれば可 | 居住用200㎡未満+やむを得ない事情なら可(38条7項・1か月で終了) |
| 賃料増減請求 | 特約あっても可(32条強行規定) | 特約で排除可(38条9項) |
🗺️ 借地借家法38条の「項マップ」
賃管試験は「何項にどのルールがあるか」を問う引っかけが多いです。以下のマップを暗記しましょう。
📜 38条1項
書面による契約+更新なしの定め
定期建物賃貸借は書面によって契約することが必要。更新がない旨を定められる。
📜 38条2項
電磁的記録による契約OK
令和4年改正で追加。電子契約も書面とみなす。
⚠️ 38条3項【超頻出】
事前説明(書面交付して説明)
賃貸人は契約前に、賃借人に対し「更新がない旨」を記載した書面を交付して説明する義務。
📜 38条4項
書面交付→電磁的方法OK
賃借人の承諾があれば、3項の書面交付に代えて電磁的方法で提供可能。
🚨 38条5項【ひっかけ要注意】
事前説明欠如→更新なし条項が無効
3項の事前説明をしないと「更新がないこととする旨の定め」は無効。結果、普通建物賃貸借扱いになる。
📜 38条6項
1年以上契約の終了通知
賃貸人は「期間満了の1年前〜6か月前」までに終了通知。これを怠ると終了を対抗不可。
📜 38条7項
賃借人の中途解約権
居住用200㎡未満+転勤・療養・親族介護等の事情があれば、賃借人は解約申入から1か月で終了。
📜 38条8項
6項・7項に反する不利特約は無効
賃借人保護規定。
⚠️ 38条9項【頻出】
賃料増減請求権を排除可
特約があれば、借地借家法32条(賃料増減請求権)の適用を排除できる。普通建物賃貸借では強行規定で排除不可。
🚨 賃管試験で頻出のひっかけ5選
📚 過去9年で実際にどう出題されたか
定期建物賃貸借は 賃管試験で毎年1〜2問 出題される超頻出論点。過去9年で8問が直接出題されました。実際にどんな論点がどの年に問われたかを下表にまとめます。
| 年度 | 問 | 正解 | 出題された論点(核心ポイント) |
|---|---|---|---|
| 令和7 | 問4 | c(3つ) | ①事前説明書面の交付なしで契約成立するか/②1年未満契約も有効か/③電磁的記録での締結可否/④200㎡未満居住用×海外転勤での解約1か月終了の可否 |
| 令和6 | 問22 | c(3つ誤り) | ①中途解約条項に正当事由要否/②宅建業者媒介での事前説明の代理権/③200㎡未満×親族介護での解約/④1年以上契約の終了通知タイミング |
| 令和5 | 問24 | b(2つ) | ①電磁的記録での契約締結/②事前説明を電磁的方法で(承諾なし)/③3か月契約での終了通知要否/④平成5年契約の合意解除→定期化の可否 |
| 令和4 | 問24 | c(2つ誤り) | ①貸主死亡で契約終了特約の有効性/②期間50年超は有効か/③賃料減額請求権排除特約の有効性/④契約期間記載で更新否定条項を兼ねるか |
| 令和3 | 問26 | d | ①中途解約特約での貸主解約に正当事由要否/②契約書が事前説明書を兼ねられるか/③媒介業者の宅建業法重説で事前説明を代替できるか/④賃料減額不可特約は有効か(正解) |
| 令和2 | 問19 | c | ①借主死亡終了特約の有効性/②1年未満契約は無効か/③平成12年3月1日前契約の合意解除→定期化の可否(正解)/④床面積300㎡未満の解約申入要件 |
| 平成30 | 問12 | d(ウ・エ) | ①事前説明を口頭で済ませる可否/②契約書に「説明を受けた」記載がない場合の効力/③1年未満契約の有効性(正解)/④媒介業者の重説で事前説明を代替できるか |
| 平成29 | 問12 | a(ア・イ) | ①契約書本体に「更新なし」記載なしの効力(正解)/②公正証書必須か否か(正解)/③1年契約での終了通知要否/④保証人の地位継続 |
💡 出題傾向の分析
過去9年で必ず出題されている定番論点は次の3つです:
- 事前説明書面の交付(38条3項)— 7問で問われる超頻出
- 1年未満契約の有効性(38条1項)— 5問で問われる
- 賃借人の中途解約権(38条7項)— 5問で問われる(200㎡未満・転勤等の要件)
→ 上記の 「3-5-7」 セットを暗記すれば、定期建物賃貸借の8〜9割は取れます。
💡 暗記の決め手「3-5-7」
これだけ覚えれば過半数の問題は取れる
38条 3 項:事前説明
38条 5 項:欠如→無効
38条 7 項:賃借人解約権
この「3-5-7」のセットで覚えれば、賃管試験の定期建物賃貸借の問題は概ね対応できます。
📖 関連条文・判例
| 種別 | 内容 |
|---|---|
| 条文 | 借地借家法38条(1〜9項) |
| 条文 | 借地借家法32条(賃料増減請求権)※定期建物賃貸借では38条9項により適用排除可 |
| 条文 | 借地借家法29条1項(期間1年未満の効果) |
| 判例 | 最判平24.9.13(事前説明書は契約書と独立した書面が必要) |
📅 賃管 論点ページ:定期建物賃貸借(借地借家法38条)|v1.0