
ルールは広告・勧誘・契約前の説明・契約時の書面の4つ。賃管では毎年6〜9問出るので、最優先で押さえるのがおすすめ!
この記事は、賃管の勉強を始めたばかりの人に向けて、サブリースのルールを、あおい先生と、不動産会社に入ったばかりのけんたさんの会話でやさしく解説します。
同じ内容は、約3分の動画でも紹介しています(目次のすぐ下)。
動画で学ぶ|サブリースのルール(約3分)
あおい先生とけんたさんの会話で、サブリースのしくみ・4つのルール・「家賃保証」の広告の注意・勧誘者に当てはまるルールを確認できます。
▼ 読んで学びたい人は、このまま下へ
表と過去問の出題まで、記事でくわしく解説しています。
サブリースってなに?
| 登場人物 | 法律での呼び方 | 役割 |
|---|---|---|
| オーナー | 賃貸人 | 部屋を会社に貸す |
| サブリース会社 | 特定転貸事業者 | 部屋を借りて、入居者に又貸しする |
| 入居者 | 転借人 | 実際に住む |
| 勧誘者 | 勧誘者 | サブリース会社に頼まれて、オーナーに契約を勧める(建設会社・不動産会社など) |
オーナーとサブリース会社の契約=特定賃貸借契約(マスターリース契約)。
サブリースのルールは、賃貸住宅管理業法の28条〜36条にあります。この部分は、令和2年12月15日に施行されました(国土交通省の発表)。管理業者の登録制度(令和3年6月15日)より半年早く始まっています。
サブリース会社は、オーナーから部屋を借りている「借りる人」です。そのため、まわりの家賃が下がれば、借地借家法32条にもとづいて家賃の減額を求めることができます。
国土交通省のサブリース事業に係る適正な業務のためのガイドラインも、「家賃保証」などと書く場合は、家賃が見直されることや減額されることがある点を、オーナーが誤解しないように示すよう求めています。
ルールは4つ|広告・勧誘・説明・書面
| ルール | 会社 | 勧誘者 | 違反したとき(罰則) |
|---|---|---|---|
| 大げさな広告の禁止(28条) | ○ | ○ | 30万円以下の罰金 |
| 不当な勧誘の禁止(29条) | ○ | ○ | うそを言う・大事なことを言わない場合は、6か月以下の拘禁刑か50万円以下の罰金(両方のことも) |
| 契約前の重要事項説明(30条) | ○ | × | 書面を渡さない・書くべきことを書かない場合は、50万円以下の罰金 |
| 契約したときの書面(31条) | ○ | × | 同上 |
※条文・罰則は賃貸住宅管理業法28〜31条・42〜44条(e-Gov法令検索、2025年6月1日施行の改正後)。「懲役」は2025年6月1日から「拘禁刑」になりました。
「家賃保証」と広告するとき
ガイドラインでは、「家賃保証」「空室保証」などの文言を使う場合、その文言のすぐ隣に、定期的な家賃の見直しがあることと、借地借家法32条によって減額されることがあることを書くよう求めています。
文字の大きさや色、背景から、オーナーが「家賃保証」とひとまとまりで読めるように書くことも求められています。離れた場所に小さく書くだけでは足りません。
| 広告の書き方 | 判断 |
|---|---|
| 「家賃保証!」だけで、見直しや減額の可能性を書かない | × 誇大広告のおそれ |
| 「家賃保証」のすぐ隣に「定期的に見直します。借地借家法32条により減額されることがあります」 | ○ |
不当な勧誘にあたる例
29条で禁止されている不当な勧誘は、大きく2つに分かれます。
| 種類 | 具体例 |
|---|---|
| うそを言う・大事なことを言わない(29条1号) | 家賃が下がる可能性や、解約の条件など、オーナーの判断に関わる大事なことを、わざと言わない・うそを言う |
| 相手を困らせる勧誘(29条2号・施行規則43条) | おどす/迷惑な時間に電話や訪問で勧誘する/深夜や長時間の勧誘で困らせる/「契約しない」と言った人にしつこく勧誘する |
「迷惑な時間」は、ガイドラインでは、原則として午後9時から午前8時までの電話や訪問による勧誘とされています。また、断られたあとに勧誘することは、1回でも違反です(ガイドライン)。
勧誘者になる・ならない
| ケース | 勧誘者? |
|---|---|
| 報酬をもらわずに勧誘を頼まれた | ○ なりうる |
| 頼まれた会社から、さらに頼まれた(再委託) | ○ なりうる |
| 口頭で頼まれただけ | ○ なりうる |
| 親会社のサブリース契約を勧める子会社 | ○ なりうる |
| 契約の中身にふれず、サブリースの一般的なしくみを説明しただけ・会社を紹介しただけ | × ならない |
※令和3年度問40・令和5年度問33・令和7年度問19(公式の正答)とサブリースガイドラインをもとに整理。
契約前の説明と、契約したときの書面
| 項目 | 重要事項説明(30条) | 契約したときの書面(31条) |
|---|---|---|
| いつ | 契約を結ぶ前 | 契約を結んだら、遅れずに |
| 口での説明 | 必要 | いらない(渡すだけ) |
| だれがする | サブリース会社が自ら行う(賃管士など専門知識のある人が望ましい) | ― |
| 省略できる相手 | 管理業者・宅建業者・都市再生機構などの専門家 | なし |
| メールなどで渡す | オーナーの承諾が必要 | オーナーの承諾が必要 |
| 契約書で代わりにできる? | ― | 記載事項がそろった契約書ならできる |
※管理業法30条・31条、施行規則44条・45条、国土交通省「解釈・運用の考え方」。説明から契約までは1週間程度あけるのが望ましいとされています。
試験に出る|ひっかけと過去問37問
よく出るひっかけ
| ひっかけ | 正しくは |
|---|---|
| 重要事項説明や契約時の書面も、勧誘者に当てはまる | 勧誘者に当てはまるのは、広告(28条)と勧誘(29条)だけ |
| 勧誘者は、報酬をもらって書面で頼まれた会社だけ | 報酬がなくても、口頭でも、再委託でも勧誘者になりうる |
| 「家賃保証」と書いても、どこかに注意書きがあればよい | 「家賃保証」のすぐ隣に、見直しと減額の可能性を書く |
| 一度断られても、日を変えれば勧誘してよい | 断られたあとの勧誘は、1回でも違反 |
| 断られたあとの勧誘でも、事務所に来た相手なら問題ない | 断られたあとに勧誘を続けるのは、事務所でも違反(令和6年度問32) |
| 契約時の書面は、契約書とは別に作らなければならない | 記載事項がそろった契約書で代わりにできる |
| 不当な勧誘は、すべて刑罰の対象 | 刑罰があるのは、うそを言う・大事なことを言わない場合(42条) |
| 違反したサブリース会社は、登録を取り消される | 処分は指示(33条)と、1年以内の業務停止(34条)。どちらも公表される |
過去問の出題|直近5年で37問
賃管の過去問(令和3〜7年度)を1問ずつ数えると、サブリースの問題は37問ありました(令和7年6問・令和6年8問・令和5年6問・令和4年8問・令和3年9問)。
| テーマ | 問題数 | 出題(年度・問) |
|---|---|---|
| 重要事項説明(30条) | 11問 | 令和7 問17・18/令和6 問35〜37/令和5 問36・37/令和4 問39・40/令和3 問37・38 |
| 特定賃貸借標準契約書 | 6問 | 令和6 問34/令和5 問39/令和4 問41/令和3 問33〜35 |
| 勧誘者 | 4問 | 令和7 問19/令和5 問33/令和4 問32/令和3 問40 |
| 契約したときの書面(31条) | 3問 | 令和6 問38/令和4 問38/令和3 問36 |
| 広告(28条) | 3問 | 令和7 問20/令和5 問34/令和3 問39 |
| 監督・処分(33・34条) | 3問 | 令和7 問21/令和6 問33/令和3 問41 |
| サブリースの法律関係(民法・判例) | 2問 | 令和7 問2/令和6 問20 |
| 不当な勧誘(29条) | 1問 | 令和6 問32 |
| そのほか(契約に当たるか・閲覧・費用負担・制定の背景) | 4問 | 令和4 問35・37・29/令和5 問38 |
※問題文と公式の正答をもとに、テーマごとに数えたものです。動画では分野の分け方の違いで「36問」としています。
まとめ|サブリースは「勧誘者に当てはまるか」で整理する
- サブリースは、会社が部屋をまとめて借りて又貸しするしくみ。「家賃保証」でも家賃は下がることがある
- ルールは広告・勧誘・契約前の説明・契約時の書面の4つ
- 勧誘者に当てはまるのは、広告と勧誘のルールだけ
- 「家賃保証」は、すぐ隣に見直しと減額の可能性を書く
- 賃管では直近5年で37問。重要事項説明と勧誘者が得点源
あわせて読みたい関連論点
出典・参考にした公式資料
- 賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律(e-Gov法令検索)
- 国土交通省「サブリース事業に係る適正な業務のためのガイドライン」(令和5年3月31日改正)
- 国土交通省「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律の解釈・運用の考え方」
- 国土交通省 報道発表「サブリース規制 12月15日施行」
- 賃貸不動産経営管理士試験 令和3〜7年度の過去問と公式の正答
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